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Serect☆World  作者: arice
9/12

開戦。そして・・・・。

「い、いったい何が起こった!?」


戦闘開始直後青色の光が降り注いだかと思うと、チーム天使の輪のメンバー全員のステータス、レベルが1になっていた。


そして、相手拠点の屋根の上には真っ白なローブを着た雫が杖を空にかざしてこちらを笑いながら見ていた。


「くっ、まさかあいつら援軍システムつかったのか!?」


援軍システムとは、チーム戦にのみ許可されるシステムで、ゲームをやっている全てのプレイヤーから一人指名し氏名されたプレイヤーが承諾すれば一撃だけ攻撃できる

申請したがわのチームはさまざまな状態異常が追加されレベル、ステータスがランダムで低下する。


「確かこの技は、【一の災厄】術者が視界に捉えたプレイヤー全員のステータス、レベルを1にするキャスターのレベルが1000になると使える魔法だ」


「そんな、チートじゃないですか!?」


「効果は5分。お前ら!5分耐えやがれ!」


「「「「「おーーーー!!!!!」」」」


天使の輪とデザートウルフのメンバーが衝突した。


「狙撃部隊!夜空さんの援護!回復部隊はそれぞれの部隊に3人ずつ付いて回復!前衛部隊は敵の攻撃を集めて!ただし、全員攻撃は受けないように!」


優奈が、それぞれの部隊に的確な指示を出しながら戦場を走りまわっていた。


「私は、雫を殺しに行く」


「な!待てよ!飛鳥!」


飛鳥は魔法で空を猛スピードで飛び雫の元へ向かった。


飛鳥のレベルでは無理だろ!


俺たちのレベルは今は1だが元のレベルは結構上がっていた。


俺は、ほぼ徹夜でレベリングした為8から120まで上がった。


登録所で知り合ったプレイヤーの高難易度のクエストにつれていって貰ったためここまで上げることができた。


優奈は指揮官として色々なプレイヤーに誘われ付いていった為レベルが121まで上がりいろいろな技を覚えた。


飛鳥は元からパーティーで戦うのを好まない為ソロで135までレベルを上げていた。


優奈も飛鳥も俺と同様ほぼ徹夜でやってたみたいだ。


俺もだが、あの二人も夜空さんを慕っているため夜空さんのチームを潰したくないのだろう。


でも、雫はレベル1000.対して飛鳥のレベルは後3分20秒1のまま。


無理だ。いくら飛鳥でも無理ゲーすぎるぞ!


「凛!サボってないで撃って!」


「りょ、了解!」


飛鳥サイド


待っていろ雫!


「必ず、殺す」


私は、拠点の屋根に着地し雫と対峙した。


「久しぶり、雫」


「んー?誰だっけ?」


「忘れてるなら思い出させてあげる」


私は雫に杖を向け魔法を放った。


「【ヒートスピア】」


キャスターが使える魔法の属性は4つ


炎、水、雷、土


これが、キャスターと他の魔法系職業の違い。


攻撃系を得意とするソーサラーは上の4つに加え


氷、闇、光など特殊な属性を使うことができる。


そして、回復を得意とするクレリックは攻撃魔法が使えない分多くの回復系を使うことができる。


キャスターが使える回復系はヒールとエスナのみ。


ヒールはHPを少量回復することができる。エスナは状態異常の回復。


どちらも単体にしか発動できない。


「あー思い出したよ。貴方、飛鳥ちゃんだね。私に何回も挑んできた雑魚プレイヤー」


雫は炎の矢を避けながら手を叩いた。


「でもさーたかがゲームでそこまであつくならなくてもいいのに」


たかがだと・・・?


「お前にはたかがでも私にとっては全てだったんだよ!【アースクエイク】」


私が、杖の先端を地面につけるとそこから雫に向かって土の柱が飛び出した。


「そんなの知らないよ」


雫は土の柱の上に乗って避けた。


「今の私は攻撃できないから、ドロンさせてもらうねー」


雫が杖で地面を叩くと雫の姿が消えた。


「次は、正式なチーム対戦であおうね」


「待て!」


くそ!逃がした!


私の後ろから火柱が上がり優奈から音声チャットが来た。


凛サイド


狙撃しても狙撃しても敵が減らない!


優奈が耳に手を当ててるってことは5分たったか


「こちら、指揮官優奈!5分たったので被害状況を報告」


狙撃部隊の隊長に音声チャットが届いた。いわゆる念話って奴だ。


「狙撃部隊現在生き残りは私と凛君のみ」


「こちら、回復部隊!私以外全滅!・・・きゃーーー!」


くそ!回復部隊は全滅か。


「こちら、突撃部隊8名中ロスト4名、負傷者4名」


「こ、こちら護衛部隊!零那さん美奈さんガイさん千住さんロスト残り2名!周りを敵に囲まれている!援軍を!」


零那さんたちがロスト!?やばい陣形が崩れる。


「どうすんだよ優奈!」


「突撃部隊はいったん後退回復が無い今回復アイテムで回復!狙撃部隊は突撃部隊の後退の援護!護衛部隊は後、5分・・・いや3分持ちこたえて飛鳥が向かってる!」


よかった生きてたか。


俺は指示された通り突撃部隊を探した。


「いた!」


後ろから10強の敵が迫ってるか、俺一人じゃ援護仕切れないぞ。


「優奈!援護は無理だ敵が多すぎる!」


「くそ!了解!」


俺が、念話を切り前を見ると


「なん・・・だよ。あれ」


敵の拠点の周りに無数のモンスターが居て屋根には燃え盛る体を持ったドラゴンが居た。


「こちら護衛部隊!残り私だけで敵に援軍あり!」


「突撃部隊も全滅、回復も無し。敵に援軍・・・。無理だよ」


スコープ越しに優奈が膝を付いて泣き崩れる姿が見えた。


そして、ドラゴンの口から炎のブレスが放たれ俺たちは火に飲み込まれた。


そう、俺たちは敗北した。


天使の輪 拠点


拠点の部屋は静寂に包まれていた。


いや、静寂ではないなところどころからすすり泣く声が聞こえる。


「ごめんなさい・・・。私の指揮が甘かった・・」


「・・・優奈はがんばった」


そう、優奈はがんばった。もちろん天使の輪全員全力を尽くした。


誰が悪いとかじゃない。


「お前ら、ありがとな。今まで付いてきてくれて。俺たちは全力でやってそして負けた。悔いはないって言ったら嘘になるが、まあ、後悔はしてない。

今日を持ってチーム天使の輪は解散する。俺はこのゲームからも引退だ。

ありがとな。でも・・・」


そこまで言うと夜空さんの目に涙が浮かんだ。


「もうちょっと、お前らとチームで居たかったな」


と、涙を流しながら笑顔で言った。


それを、引き金に周りからも泣き声が響いた。


そして、俺は決めた。


「優奈、飛鳥。俺、転職するそして夜空さんの意思をついでチームを作る。

付いてきてくれるか?」


「ぐすっ・・・どこだって付いていくよ」


「・・・私も」


そういうと思った。


「夜空さん、あとは俺たちに任せてください」


「おー、がんばれよ」


俺は、俺たちは部屋を後にした。





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