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14 ギルドの修行

「お前とりあえず国を出ろ」


それはギルマスから出た一言から始まった。


泡をふいて失神していた子爵を帰し、護衛と再度契約を結ぶと、ようやく今までの日常が戻ってきた。そろそろ独り立ちでもしようかなと考え、ギルドで依頼の物色をしていた私を見つけるやいなやギルマスとクレスさんに応接間まで引きずられて現在に至る。


「え?どうしてですか?」


「いや、お前をこのまま抱えてるとこっちも大変なんだよ」


「でも、子爵に口止めもできましたよ?」


不思議に思って首を傾げていると、クレスさんはギルマスの言わんとする事がわかったのか改めて説明をしてくれた。


「子爵の口を封じてもギルドにはA級以上の精霊石を使用した場合、国に報告する義務があるんですよ、もちろん契約の内容について知ってしまうと、王にも被害が及ぶので話す必要はないのですが、その罰則の内容は報告せねばならないのです。つまり、子爵が違反した場合、どんな被害があるのかを報告する事になります」


「それと私が国を出る事にどんな関係があるんですか?」


「まず一つ目にチサさんは仮ではありますが上級貴族に目をつけられ易いS級候補生だと言う事、次に子爵が契約を結んだ相手がチサさんだという事、そして二つ目にその罰則の内容からかなり重要な秘密をチサさんが持っているであろうという事が想像出来る事です。ちなみに子爵が何か口を滑らせるか行動する事で王家や貴族達に害が及ぶので彼は爵位を剥奪されるでしょうね」


「え!?何でですか?」


「まず、王家が滅ぶ可能性のある契約を結んだ事に対してですかね、まあ結ばざるを得なかったというのが事実ですが・・・なので、良くて舌を抜かれて幽閉、悪くて処刑でしょうか」


それを聞いて思わず絶句する私・・・。

そうだった、ここは異世界。前世と違って全ての人権が保証される世界ではない。

両親や自分の身を守る為に必死で行動した結果とは言え、これからは覚悟を持って行動しないといけないと改めて自覚させられた。


「ああ、そんな顔をしないでください。子爵は他にもかなりの悪事に手を染めています。人身売買や違法に酒や武器を他国に流したりと、余罪はたっぷりですから。それなのに今までのらりくらいと躱してきたツケが回っただけです」


「ええええ!そうだったんですか?」


「ええ、ギルドに対しても横柄で酷かったですが、前に護衛につけた女性冒険者を勝手に盗賊に譲る代わりに逃げ延びた事もあるんですよ。しかも子爵は護衛が自分を傷つける事がないように低級ですが、精霊石で契約を結んでいたので、彼女は抵抗出来ず盗賊達に慰みもにされ、助け出された時には心を病んでしまい数日後には自害しました」


「そんな事が・・・」


「ええ、ですからギルドとしてもかなり腹に据えかねていたのですよ。だから貴方がそんなに悲しそうな顔をする価値もない男です」


「まあ、生臭い話はそのくらいにしとけや。でだ、お嬢ちゃん。クレスの言う通りこのままだと色々と面倒が多そうなんでな、一週間くらいうちで色々教える。そんでお嬢ちゃんは俺の指名依頼を受けるという形で国外に出ろ。名目は各地のギルドへの伝達役だ」


「伝達役?」


「まあ、完全にこじつけだがな、お前さんは他の街や他国に寄ったら必ずギルドに寄るだけで良い。S級候補生が修行の為に旅をする事はよくある事だし、そこで見聞きした事をこちらに知らせてくれれば助かるがな」


「ギルドには買取なんかで必ず立ち寄りますし、それなら問題ないです」


「情報は宝だからな、どんな情報でも知っているのと知らないのとでは大きな差がある。まあ、暇があったらで良いから無理はするなよ」


「はい!わかりました」


こうして私は一週間の間に全属性の簡単な使い方と剣や槍、弓などの武器を教えてもらった。

属性魔法は基礎を習えば後はひたすら実践あるのみだそうで、魔法の練り方は込める魔力量が違うだけで初級魔法も上級魔法も同じだそうだ。


剣術もピツハと鍛えていた為、身体能力が飛び抜けているだけで動きに無駄が多いらしく、それを矯正する作業をする事になった。どちらにせよ高レベルなので人相手に負ける事は無いだろうけど、覚えていて損は無いと言われたので素直に習う事にした。


剣はすでに試行錯誤していたので一度見本を見せてもらえば数回で覚える事が出来た。

剣術のおじいちゃん先生が「100年に一人の逸材じゃあー!」と暴走して武官の試験を受けさせられそうになったりしたけど丁重にお断りした。


自ら目立ってどうするというギルマスの一言でおじいちゃん先生はションボリしていたので前世の記憶で再現した塩味のおせんべいと緑茶もどきを持ってお茶しに行ったら「お主はワシの孫、これ決定」と孫認定されてしまった。


ちなみにクレスさんは土魔法が得意で少し教えてもらったら属性が増えてしまい、それを聞いたギルマスがまた壁に頭を打ち付けだしたのは言うまでもない。



【ステータス】


【職業】 転生者 宿屋の娘 なめし職人 大工職人 食肉加工職人 料理職人 調教師


【レベル】 109


【体力】  920


【魔力量】 630


【魔法属性】 雷 水 風 氷 火 土 時空間 翻訳  


【スキル】 懐柔







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