42・ヘタレな勇者はパパ認定?!。
ソレは別荘のはずだった。
でもどこからどう見ても城にしか見えなかった。
コレで別荘なら王城ってどんななのぉ?
魔王はこういう別荘を国のアチコチに持っていて気分で
移動してるんだそうだ。
気分で・・ね・・
転移の魔法とか使えるのかね?
だとすると魔王をやっつけられるヤツがいたとしても逃亡される
可能性って大きくなるよな。
着いて驚いたのはソレだけじゃあない。
なんと見合いの相手は一人じゃあなかった。
ゾロゾロと8人も居たんだ。
最初は10人くらいの予定だったらしい。
上手いコト逃げた方もいたんだね。
まさか全員と・・なんてこともあるのか?
でもまあ、世界を牛耳る魔王さまだからな。
うらや・・ゲフンゲフン・・女性が多ければ苦労も多いと思うんだけどなぁ。
昔の中国には、家内を治められない者は国を治められない、
みたいな言葉があったそうだ。
お金持ちや高貴な方々は奥さんがゾロゾロだったからね。
彼女たちの要望・不満・嫉妬なんかをちゃんとさばいて平穏な家庭を
運営するためには政治力は必須だったということだね。
平等ならイイって訳でも無かったらしい。
奥さんの実家の影響とか奥さんたちの身分の差とかにも配慮をしないと
イケナイと言うまさに高等技術領域だったようだ。
まあ、女性陣の相手に比べれば男が相手の政治なんかは軽いモノ!なんて
解釈をしてたヤツも居たそうだけどね。(笑。)
結局分かったのは魔王が積極的に見合い相手を集めたわけでは無かった
というコトだったんだよ。
大臣たちが魔王を結婚させて子供を造らせようとしたらしい。
まあ、次代の心配をしたということだね。
王女は少し気が楽になったようだ。
自分が選ばれる可能性が減ったと感じたみたいだね。
オレ達は目的地に無事に着いたのでしばらくは気楽といえば気楽な時間になった。
王女の周りはアリス様がいるし騎士たちも詰めてる。
ハッキリ言ってオマケなオレ達の出番は無いんだよ。
それでもココに帰還のヒントが有るハズなので許可の出てる範囲を
見学とかしてみたりしてる。
ところがジークのヤツはまた迷子になった。
まあすぐに見つけられるんだけど。
ところが迷子はヤツだけじゃあなかった。
二人に増殖してたんだ。
まだヨチヨチ歩きな雰囲気の愛らしい子だった。
なぜかちゃっかりジークに抱っこされてる。
どこで拾って来たんだよ!
「いやその・・すぐソコだよ。アッコって言われて・・。」
アッコ?・・ああ・・抱っこか・・。
お名前は?
「うーい。」・・・うーい?それって名前なのか?
パパとママはドコかなぁ?
「ぱぱ!ぱぱ!。」
あー・・勇者は違う・・絶対違う・・(汗。)
〔うーい〕ちゃんはジークの髪の毛を掴んで引っ張っている。
その途端、茶髪茶目になってたのに元の黒髪黒目に戻ってしまった!。
どどど・・どういうこと!?
コレってこの子がやったのか?
焦ってるオレラはその時後ろから声を掛けられた。
ヤバイ!と思っても逃げ出せないよな・・コレ。




