6・ヘタレな勇者はアンコントロール。
魔力切れから回復したら確かに魔力は増えた。
あー・・増えたんだが・・コントロールができなかった。
火魔法なら豆電球からテニスボールになったんだけどなぜか
自分の火球でヤケドしやがった。
アチチアチチと叫びながらその辺に放り投げてやがる!
まったく迷惑なヤツだ。
水球でコントロールをさせてみようとしたらやっぱり安定しない。
ピンポン玉からボーリングの玉くらいまでバラバラだ。
挙句は自分の頭の周りに造ってしまって溺れかけた。
自分で造ったのに消せないのかよ!
まあオレが消したんだけどな。
こんなのはとてもじゃあないが指導できないと魔術師は退任を
申請したそうだ。
あー・・気持ちは分かりますがもう少しなんとか・・・
ということで魔術師はオレの指導をすることになった。
勇者の指導はオレがするしかないよな。
先生は結構教えるのは上手かった。
初級を教えるのを仕事にしてるんだそうだ。
「強くないから実戦じゃあ役立たずなんだよ。
でもガキな連中ならオレでも指導できるからな。
さすがにアソコまでヒドイヤツは初めてだ。
ココで産まれてたんならアイツもう死んでたかもな。」
し・・死んでますか・・・(汗。)
コントロールの効かないヤツの指導法って無いんですかね?
「アソコまでできないヤツって見たことが無いんだよ。
魔力が増えてもほとんどその日のうちにコントロールしちゃう
のが普通なんだ。
やっぱり根気よく修行させるしかないかなぁ。」
ということはオレはソレに付き合わないとイケナイ訳か・・
ため息もつき飽きたんだがまたついてしまう。
コイツがまともな勇者になる前にオレが大賢者にでも
なったほうが話が早いかもしれない。
勇者はオレのため息を聞きつけて
「気が滅入るからやめてほしい。」と言う。
誰のせいでため息ついてると思ってるんだよ!
アレ?コイツ文句が言えたんだ・・。
まあ、できないヤツの気持ちは分からない訳じゃあない。
オレだって成績は中の下だしスポーツが得意な訳でも無い。
自信が持てるのは元の世界じゃあ無いことになってるこの
魔法だけなんだもんなぁ。
ココの連中がコイツをいつまでこのまま訓練させておいて
くれるかも分からない。
ポイッてされる可能性もあるからな。
今のうちになんとかしておかないとヤバイかもしれない。
ため息をついてる場合じゃないと思う魔法使い君なのでした。




