プロローグ
2ⅩⅩⅩⅩ年...
「ゲホッ!ゲホッ!」
私は保健室のベッドの上で激しく咳込んだ。
「無理しないで。」
保健室の先生が私を寝かせる。
「あなたは間違った魔法薬の調合で事故を起こしたのよ!」
ヒステリックに隣に立っていた天然っぽい担任が叫んだ。
「そう...なんだ。」
私は鏡に映る自分の顔を見た。
「私...どうなっちゃうんだろう...?」
「一応、血液と魔力検査の結果は正常だったわ。」
「そうですか...」
ため息をついた。
入学式のお迎えテスト、開始早々にあんな事故を起こすなんて.......。
〈回想〉
「次に魔法薬のテストです。
百種類の薬剤を使って『脱疲薬』を作りなさい。」
こんなもの中学生の頃成績優秀だった私にとって、あまりに簡単なものだった。
でも.......
ボン!!!
という爆発とともに私の華奢な体は机から吹き飛ばされた...。
という経緯である。
「はぁ...」
私は担任や保健室の先生の反対を振り切って寮に帰った...。
次の日...
教室に入ると一斉にひそひそ話が始まった。
ただ...今回の場合は羨むひそひそ話のように見える。
中学のクラスメートが私に話し掛けてきた。
「恭子?」
「どうしたの?
千夏ちゃん?」
「とっても美人になってない?
整形でもした?」
「え!?」
慌てて手鏡を見てギョッとした。
そこに映る自分はいつもの一般女子の顔ではなく.....
いつもやっている三つ編みにピッタリ合う絶世の美少女の顔が...!?
「まさか...テストの事故で顔が変わったのか!?」
私は深呼吸して気持ちを整理、何事もなかったかのように席に座った。
やがてホームルームが始まった。
「出席とりまーす。
出席番号一番―」
そして、私の番になった。
「出席番号18番。
雲雀恭子。」
「はい。」
私は笑顔で言った....。




