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妖狐の恋情  作者: レイヤードのレイヴン
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第4話 姉想いの妹と親友の謎

 サブタイトルがなかなか思いつかず、ひねりのない感じに(´・ω・`)


 オラに想像力をわけて(ry

 いつも通る通学路を普段よりペースを上げて歩いていくと、風凛学園の校舎と校門が見えてきた。沢山たくさんの生徒たちが校門をくぐっていく。


 風凛学園。


 この町――篠沢町に住む学生のほぼ九割が通っている、小学校から大学まで一貫の学園だ。伝統のある名門校で、普通の学校よりもレベルは高い。大きな校舎以外にも様々な施設があるから敷地はかなり広い。国内でも五本の指に入るくらいだ。確か町の面積よりも広い敷地だって誰かが言ってたような言ってなかったような。


「なんとか間に合ったみてーだな」


 真司がふうっ、と息を吐いて胸を撫で下ろす。


 時刻は現在八時三十分。うわ、結構ギリギリだ。穂香が起こしてくれなきゃ絶対に遅刻してたな。


 この学園の校則では、八時四十分までに校門をくぐり、四十五分までに教室にいなければ遅刻扱いになってしまう。


 高等部校舎の昇降口を通って上履きに履き替え、二階にある一年一組の教室へと向かう。俺たち四人はこのクラスだ。


 教室の中では、大半の生徒が誰かと談笑して過ごしていた。机に突っ伏して寝ていたり、一人で黙々と本を読んだりしている人もいる。


 教室に入り、荷物を各々の机に置いて席に着く。ちなみに穂香の席は俺の斜め前で、真司は俺の前、橋乃は真司の隣だ。


「今じゃ訊く時間ないだろうから、昼休みにじっくり詳しく話を聞かせてもらうぜ? 優斗」


 座った真司が体を後ろに向け、にやりと意地悪く笑って言う。


「……何をだよ」


 まあ、何となく予想はついてるんだけどな。


 真司が訊きたいこと。それはきっと――


「決まってんだろ。佐倉とのことだよ」


 ああ、やっぱり。


 真司の言葉の後、穂香がびくんっ、と一瞬跳ねた。


 穂香は俺の方にちらりと顔を向けるとすぐに振り返り、うつむいてしまった。……あれ、耳が真っ赤だ。どうしたんだ? 風邪かぜ……じゃないよな。


「どうかしたんですか? 顔が真っ赤ですよ?」


 橋乃が心配そうに穂香の顔を見る。穂香はまるで弾かれたように顔を上げて、


「な、なんでもないっ!」


 明らかに無理してつくった笑顔でそう答えた。……穂香、その反応は自分から何でもなくないと言ってるようなもんだぞ。


 真司は穂香の反応を横目でちら、と見た後、口の端を吊り上げて、


「あー、成程なるほどねぇ……。ま、詳しいことは昼休みに訊くか」


 まるで全てを察したかのような真司の口振り。もう大方お見通しって感じだ。


 できれば話したくないけど、真司の追及からは逃げられそうにない。こいつのことだ、絶対に冷やかしてくるに決まってる。うーん……どう話そうか……。


 方法を考えていると、教室の前の扉ががらりと開かれ、初老の男性が入ってきた。


 この男性はこのクラスの担任の先生、篝義樹かがりよしき先生だ。一年の一組と二組と三組の数学の授業を担当している。とても温厚な性格で、生徒も教師も、この人が怒ったところを誰も見たことが無いそうだ。勿論、俺もない。


「皆さん、席に戻ってください。ホームルームを始めますよ」


 篝先生がそう言ったのと同時にチャイムが鳴った。席を離れていた生徒たちは、ぞろぞろと自分の席へと戻っていった。











 昼休み。


 俺、穂香、真司、橋乃は校舎一階にある食堂に来ていた。中等部から彩里ちゃんもここに来て、俺たちと同じ席に座っている。


 中等部にも食堂はあるからわざわざ高等部の食堂まで来る必要はないのだが、彩里ちゃんはいつもここで昼食を食べている。穂香おねえちゃんたちと一緒に食べるのがいいんだそうだ。


