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転生吸血鬼の波乱万丈ライフ  作者: ヒコ助
転生と成長と事件
2/3

一話

自分でもちょっと読みにくいかな?って思ってます。

あと細かい表現とかへたくそですいません。

あとイメージとかキャラクターがめっちゃくちゃに崩壊してます。ごめんなさい。

吸血鬼の事とか。


=不定期でやっていきます=

なんでこうなったんだろう。

俺はただ友人と釣りを楽しみたかっただけなんだけどなぁ……

仕方のないことなのは分かっているのだが、あまりの不運に腹が立ち、どこかにぶつけたくてももう死んでしまった。

そう思うと悲しみがこみあげて泣きそうになる。

昔から感情が左右されやすかったからな……


――おぎゃあああああぁぁ!!


(うおっ!? ……なんだ?)


すると突然赤ん坊の泣き声が大音量で耳に入ってきた。


「おめでとうございます! 元気な男の子ですよぉ!」


そんな声と共に浮遊感を感じ、俺はゆっくり目を開けると、メイド服を綺麗に着こなした、二本の黒い角が生えたミディアムくらいの髪の長さで、控えめにウェーブのかかった赤みがかった茶髪・茶色目がくりっとした活発そうな可愛い系の顔立ちの若い女の子が俺を抱えていた。


(なっ……かっ、可愛い!! てか近すぎ!)


死んだはずだったことなど忘れてしまうほどの、彼女の整ったお顔に見とれ堪能していると、彼女は俺に一つ優しい笑みを浮かべて、俺を誰かに受け渡すとそこからから離れようとする。

その笑顔が美しすぎて意識が飛びそうになるも彼女が離れて行ってしまうのが嫌でなんとか踏ん張る。


(ちょ! まって!! あとちょっとだけ…… って、んん!?!?)


せっかく目が覚めたらめちゃくちゃ可愛い子に抱きかかえられていたのに、すぐに離れさせられるとなると健全な男子なら誰でもいやいやするだろう。

だが声を上げようにもうまく声が出ないし、体を動かそうにもものすごく動かしにくいのでなされるがままにじっとしていると、彼女がどんどん離れて行ってしまう。

だが俺はそれでも彼女に釘付けになっていると、誰かに肩をちょんちょんと叩かれながら声をかけられる。


「ちょっと? レリィばっかり見ていないで、お母さん(・・・・)のことも見て? アレク(・・・)


俺が声の主を振り返ると、そこにいたのはそれこそ卒倒してしまいそうになるほどの女性だった。

なぜだか汗だくで髪の毛はおでこに張り付いてしまっているものの、綺麗な金髪のロングストレート、目はつり目でキリっとした赤目の大人な色気を醸し出す、まさに高嶺の花といった女性だった。


俺が振り返るとその女性は俺に120点の笑顔を向けて、口の間から二本の八重歯を覗かせた。


「だっ」


「ふふふ……」


その美しさに俺が思わず声を上げると、彼女は今度は恥ずかしそうにはにかんで笑った。


さっき卒倒してしまいそうに(・・・・・・・・)なると言ったが、あれは嘘だ。

俺は彼女の笑顔でノックアウトした。

まぶたを落としながら全身から力を抜く瞬間、誰かもわからぬ男が


「ちょ! まて、俺にも産後間もない息子(・・)の顔を……」


とか声を上げていたが知らん。 男になんぞ興味はない。


**************


俺が高嶺の花の美人の笑顔に完敗してから3年が経った。


まあみんな気づいているだろうが、俺は転生したみたいだ。

実は俺も気づいちゃってたわけだが。


まあとりあえずあれから3年が経って、分かったことがたくさんある。


まず俺が転生した種族が吸血鬼族だってこと。 父親も母親も吸血鬼だったわ。

ちなみに吸血鬼族は魔族のうちの一族らしい。

そんで今世の俺の名前だが、アレクと言うらしい。 愛称とかじゃなくて、普通にアレクだって。

洋名の愛称とかカッコよかったからちょっとガッカリ。

ちなみに苗字はないみたいだ。 貴族にはあるみたいだがうちはそうじゃないらしい。

母親の方は元々は貴族の娘だったみたいだが、平民の俺の父親に惚れて結婚し、苗字は捨てたらしい。

チッ、こういう世界の長ったらしい名前とかすげえ憧れてたのに。 クソ親父め。

まあパピーにぶつかっても仕方がない。 そんで母親と父親の名前だが セシリャ()と アラン()らしい。

ちなみに俺が産まれたとき一番最初に見たメイド服の可愛い子だが、彼女は レリィ という牛魔族(ぎゅうまぞく)のうちの侍女らしい。 牛魔族もまた、魔族のうちの一族だ。 貴族ではないがそれなりには金はあるみたいだ。


