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30・ヘタレな勇者は別人扱い。

 副騎士団長はお茶に誘ったようなフリをしてくれた。

だけど副官は付いている。まあ、当然だね。

オレ達は怪しすぎるよな。


彼が敵側でも今すぐどうこうする気は無いようだ。

なのである程度の情報を開示することにした。


ダンジョンで狙われたんで隠れてたら次の勇者を召喚したと

教えてくれる人がいました。

それでもうオレ達はお役御免だと思ったんです。

だから元居た世界に帰ろうとしたんです。


でも方法は分かりませんでした。

なので神殿で神託を頂きました。

「勇者・魔王・王女・縁談」です。

それでギルドに来ておられたアリス様にお願いしてココに

戻ることにしたんです。


城の方に迷惑を掛けようと思ったんじゃあありません。

帰り道のヒントがココしか無かったんです。

アリス様から王さまに従者としてなら側に控えていてもイイと

許可を取って頂きました。


変装はオレ達を狙ったヤツがまだこの城に居る可能性があると

思ったからなんです。


「ソレはギルドマスターも承知の上のことなんだな?

あー、そうか・・アリス殿は最近魔獣退治なんかしてたな。

その辺りでツテを持ったのか・・。

王もご承知なら問題はないか。

だがお前らがアノ勇者と魔術師とはなぁ。

印象が随分変わったじゃあないか。」


コレでも頑張って変えたんですよ。

良く分かりましたね。

ギルドの人達には大笑いされたんですけど。


「前から見ると確かに違うんだがな。

後ろからだとどこかで見たヤツって感じがして気になった。

勇者ソイツはともかくお前がな。」


オレ?・・オレのせいでバレたのか・・・

勇者コイツってそんなに変わりましたか?


「最初がヒド過ぎて印象が強烈だったからな。

今なら並の冒険者くらいにしか思えないんだが。

まあ、アレをみたら今の勇者ソイツは確かに別人だと思っちゃうよな。


帰り道・・か。

その神託ならココに来るのも無理ない話だ。

分かった。お前らはアノ勇者でも魔術師でもなくアリス殿の

従者たちということにして置こう。


ただし!城や王家に迷惑はかけるなよ!。

できるだけアリス殿の指示に従え!いいな!。」


どうやら波風を立てるつもりは無いらしい。

敵でもオレ達に何かするならタイミングもあるだろうしな。

まあ、警戒はゆるめずにおくことにするか。


お行儀よくして置けってことだろうから素直におとなしくしておきますかね。

勿論あとで王さまとかアリス様には報告しとくけどね。

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