 それぞれ食べたいものをカウンターで注文し、出された料理を受け取る。俺はカレーを、穂香と彩里ちゃんは日替わり定食――今日は白飯、鯖の味噌煮、味噌汁、サラダだった――を、真司は醤油ラーメン大盛りを、橋乃はざる蕎麦を注文していた。


 テーブルまで料理を運び、席に着く。俺の隣に真司と穂香が、真司の隣には橋乃が、穂香の隣には彩里ちゃんが座った。


 全員座ったところで、それぞれが注文した料理を食べ始める。


 他愛もない話をしながら食べているうちに俺と真司は完食した。少し遅れて穂香と彩里ちゃんと橋乃も食べ終わる。


「さてと、それじゃあ……」


 真司は息を吐きながら椅子の背もたれに体を預けると、視線を俺と穂香に移した。……お前が何を言いたいのか、俺には分かるよ、真司。


 真司は俺と穂香を交互に見て、


「優斗、佐倉、お前らってやっぱ付き合ってんの?」


「……」


 何も言えずに黙る俺。うーむ、なんて言えばいいんだろう……。正直な所、何を言っても色々茶化されたり冷やかされたりしそうな気がしてならない。


「お姉ちゃん、顔真っ赤だよ~?」


「うぅ……」


 わざとらしく彩里ちゃんが穂香に問う。穂香は朝と同じように赤面して俯いていた。


「真司さん、そういうことは無理に訊くものではありませんよ。式咲さんと佐倉さん、困ってるじゃないですか」


 真司をいさめる橋乃。おおっ、ナイスだ橋乃!


「訊いたっていいじゃねーか。お前も気になるだろ? 二人の関係」


「そ、それは……確かに、気にはなりますが……」


 お前も気になってるのかよ! てか、なんでみんな俺と穂香の関係がそんなに気になるんだ?


「ほら、みんな気になってるんだから教えてくれよ。別に隠すことじゃねーだろ?」


 確かに真司の言う通り、隠すことじゃない。別にやましいことなんかないしな。けどやっぱり、こういうことを誰かに言うのは恥ずかしい。相手が小さい頃からの親友なら尚更なおさらだ。


「ちょっと真司さん……」


 真司を止めようとする橋乃。しかしそうしながらも俺と穂香をちらちらと見てくる。……もしかして橋乃も気になるのか?


 あれ、なんかもう言うしかない雰囲気じゃね? 真司と彩里ちゃんは明らかに聞きたがってるし、橋乃もなんだかんだ言って聞きたがってるっぽいし。


 ……もう言ってしまおうか。まあ、別に隠す必要はないし、何かやましいことがある訳でもない。……冷やかされたり茶化されたりするだろうけど我慢しよう。


 深呼吸し、真司や彩里ちゃんにいじられる覚悟を決める。


「……そうだよ。二人の想像通り、俺と穂香は付き合ってる」


 言ってしまった。うわ、すげえ顔が熱い……。あまり弄らないでくれよ、二人とも。


 俺の発言に、穂香は前から赤くなっていた顔を湯気が出そうな程赤くし、彩里ちゃんと橋乃は目を丸くして驚いていた。真司は「やっぱりな」と呟き、小さく笑った。


「やっぱりって……気付いてたのかよ!?」


「いや、バレバレだから。隠す気あんのかってくらいだったぜ? 余程の朴念仁じゃなけりゃ普通に分かるっての」


 マジか。俺と穂香の今日の様子って、そんなにおかしかったのか? ……まあ、自覚が全くないって訳じゃないけど。


「……ところでさ、優斗」


 コップに入ったお茶を一口飲んで息を吐いた真司は、さっきの笑顔とは一転して真剣な表情になっていた。


 こんなに真剣な顔の真司を見るのは久しぶりだ。一体どうしたんだ?


