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先生、好きです。  作者: おもち
4/5

3年1組。

「あ、、やか、、、?何・・・してるの・・・?」

私は綾香を見て驚いた。

「ききき、切ったひ、ひ紐を くくってる!」

綾香は10センチ単位で切った紐を結ぼうとしていたのだ!

これには私も驚いた。本当におかしくなってる・・・。

「綾香、先生超かっこよかったんでしょ?」

「え!?なな、んでわかる?の?」

「わかるよ、小学生のときの綾香みたいだもん。」

「・・・?」

「卓也君、クッキーくれたじゃん。あのときの綾香みたい。

 赤くなりすぎて、おかしくなってる・・・。」

綾香は小学校5年生のころ、同じクラスの卓也君にクッキーをもらったのだ。

いや、もらってはいない。もらいそこねたのだ!

「綾香ちゃんのこと好きだよ。だから、もしよかったら付き合って欲しい」

って卓也君が綾香の誕生日の日に渡してきたのだ。

卓也君はクッキーを両手にもって綾香の前へ差し伸べたのだけれど、綾香と言ったら、、、。

「あ、あたし、・・・もう食べた!おなかいっぱいなの!トイレ!」

って言っちゃって・・・。綾香も突然のことで戸惑っていたのだろう。

なにせよ、好きな人からいきなり 好き なんて言われ、しかもそれが自分の誕生日なのだから。

本当は綾香も卓也君のこと好きなのに、戸惑ってしまったせいで

もう食べた お腹いっぱい なんていったから、卓也君、未だに振られたと思っているのだ・・・。

両想いなのに、付き合うことのなかった綾香と卓也君。

卓也君は未だに綾香のことが好きという噂がある。本当のところは知らないが・・・。

綾香は昔から変わらない。好きな人を見るとすぐ赤くなっておかしくなる。

でもそこが綾香の面白いところで可愛いところw

「おーい。まだ1つも来ないようだが・・・。ちょっとおそくないか?」

思い出に浸っていると松元先生が来た!

「ごめんなさーい。今から運びます」

私は国語の教科書を両手で持った。

「おう!宜しくな!って、おい、綾香顔赤いぞ?!熱あるのか?」

「・・・・・・・」

「先生、綾香やっぱり熱あるみたいなんで、今日は帰らせたほうが・・・。」

「そうだな・・・。すまないな、熱あるのに仕事させて・・・。

 元気になったらまた手伝ってくれ☆

 今日はひとまず帰って休めー^^」

先生は明るい笑顔で綾香に話しかけた。綾香は下を向いて先生の顔を見ていない。

その後綾香は保健の先生に家まで送ってもらっていた。

その後私は 後から来た男子と教科書を運んで、学活に出た。明日、軽く自己紹介をすることになったので、考えて来い と早速宿題を出された。


「キーーン コーーン カーーン コーン」


始業式は午前で終わるので、みんな帰りだそうとする中、私は先生に呼ばれた。

「すまない。これ綾香さんのリボン・・・。」

「・・・はい? ・・・・・・え!?」

「・・・? え!? 違う違う!ほ、保健室!寝てた!」

「保健室で寝てたって・・あ。 ああぁ、ね。そっち!w」

「そそ、そっちしかないよ!馬鹿!恥ずかしいなぁ!」

私は一瞬すごい勘違いをしてしまった。とても恥ずかしい・・・。

顔が熱い・・・。先生もたぶん、顔が熱いみたい・・・。

だっていきなり リボン って言われたら、誰だって勘違いするでしょ?

綾香があんなに先生のことが好きなんだから・・・。

もう やらかしたのかと思ったよ・・・。怖いなぁww

「あぁ、じゃあ受け取ります・・。帰りお見舞い行くし・・・。

 あと先生、顔に似合わず『さん』ずけするんですねw

 しないほうがなんか、いいですよ~。」

「そ、そうか?一応顔と名前覚えるまでは・・・と思っていたんだ。

 君たち2人はもう覚えたし、さんずけして呼ぶのはやめるなw」

「はい、そっちのほうがたぶん綾香も・・・。」

「え?」

「あ、いえなんでもないです。それじゃあ私帰ります。さようなら。」

「綾香さっ、綾香に、、宜しく言っといてくれ。よろしくなー☆」

先生は笑顔で手を振っていた。私はお辞儀をしてスタスタと先生と別れた。

先生、先生の笑顔見てるとこっちまで笑顔になっちゃいます。

これは何かの魔法なのですか・・・?


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