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閑話・勇者と魔王を目の当たりにして震えたエルフのエディさん。

 我々はエルフだから本領を発揮できるのはやっぱり森の中だ。

でも巡礼路は森の中だけを通ってる訳じゃあない。

アソコもそんな地点だった。


海の魔物は基本的に海の中だけだが中には陸に上がってくるモノもいる。

アレが前回出たのは大分前だったので油断が有ったのは確かだ。

回復魔法のできる者が先にやられたのが痛かった。

だが思わぬ所から助けが入ったんだ。


風魔法で飛べる者は上級者だろう。だがまだ成人したてな感じだった。


上空からの攻撃で足を切り飛ばしたし初心者だという神官は並以上の威力の

回復魔法を使った。


妙な一行は転移魔法の失敗で現在地が分からないと言う。

アヤシイ・・

当然、拘束して取り調べようとしたんだ。

だが、連中は魔力を抑えるハズの牢でも平気だったしあっという間に脱走した。


後はゴーレムは出るわオーガの上位種はでるわ大嵐で遭難までするし今まで

生きてきてこんな短期間にこんなにいろんな目にあうとは思っても見なかった。

なのにアノ連中ときたらどう見てもタダのガキとしか見えないからなぁ。


飛竜が中央島に襲来してきたのには驚いたなんてもんじゃあ無い。

アレは強いが人を襲うことは滅多に無いし繁殖期でもなければさほど凶暴な

訳でも無いんだ。


それが五頭も!。

だがそれでも連中は3頭を風魔法で叩き落とした。

残ったうちの多分ボスな個体が城壁ごとオレ達を攻撃したのに皆風魔法で

軟着陸させた。

あの魔術師は対人戦闘こそ並だが魔法はとんでもなかった。


体をほとんど半分に切り裂かれながらも飛竜の頭を吹き飛ばしたんだから。


もう、助からないと思ったよ。

バッサリ半分と言ってイイ状態だったから・・。

相棒の剣士が泣き叫んでいたが・・無理も無い・・。


ところが魔族の王族だと言っていた小さなあの子が泣きながら歌い出したんだ。

妙な歌だった。

意味が全然分からなかった。

魔力がこもっているのは分かった。

そうしてあの子はほんわりとした光を放ちだした。

あっという間に街中を覆う光・・・


気がつけば魔術師の体は元に戻っていた。

周りで負傷してたはずの者も元通りだった。

後で聞いたら他の場所で死んだはずの者たちまで生き返っていたと言う。

重い病気だったはずの王まで治っていたそうだ。


魔族の王族・・・(汗。)


だが本物の魔王を目の当たりにしてあの子はまだ序の口なんだと分かった。

自分では猛者なレベルだとどこかで思っていたのにそんなモノは吹き飛んだ。


「ユウリと護衛たちが世話になったそうだな。

礼を言わせてもらおう。

報償も受け取ってほしい。

アレの相手は私でも結構シンドイことだからな。」


お礼など・・・こちらが助けていただきました。


「あの魔術師・・いや賢者は前魔王の姉と夫になる勇者の友人だからな。

何かあったら姉たちに叱られるところだったんだ。

コレでも姉は怖くてな。」


ユウリ様が皆をも助けて下さいました。

お礼を申し上げるのはこちらです。


「じゃあ一つ骨を折ってもらおうかな。

アレのことはできるだけ内密にしておきたい。

生き返った連中だけでも口を閉じているように話を付けてもらいたい。」


そちらは彼からの指示でもう済ませました。

皆、感謝しておりましたので説得も簡単でした。


「ふ~ん、アイツはそういうのは苦手だと言ってたんだがな。

そうか、もう済んでたのか。

じゃあ後はココの王に一言言っておけば大丈夫だな。」


あー・・治った途端この魔王と面談とは・・王もお気の毒に・・


あの子の親だという勇者からも礼を言われた。

静かな迫力とでもいう空気を纏った青年だった。

魔術師の友人・・・

でも彼らよりずっと大人な雰囲気なのはなぜだろう?


「アレはちょっと規格外な所のある子なのでご迷惑だったでしょう?

無事に手元に戻ってホッとしております。

ありがとうございました。」



 魔王も勇者も思い出すと震えが来る。

彼らは魔術師、いや賢者の一行とともに去って行った。

もう二度と会うことなど無いと思う。


「冒険者としては上げ底で一人前にしてもらったばかりなんです。」


あの賢者はそんなことを言っていた。

きっと二人ともまだまだ強くなるんだろう。

強くなった連中を見ることが無いだろうことが少し残念な気がした。

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