「佐倉と付き合ってるのなら……佐倉の正体はもう知ってるのか?」


 普段飄々(ひょうひょう)としている真司からは想像できないほど真剣な声音だった。


 彩里ちゃんと橋乃が真司の言葉に反応し、俺の目を見つめてくる。見ると彼女たちも真剣な表情だった。なんでだ?


 張りつめた空気が流れる。そんな中穂香は未だ顔を真っ赤にして俯いていた。……さっきから真っ赤だけど大丈夫かな。


 穂香の正体……もしかして九尾の狐のことか? だとしたら、真司がなんでそのことを……?


 まるで穂香が人間じゃないことを知っているような真司の口振りに、俺は動揺する。穂香のことを妖怪だと思ってないのなら、正体を知ってるのか、なんて言わない筈だ。


 真司……まさかお前は、穂香が九尾の狐だってことを知ってるのか……?


「……その様子じゃ知ってるっぽいな。顔に出てるぜ」


 真司に言われ、顔が強張こわばっているのに気付く。


 九尾の狐のこと……やっぱり、知ってるのか?


 真司の呟きに、俺はそんな疑問を抱かずにはいられなかった。


「……優斗、佐倉、彩里ちゃん。今日の放課後って暇?」


「ああ、暇だけど」


「うん、暇だよ。お姉ちゃんは、今日何か用事とかある?」


「……」


 穂香はまだ俯いていた。そんなに恥ずかしかったのか? 皆にバレたことが。まあ、気持ちは分かるけど。


「お姉ちゃん、聞いてる?」


 彩里ちゃんは俯いている穂香の肩を軽くゆすった。


 穂香は、はっ、と我に返って顔を上げ、彩里ちゃんの方に向く。


「な、何かな?」


「お姉ちゃん、今日の放課後何か予定とかある?」


「ううん、ないよ」


 穂香は首を横に振って言う。


「じゃあさ、放課後に俺んに来てくれないか? ……話したいことがあるんだ」


「なんだよ、話したいことって?」


「それは放課後のお楽しみってことで」


 そう言う真司はいつもの表情に戻っていた。さっきの真剣さが嘘みたいだ。


「別に話すのは家じゃなくてもいいんだけどさ。ゆっくり話したいんだよ、このことは」


 どうやら結構大事な話みたいだ。一体どんなことなのか気になるけど、真司の言う通り、放課後あいつの家で話を聞こう。


「あ、皆さんそろそろ教室に戻らないと」


 橋乃は食堂の時計に目を向けて言う。あ、ホントだ。もうそろそろ教室に戻らないと授業に間に合わない。


 食堂にいる大半の生徒たちはトレイや食器を返却し、教室へと戻っていく。


「だな。俺たちも戻ろうぜ」


 食器がったトレイを持って椅子から立ち上がり、返却する場所へと持っていく。


 返してから教室に戻ろうとしたところで、


「お兄ちゃん、ちょっとこっちに来て」


 彩里ちゃんに呼び止められた。彼女は俺の手を引いてみんなから少し離れたところまで連れてくる。


「どうしたんだ?」


「ちょっと耳貸して?」


 俺は少しかがんで、彩里ちゃんに耳を向ける。


「……お姉ちゃんの正体、知ってるんでしょ?」


 彩里ちゃんは俺の耳元に近付いてささやく。生温かい吐息がかかって少しくすぐったい。


「……九尾の狐だろ?」


「……やっぱり知ってたんだ。それなら、私の正体も、わかるよね……?」


 お姉ちゃん――穂香の正体は九尾の狐。つまり、彼女の妹である彩里ちゃんも当然――。


 俺はこくりと頷く。


「……ねえ、お兄ちゃん……。お兄ちゃんは、お姉ちゃんが九尾の狐でも……人間じゃなくても、好きなの?」


「……」


 彩里ちゃんは真剣に問いかける。


 俺の答えは当然決まっている。だけど口にするにはあまりにもクサすぎるし恥ずかしいから、言葉にする直前で抑え込んだ。


