46・ヘタレな勇者は震えてる。
魔王は余興の闘技会の閉会を宣言した。
そうしてオレ達を私室に連行した。
ユウリちゃんも一緒に。
勇者アリス様もついてきた。
オレ達の主人なのだから責任があると言い張っていた。
開口一番魔王が言ったのは思いがけないことだった。
「久しいな、魔法使い。
なんで今回は勇者が2人なんだ?前の勇者はどうしたんだ?。」
覚えてたんだ・・・
オレは前回は巻き込まれてきたし、さほど印象に残るような
戦いができた訳でもない。
ホントにオマケだったんだ。
高校生勇者の足手まといでしかなかった。
覚えていて下さって光栄です。
彼(高校生勇者)はちゃんと元気です。
オレ達の世界から他所の異世界に派遣されたりしてます。
今ならお相手しても多少はご満足いただけるかもしれません。
今回も勇者の召喚に巻き込まれました。
でもこのとうりヘタレなんで勇者補正があってもまだやっと
冒険者として一人前にしてもらえたくらいです。
修行を兼ねてアチラの勇者アリス様の従者にして頂きました。
召喚主にはお役御免にしてもらいました。
なので帰り道を探しております。
なにかご存じのことがありましたらお教え願えませんでしょうか?。
「ふん、、折角きたのにもう帰るつもりなのか?
ちょっとは私と遊んでくれるかと思ったんだがな。
ソッチの勇者たちはどうなんだ?
魔王の討伐をしたいなら相手になってやってもイイぞ。
最近ストレスが溜まってるんだ。」
ジークはユウリちゃんを抱きながら震えが止まらない。
落としそうな気分になったのかそっとユウリちゃんを降ろした。
アリス様に最初に会った時にも気圧されてたけどこの魔王は
ジークじゃお相手なんて無理だ。
遊ぶなんて言ってるけどオモチャにすらなれないと思う。
「どうした?返事くらいはしてほしいな。
ユウリがそれだけ気に入ってるんだ。
少しは根性くらいあるんだろう?。」
それがどうしてお気に召したのか分からないんです。
〔ぱぱ〕って呼ばれるんですけど父君ってコイツにどこか
似ておられるんでしょうか?
「何言ってるんだ?アイツのことはお前も知ってるだろ!。
ソイツのどこがアイツに似てるんだ?!。」
えーと・・一体ダレでしょう?
「前回お前らを迎えに来たアイツだよ!。
オカゲでアレからコッチは色々大変だったんだ。
姉はお前らの所に留学しちまうし私が魔王をやるハメになっちまうし
挙句はその子までデキちゃうしな。」
ええええぇーーー!
うっそー!
だってアイツってあの元魔王が来てた頃はハッキリ言って
小学生にしか見えないチビだったんだ。
その頃から付き合ってたのか?
だとすると元魔王ってショ〇なのか?
「今、何か失礼なコトを考えなかったか?。」
ギクッ!
なんで女子でもないのにこんなに敏感なんだ?。
いーえ!なんでもありません。(汗。)
アイツがあの頃男として魅力的だったとはとても思えなかったから
意外だっただけです。
生意気なチビでしたからねぇ。
その時、ほとんど放って置かれてるアリス様が発言した。




