プロローグ
東京のとある細くて長い路地裏。
(ドクドク、、、)
心臓の音。
「ハァ、、、ハァ、、、」
男の息切れの声。
必死に走るスーツを着た男の姿。
30代ぐらいだろうか。
「あ、、、」
細い路地の行き止まり。
「た、助けてください!お金ならたんまりある!、、、ほら!、、、僕には妻と娘が、、、だから、、、だから、、、!」
命乞いの声音。バッグの中が埋まる程の札束を迫りよる死に抗うか如く見せつける。
ガラガラガラーーーー
それを聞こえないかのように1人の少年は錆び付いたリアカーを片手で引きずる。
キリキリキリキリーーーー
鎌をアスファルトに引きずる音。
「僕を殺さないでく、、、」
グチャリ。
心臓を、貫通する音。
男の死を確認した少年はナイフを取り出し、関節、臓器ごとにバラバラにする。それを済ませた後、麻袋にその死体を入れ、、、
「金、貰っとくか。」
リアカーに麻袋を乗せ、その隣にあのバッグを乗せた。少年はその後、鎌の血を指で拭き取り、舐める。そして、鎌を口から飲み込んだ。そしてリアカーを引きずりながら夜の街へ消えて行くーーーー「待ちなよ、そこの少年。」
ここはかっこよく去りたかった少年(主人公)ことーーーー轟 神威を呼ぶ声がした。