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この感情を魔術的に証明する  作者: 嘉味田 慎也
【第一章】音海由依 編
9/9

考察

「海龍の巫女」

安倍健太はそう口にした。

「音海結衣は海龍の巫女だよ。というよりもその素質をもつ“ 器 ”ってやつだな。」

学校から帰ってきた神威たちは早速音海結衣についての情報を、健太から聞いていた。

「それで、その器をなぜ殺し、肉体を政府に渡すことになっているんだ?」

自分達への殺人依頼は犯罪者なり、上位、高位魔法を使い無差別テロを起こす、警察が対処出来ない、もしくは殺すようでないと止まらない者を暗殺するのであって、罪のない人間を殺す事はしない。

「なんとなく察するに、海龍の復活の阻止、あるいはなにか裏がある。やつらはなにしでかすか分からない。急に我らが陰陽師を駆逐したやつらだ。話して分かる奴らじゃないだろう?」

健太は続ける。

「そもそも、器なんてのは呪印みたいなもんなんだ。器は捨てることも可能だ。しかし、器をもつ当の本人は把握してないケースが多い。難しいのは、自分が器である事を把握した時、その人間は器ではなく、そのものになる。もしくは心に住み着き、自我と共存することになるということだ。」

神威以外の二人は黙って聞いていた。しかし神威は追求する。

「呪印なんだったらマスター解いてやれないのか?」

健太は低い声で、ゆっくりと答える。

「それは、お前なら分かるだろう?」

神威は握っていたコップを握って割った。

「うるせぇ、、、」

「轟、、、?」

そんな重い空気の中、愛斗が目を一瞬伏せ、口を開いた。

「マスターは意地が悪いなぁ、、、あと神威はそろそろ向き合わないとその娘に呑まれちゃうよ。」

「分かってるよ、、、悪かったな。取り乱して。」

健太は少しの間をとって口を開く。

「この依頼、全ての組織に回っている。神威副団長、この依頼の作戦指揮官、ご指示を。」

神威は自室へ戻るため階段を登り始めた。そして答える。

「指示を出す、、、総員アンチせよ。」

神威は戦意のこもった、不敵な笑みを浮かべ二階へゆっくりとした足取りで登った。

「あと、今日の昼来てた犬のミルキーちゃんのお世話の依頼は受けるわ。」

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