異世界に転生したらテイマーになっちゃった!?
お待たせしました!今回はがんばって自分の中では長く書いてみました。
第一章目覚め
一話 モンスターテイマー
1匹の白い子供の狼が森の中を駆けていた。
(はぁ…はぁ…はぁ…もう巻いただろうか…?)
狼は後ろを振り返って見てみるが誰もいない。
(ふぅ…やっと巻いた…しつこい奴らだった…ちょっとつかれたから休んで移動しよう…)
側にあった穴の空いた大木の中で休もうとした時
ビュン!
一本の矢が飛んできて狼の足に刺さる。
それは人が仕掛けた罠だった。
「キャン!キャン!」
あまりの痛さに思わず声を出してしまう。
「今どっから聞こえた!?」
「探せ!探せ!この辺りにいるはずだぞ!」
(人が戻ってきた…やばい…隠れないと…)
しかし足に刺さった矢のせいで思うように歩けない。
そうこうしていると人が近づいてくる気配がしてきた。
(うう…どうしたら…)
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俺はリースと一緒に魔術講座を受けていた。いくら才能がないと言われても何かテイマーになる手がかりがあるかもしれないのだ。俺とリースの他にも10人ぐらいここに集まっている。
「今日は体の中に流れるマナと魔術についてお話ししますね。マナとゆうのは魔術を使う時に使われるものです。ですから魔術を使えばマナは無くなってしまいます。マナとゆうのは生命維持も兼ねているので枯渇すると気絶したり悪ければ死んでしまったりしますが、マナは自然と回復するので余程の事がない限り枯渇する心配はありません。ですが、マナの量には限りがあります。量は少ない人もいれば多い人もいます。この時マナの量が多くければ多いほど魔術師になる才能を秘めています。」
なるほど…つまり才能がない奴はマナの量が少ないとゆうことか…てことは俺は才能がなかったから少ないって事?
「で、1番重要な事なんだけどマナの量が多いだけだとC-までにしかなれません。C+以上になるためにはマナの質も関係してきます。この質によってマナの消費する量が少なくなったり、魔術の威力上がったりもします。質が悪かったりすると逆にマナの消費が増大したり威力が落ちたりしますね。このマナの質が悪いと量は多くてもE+になってしまったりします。」
ちなみに後日先生に教えてもらったのだが、俺は量は多いが質が悪すぎるらしい。
「マナは体の中を血液のように回っています。この流れがしっかりとしていれば質が良くて速ければ量が多いですよ。それでは、これから皆んなにマナの流れを感じてもらいます。やり方は静かにマナを意識して集中すれば回っている感覚が分かりますよ。では、実際にやって見てください。」
先生に言われ一斉にみんなやり始める。
俺もやってみると自分の手の先から足の先までマナのようなものがすごい速さで循環してることが分かった。ただすごくほっそりしているが…
「ねぇねぇセナ君はマナの流れどんなだった?」
「俺か?俺は結構速くて細いイメージだったな。リースは?」
「私は速くてしっかりしてた。」
「え?マジで?凄いじゃん!魔術師としての才能があるって事じゃん!」
「ふぇ?そうなの?最初の方寝てたから知らなかったよ。」
「寝てたって…ちゃんと授業は受けた方がいいと思うぞ?」
「えー…」
「皆さん分かりましたか?」
リースと喋っていたら先生が話し出した。
「はいそれでは次に行きますね。次は魔術についてです。魔術はいろんな種類がありますが、今回は私の得意な治癒魔術と初歩的な攻撃魔術をやってみましょう。治癒魔術はマナの質が多ければ多いほど効果が高まります。ではこう唱えてみましょう。“ピュアホワイト”」
こけて出来た擦り傷に唱えてみる。
『“ピュアホワイト”』
するとどうだろうか膝に緑の光が宿りどんどん傷が消えていくではないか!
(これが魔術…すげえ!)
しかし、周りを見てみると出来ている人は少ない。しかも自分の怪我を治している人も俺ほどに傷の治りが速い人もいない。
「え…?」
先生も驚いて目を丸くしている。
…そこで俺は才能がないと言われていたことに気づいた。あれ?ならなんで使えるの…?
「すごーいセナ君!なんでこんなに上手に治癒魔術を使えるのー!?」
リースもスゴイスゴイと言ってくる。
これなら俺も魔術使えるんじゃね?魔術でテイムとかできるんじゃね!?
