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51・ヘタレな勇者は命令される。

 その晩はそのまま泊まらせていただいた。

ユウリちゃんはマリエさんが部屋に連れて帰った。

朝にはまたジークのベッドに戻ってたけどね。


ママな元魔王は父親な勇者のアイツを迎えに行ったきり帰って来てないそうだ。


「予定ならもうお戻りになってるハズなんですが・・

ユウリさまもお待ちになってるのに・・

何事も無ければいいんですけど・・。」


心配性なんだね・・ミーアさん。

でもあの元魔王と勇者の一番弟子の組み合わせなら多分なにが有っても

大丈夫だと思う。

無敵の組み合わせだよね。


弟魔王のお見合いパーティは成功とは行かなかったようだ。

魔族の令嬢ばかりじゃあなかったんだけどやっぱり相手は魔王だからねぇ・・

遠慮したいって方が多かったんだね。


一人だけでなく何人も招待したのは無理矢理だ!という

印象をなんとかしたかったんだそうだ。

大臣さんたちも大変だねぇ。

まあ、一度で済むってのもきっと有ったよね。


魔王さまはオレ達の泊まった部屋に来てお茶を飲んでいる。

でもなんだか残念そうには見えないんですけど。


「向こうにその気がないのが見え見えだったからな。

イヤイヤ結婚してもらってもお互い迷惑なだけだろう。

周りがいろいろ思惑を持ってるのは当然としても本人が

まるでその気がないってのも困る。


子供を欲しいのはウソじゃあないが誰でもイイとは思っていないんだよ。

家族になるんだからな。

少なくともそう努力する気があってほしいんだ。」


姉の元魔王は子供のデキない体だということになっていた。

だから弟に王位を譲ったという面もあったようだね。

弟は結婚して子供をつくるのが当然の義務に感じてるのか。


「まあ、オレにできなくてもユウリがいるからな。

あの子に王位をやってもイイと思ってるんだよ。

姉はその気は無いようなんだがね。」


王妃って魔族でなくてもイイんですか?


「王妃はいろいろ責務がある。王と同じように。

だけど種族にはこだわらなくて大丈夫なんだ。

混血の子供でも魔族の血の方が強く出るんだよ。

さほどの差は感じたことは無いな。」


魔王国って純粋な魔族だけじゃあないんですか。


「どこまでが純粋な魔族なのかと聞かれたら困るな。

ココの世界は私の国、つまり魔族が幅を利かせている。

当然他の種族との接触が一番多い種族なんだよ。


接触が多ければそういう仲になる連中も多くなるのさ。

混血・純血にはとくにこだわってないな。」


令嬢方にお好みの方はいらっしゃらなかった・・と?


「震えてるだけとか俯いてるだけとかじゃあまともな付き合いすら無理だよ。」


アリス様は震えても俯いてもいませんよ。


「あ!そうだった!!

パーティが済んだら遊んでもらおうと思ってたんだ。

ココにいないとするとドコなんだ?。」


ココへは王女の護衛としてきましたから王女のお側に控えていると思います。


「よし!闘技場に呼び出して相手をしてもらおう。

お前らにも見物させてやるぞ。防御の結界を忘れるなよ!。」


なんだかウキウキと命令されましたぁ。

コレって拒否権なんて無いよね。

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