43・ヘタレな勇者は黒髪希望。
ビクつきながら振り向いたらソコにいたのは女官さんだった。
〔うーい〕ちゃんを探してたらしい。
「ご迷惑をおかけして申し訳ございません。
ユウリさま・・お母さまがお探しですよ。
お部屋に戻りましょう。」
まあ、当然だよね。こんなちっちゃな子なんだもの。
でもどうやらしょっちゅういなくなるらしい。
常習犯なんだね。
隠蔽と隠密まで使って〔カクレンボ〕をしちゃうんだそーだ。
マーカーとか付けとかないんですか?
知らないらしいので即席で教えちゃったよ。
なんで?って・・うん・・女官さん・・可愛かったんだよね。
カワイイ女の子が困ってたらやっぱり助けたくなるでしょ!。
〔うーい〕はユウリだったんだな。
どうもユウリちゃんは気に入った相手をパパと同じ黒髪黒目に
変えてしまうクセがあるらしい。
まあ、子供の・・しかもこんなちっちゃい子のしたことだもんな。
怒ってもしょうがないよね。
一応オレ達がアヤシイヤツじゃあないコトを示すのに王女の護衛の
勇者の従者だと名乗っておいた。
誘拐犯を疑われても仕方ない状況だったもんね。
意外と素直に女官さんに抱っこされてユウリちゃんは帰って行った。
ちゃんとバイバイしてね。
ジークの髪と目はソッコーで茶髪茶目に戻した。
ココに入る時はコレだったから違ってるのはトラブルの元だ。
なんだって?黒髪黒目がイイだって?
あー・・そうだよなぁ・・オレもそう思うよ。
でもココは異世界でオレラは異物だからな。
目立つのは危険が大きくなるだけなんだよ。
うん・・気持ちは分かるよ・・オレだって帰りたいからな。
ともかくココには何かヒントが有るハズなんだ。
入らせてもらえるところは限られてるけどもう少し探して見ようぜ。
それでもオレ達は下っ端のザコだ。
魔王の顔を拝むことすら今の所できていない。
王女さまだってマダだしな。
それでも婚約者候補たちを集めてパーティを開くらしい。
ソレって集団見合いみたいだねぇ。
ともかく遠くからでも魔王さまを拝んでみれば何か分かるかもしれないと思った。
確かに分かったよ。
分かったけど・・分かったんだけど・・・




