62・ヘタレな勇者は今日もガマン。
朝食のあとでもう一度上空に上がってみた。
でも人の痕跡らしきものが見当たらない。
う~ん・・困ったね。
ミーアさんは南に行こうと言う。
島でも大陸でもココの世界だとなぜか南の方が村とか街が多いんだそうだ。
なるほど。
じゃあ今日も風魔法で飛んで行くことにしますか!
ドームは一応壊しておいた。
やっぱり異物感バリバリだよね。
この世界じゃあこんなドームタイプは見かけないもんな。
砂浜の上なのでそれほど高く飛んでるわけでも無いんだけど
やっぱりジークは必死にガマンしている。
コレはやっぱり委員長の前なんで見栄張ってるのかなぁ・・
うん・・ガンバレ!。
人の痕跡は無いように見えたけどやっぱり人は居たんだよ。
しかも魔物に襲われていた。
海から上がって来たらしいドでかいカニみたいなヤツだ。
男たちが仲間を逃がそうと戦っていた。
でも劣勢だね。
助けて!と言われたんじゃあないけど助けることにした。
誰も反対はしなかった。
やっぱり魔物より人間の味方をしたいよね。
上空からの攻撃はカニ君は予想外だっただろう。
最大威力のウィンドカッターで足を何本か切り落とした。
ジークも魔法だと一番得意な火球を飛ばしてた。
ユウリちゃんは属性魔法と言うよりは無属性な魔力弾が一番スキみたいだね。
なんだか段々威力と数が増えていく気がしまーす。
なんとか制圧して地上に降りる。
警戒されてるのも分かるけどココは下手に出て置こう。
スイマセン・・勝手な手出しをして・・ご迷惑でしたか?。
「いや・・助力に感謝する。
だが、なんで助ける気になったのか教えてほしい。
助けてもなんの得も無いと思うんだが。」
リーダーらしき人が答えてくれた。
そのまま攻撃されたりはしないようなのでちょっと安心。
転移魔法を術者に使ってもらって移動しようとしたんですが
邪魔が入ったんです。
オカゲで知らない森の中に放り出されました。
ココが何処かも分からないんです。
できたら教えて頂けると有難いんですが・・・
彼等は全員フードを被っていた。
最初に返事をした人がソレを外すと金色のサラサラした髪が
キラキラと輝いていた。
でももっと驚いたのは髪では無かった。
耳がね・・長くてとんがってたんだよ。
そう・・エルフだったんだ。




