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この感情を魔術的に証明する  作者: 嘉味田 慎也
【第一章】音海由依 編
2/9

2話 傀儡師の少女

声をかけてきたのは同級生ぐらいの女子だろうか。その少女はさっき男性を殺した行き止まりの塀の上に乗っかった。

「君、その服は黒服とマスク、ちょっと有名どころの殺し屋さんかな?異能力を使わないで依頼を。へー。まあ、鎌は異能力か。そっかそっか。」

とても早口で滑舌よく話している。

「そんで、俺を逃がす訳にはいかないって訳か。」

「こんな路地裏を汚くしちゃって。もっと綺麗に殺してくれない?そしたら許したかも?」

お前ら傀儡界の人間が許す訳がないよなぁ!」

「あはは、ご名答っ!」

その瞬間、後ろから神威の腹をなにかが貫通する。

「ぐわぁぁぁぁぁあ!」

神威は地面に倒れた。

「あらま、随分ヤワななのね。腸までぶちまけちゃって。」

少女はニヤリと笑いながらスマホを取り出す。

「任務完了報告、しなくちゃ。」

連絡先を探す。その瞬間、腹を貫通させたなにかがバラバラに壊れているのを、少女は見つけた。

「小賢しいな。上級傀儡師か。」

「なに!なんなの!こいつ、、、普通は死んでるはずじゃーーーー」

そこには鎌を持ったマスクの少年が経っている、のも束の間、鎌は傀儡師の少女の心臓をえぐった。

「はぁ、痛ってーなぁ、、、」

その少女の死体を見て神威は思う

(普通の人間は、心が痛むらしいな)

ただ、殺した感覚がないのは

「こいつ、体が傀儡で出来てやがる。てかこいつ、なんて傀儡師らしくねぇ格好してやがる。ラッパーでも目指してんの?」

(こんな冷静に死体をみれる自分が、気持ち悪くなってくるぜ。)

心の中でカッコつけてみる。その後、そんなかっこよくもないセリフをカッコイイと思った。自分が恥ずかしくなる。

(ほ、ほんの一瞬、カッコイイと思っただけだから!)

リアカーを引きずり、今度こそ細い路地を素早く後にする。





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