そんで俺が転生したこの世界だが……剣と魔法のオーソドックスなファンタジーワールドだ。

この世界は東西南北の四つの大陸にわかれていて、その四つの大陸が真ん中の大陸を囲うように位置しているらしい。

東に位置する一番大きな大陸に住まうのが一番人口の多い人間族(にんげんぞく)

その反対側、西に位置する大陸に住まうのが我らが魔族(まぞく)

そして、南に位置する大陸に住まうのが誰もが夢見る自然を大事にする猫耳いぬ耳うさ耳の獣人族(じゅうじんぞく)と、同じく自然を大事にする耳が長く尖った森人族(もりひとぞく)だ。 エルフってやつだな。

そんで北の大陸だが、ここは一部の人間族・魔族と共にドワーフが色々な画期的アイテムを作り、中立の最先端の国を築いているらしい。 ここには一度行ってみたい。

そして四つの大陸が囲っている中央の大陸だが、魔族・人間族・獣人族が大陸を自分の種族の物にするため、種族間で絶賛対戦中らしい。 最前線ってやつだ。


この世界のことはそんなもんだな。


それで俺の種族……吸血鬼族の事だが、数は少ないものの個々の有する魔力と身体能力が非常に高い種族らしい。 吸血鬼族だけで組まれる少数精鋭の軍の部隊もあるらしいし、人間族側が魔族側で最も警戒する種族のうちの一つでもあったりする。


で、俺も気になるのはなぜ俺の転生先の種族が吸血鬼族だったのか、だが大体予想はついてる。

おそらく前世で友人である俊太郎の肉を食らおうとしたことが原因だろう。 なぜそれをしようとしただけで転生して吸血鬼族になったのかはよくわからないが、まあ神様のいたずらか何かだと思ってる。


俊太郎の肉を食おうとした俊太郎に対する罪悪感だが、不思議と感じなくなっている。

なんだか不気味だがなるべく気にしないようにしてる。 気にしても仕方がないしな。

そして何より俊太郎は死んだはずだが、手の届かないところに行ってしまったような気がしないのだ。

俺もあいつと同じで一度死んでしまっているからかも知れないが、ちゃっかり同じ世界に転生しちゃったりしてるのかもな。 まあそうだったらうれしいってだけでさほど期待はしてない。


なんてことを体がしっかり動くようになってからの日課である魔法の指南書を寝転がりながら読んでいると……


「またそうやってぐーたらして…… 読むだけじゃお強くなれませんよ? アレク様?」


そう責めるような声をかけられ、声のした方を見ると、そこにはだっちゅーの的な体勢のレリィが、眉をハの字にして俺の顔を覗き込んでいた。

なんかこの構図……いいな!! あ、ちなみに今父親は吸血鬼イメージ崩壊の畑仕事に行っていて、母親は近所の奥さん方と情報交換しに行ってる。 ご近所づきあいは大事ってね。


「分かってるよレリィ、でも実践するよりも前に魔法の原理をよく理解しておこうと思ったんだ」


「それ言うの何回目ですか!? いい加減、しっかり体を動かしてください! セシリャ様に怒られるのは私なんですよ!! あの人が怒る姿ったらもう……うっ……うぅ……」


そうなのである。 俺がこのセリフを言うのは3回目だ。

この世界とは全く別の世界からやってきたからか、魔力というものの感覚がよくつかめず、何度も何度も指南書を読み直しているのだ。 だから俺が外に出て子供らしく遊ばないのは、決してちょっと体動かすのがめんどくさいとか、そういうのは全くないんだ。 断じてね。 いや、ほんとに。


「ごめんって、分かったよ……だから落ち着いてくれ」


「はぁ……分かっていただけたのなら昼食ができるまでお外で遊んできてください!」


まあ、母さんの怒った姿がめちゃくちゃ怖いのはよく分かるので、同情してしぶしぶ俺は外に出てきた。

……のはいいものの、ここは田舎村なこともあり遊具とかが何もないのだ。 同年代で一緒に遊んでくれる子もなかなかいないしな。 ん? 外に出てなかったからだろって? 知らんな、何の話だ?


とまあ俺はこの村では絶賛ボッチ中なわけで、外に出てきても特にやることがないわけだ。


あ、ちなみに魔族の大陸だからと言っていつの時も空が赤くて、川の代わりにマグマが流れていたり、大地が岩でごつごつしていて、鳥の代わりに平然とドラゴンが何体も飛んでるとか、そういうことはない。

なかにはそういう場所もあるみたいだが、ここは普通の自然豊かな田舎だ。

本当によかった。 もしそんな場所で産まれ暮らしていたら死んだ! 転生した! 外で遊んでみた! 死んだ! みたいなことになりかねないからな。 いやはや、本当によかった……


(それにしてもマジでやることねえな……)


まあ、やることがないからと言ってジッとしていてもレリィに見つかって頭突きされるだけだろうからとりあえず、辺りを散歩してみる。


(うむ、案外自然豊かな場所っていうのは散歩してるだけでも楽しいもんだな!)


