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ダンジョンにて・・・・・・・C級冒険者ガウル

ハクのパーティーメンバーのうちの一人。ハク(主人公)、ガウル(前衛、犬系獣人)、ミスカ(斥候、猫系獣人)、ロウ(後衛)です。


「ロウ、おくれんじゃねーぞ!」


くそ猫とハクが甘いもんを巡ってくちゃくちゃしゃべってたら(しゃべってたのはくそ猫だけだが)これだよ。このパーティーはなかなかバランスも取れてるし、安全策も取ってるけど、これだけは大変だっての。

まあ、とは言ってもこれまで組んだことのあるくそパーティーどもとは比べもんには何ねーんだけどな。


人助けもたまにならいいっての。

ほら、助ければいつか自分のためになるっていう、あの、なんだ。情けは・・・・・なんとか、って言葉もあるみたいに恩を売っとけばそのうち助けられるかもしれねーよ。

でもそういうのが多すぎだっての。ハクもどんな高性能センサー積んでんだよ。もめ事に首突っ込みすぎなんだよ。


「っていうか、ハクやっぱり速くねーか?ロウの足に合わせてるのもあっけど、全然みえねーぞ」

「はあ、ハクさんはミスカさんよりも速いですからね。支援魔法なしだと、さすがにミスカさんの方が速いでしょうけど。」


それなんだよな。斥候職より速いってのがな。

どんなジョブなのか気になるってのはあるが、冒険者は基本詮索不要だからな。知られたくねーこともあるだろ。なにができるのか大体分かってればパーティーなんか組めるんだからよ。

それでこのパーティーも割と長いこと組んできたけどうまく回ってるしな。



うだうだ考えているうちに戦闘音が聞こえる距離まで来た。

音的にミスカはまだっぽいな。


「ロウ、そろそろだぞ。別に急がなくてもなんとかなりそうだが、このままいく。」

「りょ、りょうかいです。」






たどり着いたときにはもう戦闘は終わっていた。

ゴブリン共がひぃ、ふぅ、みぃ、20ぐらいはいるか。

魔法で焼かれたり、撃たれたり、切り傷があったり、外見からは分からないやつだったり。

ほんとにハクの戦い方は多彩だな。


「ハク、お疲れさん」


別にちっとも疲れてはなさそうだが、声をかけるとコクリ、頷きが返ってくる。


「わんちゃん、ねぎらいの言葉に心がこもってないんじゃないのー?ハクちゃんに返事してもらえてないんでやんのー。そーれーにー、私へのねぎらいがないんですけどー?」


返事ならもらってるってのにくそ猫は何を言ってんだ?

ん?頷くのは返事じゃ・・・・・ねーか?

ハクの無口になれすぎて、頷きで言葉ももらったと思い込んでたわ。


「あん?戦ってねーだろ。ハクの戦闘後しかねーだろーが。過大報告すんなっての。」

「あれあれー?目が悪くなったのかなー、ほら、あそこに一体いるでしょ。私の倒したやつー。

一体・・・・・・・斥候職なのに追いついたときにはもうほぼ終わってたんだよ~」


あおってくんのか、落ち込むのかどっちかにしろ、くそ猫。返しにくいだろーが。


「あー、まあ、おつかれさん」

「はいはい。あ、それよりハクちゃん、これいる?くず魔石。確か錬金かなんかで使ったでしょ。」


くそ猫がゴブリンを器用に切り開いてハクに渡したのは小さい石。

モンスターと動物の決定的な違いである魔力を含んだ石。

学者共が言うにはこれが凶暴性とか、人を襲う原因になっているんだとか、あってるかはしらねーが。

その程度なら別に懐に入れてもいいが、それよりもハクが突っ走った原因の新米共になんかしてやった方がいいんじゃねーの。

まあ、俺はどうでもいいから言い出さねーけど。



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