プロローグ
ドンっと体を打ちつける
「っっ!」
焼けるような痛みが走った
意識はどんどん闇に飲み込まれていく
気を失う直前誰かが笑っていたような気がした
懐かしい夢を見た
「今回も学年1位だぞ一ノ瀬」
テスト返却の時担任が言った
「親もこんなできた息子を持って鼻が高いな」
「ありがとうございます」
と、笑顔で僕は言う
「ただいま」
誰もいない
いたとしても返事はない
落ち込むのをわかっていながら毎回言うのはまだ期待しているからだろうか
階段を上り手前から二つ目の部屋に入る
扉を閉め小さく息を吐く
勉強机の上に鞄を置き自習の準備をする
カサっと紙が指に擦れた
手からは血が出ていた
ポタっと紙に血がつく
その紙は今日返却された100点のテストだった
鞄から他に一緒に返されたテストも取り出す
全て100点
だからどうとかは思わない
ビリっと紙を破く
文字がわからなくなるまで何回も
そして、ゴミ箱に入れる
勉強が苦手な人が見たら何なのこいつと思うかもしれない
でも、あっても意味がないのだから
こんなのは、「当たり前」なのだから
読んで頂きありがとうございます
初めての小説投稿なのでちゃんと読者に内容が伝わってるか不安ですが、読んで良かったと思われるような作品を書けるように頑張ります。できるだけ毎日投稿できるよう頑張ります