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55・ヘタレな勇者は落ち込んでいる。

 委員長は元気だった。

ガリガリだった体も少しながらもとに戻ってきたようだ。

カタコトながら日常会話もできて来ていた。


ジークは本名で手紙を出していた。

でも、ヤッパリ誰だか分かってなかったんだよ。

あー・・空気だったもんなぁ。

イジメられてるってハッキリ分かってれば印象も多少は

残ったのかもしれないけどな。


オレのほうは髪と目の色を戻して髪をかき上げたらすぐに分かってくれた。

それほど目立っては居なかったハズなんだけどね。


「君の側に行くとスカートがヒラヒラするって言われてたの。

だから女の子はみんな微妙に避けてたし密かな有名人なのよ。

なにか魔法でも使ってたの?。」


あー・・バレテーラ!。

スンマセンしたーっ!。

手品程度の魔法が使えてたんだよ。

なので時々、風魔法で遊んでましたぁ。

中学の時は女子の勇者に見張られてたんだけど高校じゃあ

誰も見張ってなかったんで・・・つい・・。

女の子って勇者じゃあなくてもカンが鋭いんだな。


彼女を鑑定してみたら神官だった。

聖女と言うほどの力はまだないけれど・・。

魔法はまだ生活魔法程度だけれどこの先は訓練次第だろう。


神官なら・・と回復魔法を教えてみた。

うん・・ジークに教えた時のようにレベル1じゃあなかった。

最初から並の神官くらいの威力がある。

驚いたね。

でも、彼女を戦闘に出す訳にはいかない。

初心者なことは確かだからね。


ジークはまた落ち込んでいる。

覚えててもらえなかったこともだけど彼女が最初から

かなりの実力者だったことに・・・


勇者で何でもできるハズなのにできても最初はどうしても

レベル1かそれ以下から・・なんだもんなぁ。


一応、元の世界への帰り道が分かったことを伝えた。

でも、ソレはこのクーデター騒ぎが済んでからということも。

帰れると聞いて泣き出した彼女をジークは慰めていた。

きっと無事に帰してあげるから・・と。


無事に帰してあげる・・・

万が一オレ達が帰れなくても彼女だけでも帰してあげたいと

思ってるのはオレだけじゃあ無かったんだな。

あの弟魔王に念押しして頼んでおくことにしよう。



 なんでミーアさんにくっついて来ちゃったのかと思ったら

クーデター見物だそーだ。


「宰相をやってる従兄弟に仕事は押し付けてきた。

クーデターなんてオレの国じゃあ起こったことが無いからな。

見物したくなっても無理ないだろ?。

ユウリの護衛なら目立たんだろうからな。

よろしく頼むよ、先輩!。」


うわぁ・・・いらねぇーこんな後輩・・。

でも・・言えないよなぁ・・・

それにいつの間にオレ達はユウリちゃんの護衛になったんだ?

まあ、守らないとは言わないけどね。


反抗作戦は陽動作戦だった。

後宮のいる王妃さまに連絡をとるところから始まった。

アリス様と一緒に後宮に行く。

オレ・・一応男なんだけどね。

いいのかねぇ・・従者じゃああるんだけどさ。

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