第九章...必殺!雷×水『ライジングストリーム』!!!
「雲雀恭子だと!?
(噂には聞いていたが...こんな美女だったとは...!
そしてそのお付きの使い魔『太陽 遊斗』。
ハンパない魔力を消費するSランクの使い魔だ...。
よくもまあ、あの使い魔を楽々操れるもんだ。
相当ヤバい魔力の持ち主に違いない...!
だが、こちらは雷撃に耐性のあるドラゴン!
いくら雷撃が来ようがびくともしないぜ。
甘かったな!!!)」
「ジャック...!
大丈夫?」
「チッ。
やはり恭子は恭子だな。」
ジャックは笑った。
「今は如何な成り行きで戻ってきたかは話す余裕はない!!!
ここは連携を取るぞ!!!」
「了解!!!」
遊斗がリンドブルムを引き上げる。
「属性は?」
「水だ。
しかし...肝心の相手のマスターは水に強い風属性だ。
恐らく互いに助け合い、攻撃を無力化してくるはずだ!!」
「ならボクに名案がある!」
「?」
恭子はジャックとチェリーに回復魔法をかけた。
「頼むわよ...遊斗!!!」
遊斗は突撃するリンドブルムの後ろについた。
リンドブルムなら回避魔法を封印できるため、ぶつかり合いになる!
「はあああああああ!!!」
「血迷ったか!!!
俺は水を吹き飛ばす風属性!!!
無駄だ!!!
このランスで叩き潰してやる!」
「行け!!!
遊斗!!!」
リンドブルムは少し軌道を反らす。「しまった!!!
最初から狙いは...」
《ファイル・ブレイクショット》!!!
遊斗から放たれた光速のビリヤードの一撃で翔太は吹き飛ばされ...
「次は私だ!!!」
ほとぼしる雷を水を纏ったランスと掛け合わせて放つ!!!
《ライジングストリーム》!!!!!!
シューティングスターは回避できずに両腕でランスを止める。
しかし...
「何も電撃は電気攻撃をするだけの技じゃないさ。」
ランスはそのまま突っ走り、シューティングスターを穿ち引き裂いた。
「ボクはランスに雷撃の効果で瞬間的に強度を上げたのさ。押し潰そうと思っても槍は硬すぎて無理、オマケにランスは円錐型。
捕まえるのは困難。」
遊斗は笑みをこぼし背を向けた。
「ボクとリンドブルムの勝ちだ...。」
「(なんて戦略だ...。
さすがSランクの使い魔。
ここまで計算に入れるなんて...私では思いつかなかった。
太陽遊斗。
これはいいライバルができた...!!)?...!!!」
リンドブルムとジャックは胸を押さえた。
「大丈夫!?」
「大丈夫ですか!?」
ジャックの体が小さくなっていって...幼い女の子の姿になった。
そして、シャークリンドブルムは元の竜に戻ってしまった。
「(そうか...私があの体を維持できるのは僅か10分。
私が変身することでマスターは一時的に生前の姿に戻れるという訳か...。)」
「リンドブルム...」
リンドブルムは心配する遊斗に軽く吠え、心配ないと返した。
「ジャック...?」
「ふぇ?お姉ちゃん誰?」
舌足らずな声で子供ジャックが首を傾げた。
「(記憶を失っているんだ。あの姿にならない限り...でも...)」
私はにやけた表情を浮かべて子供ジャックを抱きしめた。
「可愛い~♪」
「お姉ちゃん...!...くちゅぐったいよぉ...!」
ジャックは小さな手足をバタバタさせてもがいた...。
後日、ジャックとチェリーは購買部で働くと宣言。
購買部でほのぼのと働いている.......。