「で、では次は攻撃魔術をやってみましょう。攻撃魔術はあんまり得意ではないので初歩的な事しか出来ませんが…まずは火の玉を出してみましょう。ではこう唱えてくださいね。“ファイヤボール”」
『“ファイヤボール”』
しかし何も起きない
他の人は5センチほどの火の玉が出てきているのだが…
「“ファイヤーボール”!」
そして指先に1ミリの火の玉が出てきた。
「え…?」
先生もまた驚いている。
この日あと2つぐらい攻撃魔術を使ってみたのだが効果は出てこなかったか出てきても威力が弱すぎた。
どうやら俺は魔術は治癒魔術以外は使えないらしい…。せっかくの魔術で魔物をテイムする計画が…
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俺は平原に来ていた。
此処は風がいい感じに気持ちよく吹き更に晴れた日にはポカポカして考え事をする時や昼寝をする時にちょうどいいのだ。
(どうすれば……魔物とかを助けたりとかしたらテイマースキルに目覚めたりとかするのか…?うーん……わかんねえな…ちょっと眠くなってきたから寝るか…このまま考えても答えなんて出るわけないし…)
俺は寝っ転がって考え事をしながらウトウトしてしまう。
その時
「キャン!キャン!」
「!?」
遠くで子供の犬の悲鳴のような音が聞こえた。
俺はすぐに立ち上がり声のした方へ走る。
するとそこには足に矢が刺さった白い子狼がいた。
「グルルルル」
どうやらこちらを警戒しているようだ。すると
「この辺りで聞こえたはずなんだが…」
と声のした方を見るとガラの悪そうな男が3人こちらに走ってきていた。
俺は急いで子狼がいる朽木の穴を体で塞いだ。
「おいガキ。この辺りでホワイトウルフの子供を見なかったか?」
「それでしたら先程向こう側へ逃げて行きましたよ。」
「チッ…なんで足止めしてねえんだよ!おいお前ら行くぞ!」
そう言って男達は俺が指差した方向へ走り去って行った。
「よしもう大丈夫そうだな…。」
男達が走り去ったのを確認すると急いで狼の様子を見る。
少し興奮してるようだが命に別状はないだろうと判断。
「よしよし今からその矢を抜いてやるからな。じっとしとけよ?」
と言って足の矢に手を伸ばす。
子狼は最初は警戒していたが俺の言葉が分かるか知らないがじっとしていた。
「よし!取れた…それじゃ治癒魔術をかけるからな…“ピュアホワイト”」
するとみるみるうちに足の傷が塞がっていく。
「ワフッ!?」
どうやら傷が治っていくのに驚いている様子。
そして完全に足の傷が治る。
「これでよし…と。じゃ俺は行くよ。今度は襲われるんじゃねーぞ。」
とその場を立ち去ろうとする。
「クゥーン。クゥーン。」
と子狼がこちらについて来た。
「どうした?戻らないのか?」
「クゥーン。」
そうゆうと足にスリスリしてくる。
何を言ってるのか分からないが、一緒に行きたいらしい。
「んーと…一緒に来るか?」
「!!ワン!」
その言葉を聞いた瞬間元気よく一声吠える。その時。
『条件を満たしたためスキルが解放されました。解放されたスキルは以下の通りです。
1:モンスターテイマーLV1
効果
テイマーLV1:倒したモンスターを一定確率で使役する事が出来る。レベルが上がるごとに確率は増えていく。これは使役したモンスターが倒しても適用される。
念話LV1:知能があるモンスターとの会話が可能。レベルが上がれば複数のモンスターとの同時念話が可能。
能力強化LV1:使役したモンスターの能力を底上げする事が出来る。レベルが上がれば底上げする能力値が上がる。
グロースピーダー:使役しているモンスターのレベルが上がりやすくなる。
観察者:モンスターのステータスを見る事が出来る。
これらのレベルは使う事で上げることが可能です。
またスキルのレベルが上がったり、条件を満たせば新たなスキルが解放される事もあります。』
と言う声が聞こえた。
………キタァァァァァァァァァァァァァ!
これでモンスターをテイム出来る!
早速今懐いてくれた白い子狼のステータスを見てみる。
名前:無し
種族:ベビィホワイトウルフ
LV:1
能力:生命力50(20↑)
精神力30(20↑)
マナ150(20↑)
筋力30(20↑)
知能35(20↑)
素早さ50(20↑)
技:無し
魔術:無し
[ウルフの亜種の子供。成長すればホワイトウルフになる。稀にウルフから生まれる事もある。ホワイトウルフは大人しい性格で山の奥地に生息おり滅多に山から出て来ない。ホワイトウルフは多種多様な技や魔術を使う事が可能。ステータスはウルフよりも魔術寄りになっていおり、育て方次第で強力なモンスターになる。]
とゆう感じのステータスが頭に浮かび上がってきた。
どうやら俺の能力強化LV1は20ずつプラスしていくようだ。
しかし…なんで此奴はこんなところにいるんだ?説明を見る限り本来ならこんな森じゃなくて山の方にいるはずなんだが…
取り敢えず話してみるか。
「えーと…俺の言葉分かる?」
(はい。分かります。)
どうやら分かるみたいだ。
「さっき話せるようになったんだ。で君はなんでこんなところにいるんだ?」
(えーと…その前に僕の言葉は分かりますか…?)
「ああ分かるよ。モンスターテイマーのスキルが解放されたからね。」
(言葉が分かるんですか!?よかった…。あ、えっとなんで僕がここにいるかですよね。実は僕ウルフから生まれたんですけど僕だけ体が白くてみんなから毛嫌いされてて…それで親に捨てられてしまって彷徨っていたところをあの人間たちに見つかって逃げてたんです。)
そうか…そんな事が…
(あの…僕のお願いを聞いてもらえませんでしょうか?)
「ん?別にいいけど…叶えられる範囲で聞いてあげるよ。」
(僕をあなたの仲間にして欲しいんです。僕は親に捨てられて何処にも行くあてがないんです…でもあなたなら…僕の言葉も分かるし…)
おっと…とうとう来ましたか…ここは…
「もっちろん!喜んで仲間にさせてもらうよ!」
(!!ありがとうございます!えーと…)
「セナって言うんだ。君は…名前はなかったね。よかったらつけてもいい?」
(お願いします!)
許可も出た。
さてどんな名前にしようかな…よし!ここは…
「ホワイトウルフだからホウって名前はどう?」
(ホウ…いい名前だと思います。)
「分かった。じゃよろしくなホウ。」
(はい!こちらこそよろしくお願いします!)
こうしてホワイトウルフのホウが仲間になった。
どうでしたでしょうか?おかしな点などがあれば指摘してください。