 でも、どれだけクサくても、恥ずかしくても、ちゃんと言っておかないといけない気がする。


「ああ、好きだ。人間だろうが妖怪だろうが、穂香は穂香だ」


 そう、穂香は穂香だ。人間じゃないとか、九尾の狐だとか、そんなのは関係ない。


「そっか……。やっぱり、お兄ちゃんは優しいね。お姉ちゃんがお兄ちゃんのことを好きになる気持ちがよく分かるよ」


 彩里ちゃんは俺の体を背にしてもたれかかってくる。


 体が触れると、ふわり、といい匂いがした。


「でも、お兄ちゃんが好きなのは、お姉ちゃんだけじゃないんだよ?」


「え?」


 穂香以外にも俺のことが好きな子がいるのか? 異性に好かれるのは嬉しいけど、恋人ができた今だとなんか複雑な気持ちになる。


「私も好きだよ。お兄ちゃんのこと。異性として、ね。もしお姉ちゃんが告白しなかったら、きっと私から告白してたよ」


「……え?」


 一瞬反応が遅れた。


 彩里ちゃんが俺のことを、好き? 異性として? てか、すげえさらっと言われたぞ! 俺のことが好きな穂香以外の子って、彩里ちゃんのこと!?


 てか、え、何これ、告白!? 俺と穂香が付き合ってるのはさっき知った筈なのに!?


「そ、それは嬉しいけど、その、俺には……」


「うん、わかってる。好きなのはお姉ちゃんでしょ? でもね、私は、お兄ちゃんが好きになったのがお姉ちゃんで良かったって思ってるの。もしお兄ちゃんが、お姉ちゃんと私以外の人を好きになってたら、きっと泣いてたと思う」


 彩里ちゃんは俺から体を離す。


 くるりと振り返り、にっこりと笑って、


「お姉ちゃんをよろしくね。お義兄にいちゃん♪」


 そう言い残し、食堂を走り去っていった。


 ……うーん、さっきの『お兄ちゃん』は、いつも言う『お兄ちゃん』とは意味が違ってるような気がするんだけど、俺の気のせいか?


 彩里ちゃんの言葉は気になるけど……考えても仕方ないな。とりあえず教室に戻るか。


 俺は真司たちと合流する。


「彩里、なんて言ってたの?」


 教室までの道のりを歩いていると、穂香がそう訊いてきた。


「お姉ちゃんをよろしく、だって」


「あ、彩里ったら……もう……」


 頬を赤く染め、俯く穂香。


 穂香はさりげなく俺に近付き、そっと手を握った。


「ねえ、優斗。その……よろしく……ね」


 俺はその手をそっと握り返して、


「ああ、よろしく」


「ん……」


 優しく笑う穂香に、俺はしばらく見惚れていた。


 だから俺は、真司と橋乃が見ているのに気付けなかった。


 教室に戻ってからそのことを真司に気付かされた俺と穂香は、真司にさんざん弄られた。


 だけど橋乃が真司を諌めてくれたおかげで、その場はどうにか収まった。











 放課後。


 帰り道の途中にあるコンビニに寄り、目覚まし時計のための単三乾電池(六本組)を買った後、俺、穂香、彩里ちゃんは真司の家に招かれた。


 広々とした立派な庭園に、武家屋敷という言葉がぴったりな屋敷。幼い頃よく来たが、今でもちょっと緊張する。


 真司は玄関の扉を開けて家の中に入る。俺たちもそれに続く。


「ただいまー」


「ただいま」


「「「お邪魔します」」」


 そう言って家に上がると、


「おかえりなさい。あと、いらっしゃい」


 抑揚よくようのない女性の声が俺たちを出迎えた。


 出迎えたのは、白い花の模様をあしらった薄紫色の小袖こそでを着て、藍色あいいろ行灯袴あんどんはかま――スカートのような袴――を履いた女性だった。スレンダーな体型だからか、袴姿が物凄く似合っている。


