79・ヘタレな勇者は泣きやまない。2
ユウリちゃんの光は周りに居た飛竜の犠牲者達を引き寄せた。
そうしてユウリちゃんの光もゆっくりと広がっていった。
皆がその光に包まれたと思ったところでオレの意識は途切れた。
最初に見えたのは知らない天井だった。
そうしてポタポタと水が落ちてきた。
雨漏り?・・じゃあなかった。
ジークが泣いていた。
見れば皆が集まっていた。
なんか・・ハズイな。
どうやらまたユウリちゃんにこの世に引き戻してもらったらしい。
あの草原で周りに居た連中はどうなったんだろう?。
聞こうと思ったけれどまだ体に力が入らない。
オレの体は大きく欠損していたハズだった。
右足全部と左足の膝から下、右手のほとんどと胴体の右側。
要するに右側を斜めにバッサリやられてたんだ。
ほとんど真っ二つみたいなもんだね。
ソレが完璧に元に戻っていた。
なんとか声を振り絞ってユウリちゃんが無事なのか確かめる。
「うん、無事だよ。
でも、眠ったきり目を覚まさないんだ。
エディさん達によると魔力切れらしいんだけど。」
ホッした。
前回もかなりの負担だったように感じてたんだ。
前回はオレとジークの二人だけだったけど今回は多分あの周りにいたヤツラも
一緒に連れて帰っちゃっただろう。
皆あのユウリちゃんの光に包まれてたから。
エディさんと神官さん達も居たのでその辺りを確認してくれるように頼んだ。
まあ、予想どうりだったね。
欠損したはずの体まで元通りだったそうだ。
どんだけ規格外なんだ?!ユウリちゃん・・。
できるだけ騒ぎにならないように・・と思ったけど・・無理だった。
そうだよねぇ・・・コレで騒ぎにならないほうがおかしいよな。
ということで身代わりを用意することにした。
修行の旅の『聖女』が居たことにしたんだ。
成れるのは委員長だね。
でも、力を使いすぎたのでダウンしてることにした。
聖女に成り立てで街の惨状に動転して力が暴走してしまったということで。
まあ、ユウリちゃんもダウン中だしね。
オレはなんとか次の日には復活できた。
ユウリちゃんはまだ目を覚まさない。
あー・・コレってパパ勇者や弟魔王さまにバレたらどうなるんだ?
絶対無事には済まないよなぁ、、
そうしてこういう予想って当たらないでほしい時ほど当たるんだよ。
困ったことにね。




