3話 和泉愛斗
「おかえりぃ。うわっ、派手にやったなぁ。」
神威は細い路地裏から出て、すぐ側にあるワゴン車に乗った。リアカーは後ろに詰めた。
「愛斗、早くこの町を出よう。傀儡師を1人壊した。」
助手席から名を呼ばれた和泉愛斗は運転席で首を傾げる
「壊した?殺した、だろ?」
「やつは自分の体は傀儡で出来てたんだ。人の肉を持った、いや、纏った傀儡だったんだよ。」
「あー、山本さんか。本名は山本亜美。多分、今頃身体の再生を始めてるな。彼女は再生人形。いわゆる、ほぼ不死身の体をもった傀儡師だね。確かに色々と長居は危険だ。すぐに家に帰ろう。」
愛斗は神威に説明をしつつ、アクセルを踏み込んだ。
「再生?キモっ!」
「言っとくけど、お前の方が気持ち悪い再生の仕方だからね!3Dエロアニメの触手みたいに再生するくせに興奮要素ゼロだから!」
「なんちゅう汚い例え方してくれてんだよ。まぁ、触手レ○プ嫌いじゃないけど。」
「俺も嫌いじゃないんだ、、、でも高校生の会話ってこんなに生々しくていいのかね!もっとあるじゃん。あの子のおっぱいの形よくね?とかさ!」
「それじゃレベルが低すぎね?見るべき所は太ももじゃね?あの子の太ももエッチだな!とかだよな」
「そろそろそのロクでもない会話を辞めて貰えないかしら。」
後ろの座席から女性の声がする。
「「やあ山本さん」」
山本愛海、キョトンとした。
「あれ、驚きはないのかしら」
「愛斗、魔術行使を許可する。」
「あざす」
その瞬間、亜美は柔軟木の根で拘束される。
亜美は動けない。愛斗が呟く。
この木、触手っぽいな、、、自分から縛っといてなんだけど、山本さん、凄くいいよ。」
「あんた、常時発情期なの?」