 美しく整った顔立ちの美人さんだ。髪は亜麻色あまいろつやのあるセミロング。糸目と言えるほど細い目からは、着物と同じ薄紫色の瞳が覗いていた。


 彼女は椎名智理しいなさとりさん。この家の使用人で、もう一人いる使用人、和車瑠火あいしゃるかさんと共に家事の手伝いをしている。


「……」


 無表情でじっと俺たちを見てくる椎名さん。


 椎名さんはいつも無表情で、表情の変化がほとんどない。別に感情がない訳ではなくて、極めて表に出にくいというだけなんだけど。


「……そう、わかった」


 頷く椎名さん。……今ので一体何が分かったんだ? 誰も何も言ってないのに。


 椎名さんはきびすを返し、リビングの方へと歩いていった。


「じゃ、ついてきてくれ」


 木の廊下を歩く真司の後に、俺たちは続いた。











 案内されたのは、真新まあたらしい青いたたみかれた和室だった。部屋の中央には四角い茶色のテーブルが置かれている。床の間にはじくが掛けてあり、『色即是空しきそくぜくう』と毛筆で書かれていた。


 すぐそばにある縁側えんがわからは庭園の池が見える。


 荷物を降ろし、畳の上に座る。


「そういえば、昼休みに言ってた話って?」


 昼休みに真司が言っていた話が気になり、俺は真司に尋ねる。大事な話みたいだったから昼休みのときは訊かないでおいたが、今は放課後だし、訊いてもいい筈だ。


「ああ、それはな――」


「お待たせ」


「おっまたせー!」


 真司が言いかけたところでふすまが開き、抑揚のない声と共に椎名さんが入ってきた。続いて、椎名さんとは対照的な元気な声と共に、朱色しゅいろの小袖を着て、椎名さんと同じ藍色の行灯袴を履いた少女が湯呑ゆのみが載ったお盆を持って入ってくる。


 幼さが残る可愛らしい顔立ち。ややつり上がった目。赤黒い瞳。腰まで届くゆるくウェーブがかかった長い茶髪。150センチにようやく届くか届かないくらいの小さな体には不釣り合いな豊満なスタイル。


 落ち着いている椎名さんとは真逆と言える程に活発なこの少女が、もう一人の使用人の和車瑠火さんだ。


 かなり小柄な体格ではあるが、実は椎名さんと同い年で、俺たちよりも年上だ。


 真司は椎名さんと和車さんが座ったのを見ると、口を開く。


「……揃ったな。じゃ、改めて聞くぜ。……佐倉の正体、知ってるんだろ? ……いや、違うな。知ったんだろ?」


 真司のその言葉で、俺の中の疑念が確信に変わった。


 やっぱり、真司は穂香の正体を知ってる。


「心配すんな。お前が何を言っても、俺は信じるからさ」


 俺は穂香と彩里ちゃんの方に視線を向ける。二人は緊張しているような、おびえているような表情をしていた。


 そんな二人を見て、九尾の狐であることを言っていいのか悩む。けど、真司は何故か知ってるみたいだから、隠しても意味はないだろう。


「……九尾の狐」


「やっぱり知ってたか」


「……お前こそ、なんで知ってるんだよ」


 穂香が俺に九尾の姿を見せたあのとき、真司はいなかった。昨日の教室には、俺と穂香の二人だけだった。なのに、何故……?


「ああ、それはな――俺が陰陽師おんみょうじだからだよ」

 新キャラまとめ その2


 篝義樹かがりよしき……優斗たちのクラスの担任。


 椎名智理しいなさとり……天月家の使用人その1。


 和車瑠火あいしゃるか……天月家の使用人その2。



 名前に注目すると、人か妖怪かがわかるかもしれません。


 特に椎名さんは……。

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