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02 ぴーちゃんのおはよう
いつもの朝は、特に晴れた日の気持ちのよい朝は、窓の外に見える木の枝に集まってお喋りする。
その賑やかなお喋りで目を覚ますのが日課だったのだが、最近彼らの声が聴こえないことに気がついた。
ちょっと寂しいなと思っていたが、彼らには彼らの理由があるから何も言われない。
しかし、ある日たまたまぴーちゃん達がこぞってやってきたので、訊ねることにした。
「最近、こっちの部屋側にこないね」
するとぴーちゃんは、「どぉーしてぇ?」と不思議そうに首を傾げる。
「い、いや、何でもない」
なぜか焦って手を振る私に、「なぁーにぃー?」と皆で声を揃えた。
それにはただ笑って、楽しそうにさえずるぴーちゃんを見やるしか無かった。