そんな事を思いながらただひたすら歩を進めていると、道の端っこに水たまりを見つけたのでなんとなく歩み寄って覗き込んでみた。


(雨とか降ったっけな?)


水たまりができていることに少しだけ不思議に思いながらも、自分の顔が映る水を眺める。


あ、そうそう今世の俺の顔だが、俺からしたらすごいイケメンだ。 それはもう前世ならアイドル余裕なくらいイケメンだ。

髪は父親譲りの黒髪と、目は母親譲りで少しつっているが、クリッとしてる感じの暗めの紫の瞳の整った顔だった。


んで、俺からしたらっていうのの意味なんだが……


**************


それは何日か前の夜の食卓の場でのこと。


「ねえ、母さん。 父さんってすごいイケメンだけど、ご近所の人たちにすごいモテたりしてないの?」


俺はなんとなく気になったことをセシリャ母さんに聞いてみた。


「う~ん、まあ確かにアランはすっごいカッコよくてそれなりにはモテるけど、あからさまに言い寄られたことはないのよね~」


……なんでだ? 


ちなみに父さんはめちゃくちゃニヤニヤしてる。

死ねばいいのに。 聞かなきゃよかった。


「ははは、セシ、お前がすっごく美しくて綺麗だから、みんな言い寄ろうにも無駄だからってできないんだよ。 なんたって俺は世間一般的には……いや、普通ならだれからも高嶺の花であるお前を妻に持っているんだからな。 ま、元より言い寄られたりしても俺はセシ以外には見向きもしないけどな……」


「もう、アランったら……」


「セシ……」


あーあー、完全に二人の世界作っちゃってるよ。

これじゃ夕食を食べられんな。 一日中完璧に家事をこなしてお腹をすかせたレリィが可哀想だし、話を振った俺が解決してやるか。


「じゃあ、ものすっごいイケメンの父さんと、高嶺の花であるものすっごい美人の母さんの間に産まれた僕は、それはもうすっごい男前のイケメンさんになって母さんみたいに綺麗なお嫁さんを二人に紹介できるように頑張らないとね!! っと、せっかくのレリィのおいしい料理が冷めちゃうよ! 早く食べよう!!」


フッ、我ながら完璧だぜ。 感謝しろよレリィ、なんなら嫁に来てもいいんだぜ。

そうやって俺はレリィに視線を送り、ニヒヒっと笑ってみせると、レリィも気遣ってくれたことに気付いたのか可愛らしい笑顔を俺に向けてくれた。

やばいな……あの笑顔は最前線でも通用するレベルだぜ……。

めっちゃかわ――


「――あら、アレクは普通よ? ごめんなさいねレリィ、さ、頂きましょうか」


「そうだな、そろそろ頂くとしよう。 アレクの言う通り、せっかくのおいしい料理も冷めてしまえば物足りなくなる」


「え? いや、私は別に大丈夫ですけど……えっ?」


「……」


二人はそう言いながらまるで何もなかったかのように会話に花を咲かせながら食事をしていた。

俺は笑顔で固まったまま、その日の夜を越した。

そんな俺を眉をハの字にしたレリィが見つめていた。


**************


と、まあこんなことがあった訳で……どうやら俺の顔は父さんと母さんから見たら普通なんだそうだ。

正直めちゃくちゃショック受けて三日くらい枕濡らしてた。 もっとも、前世ではそれはもうモブ中のモブ顔だった俺だから、ちょっと整ってるだけでイケメンに見えるだけなのかもしれないが。


あと、吸血鬼の食事なんだが、血を吸うのが一番最適な栄養の取り方で、一度吸ってしまえば一か月ほどは持つらしいんだが、俺らが住んでるのは色々な魔族の住む普通の田舎なわけで、レリィから3人分の血をいただくわけにもいかないので、普通の食事からでも栄養は取れるということで、普段は普通に前世と同じような食事をしている。

ちなみにレリィの料理はめちゃくちゃうまいぞ。 牛魔族なのに牛肉使うこと多いけどな。 あえて何も言ってないけど。


と、水たまりから離れて再び歩を進めてしばらくすると、俺が歩いていた畑の横に通っている道の右手側にある、畑の奥の森の手前で俺と同じくらいの歳の一人の女の子が何かを呟きながら両手からバスケットボールほどの水球を出して魔法の鍛錬?をしていた。


俺は、内心同年代の女の子がバスケットボールほどの大きな水球を出してることに驚きながらも、友達を作るのにもいい機会だと思い、何となしに魔法に関するアドバイスを貰うべきだと、女の子の方へ歩を進めた。

よかったら感想やアドバイスなど頂けたらめちゃくちゃうれしいです。

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