表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/100

19・ヘタレな勇者はギルマスのオモチャ。

 予想どーり勇者はボコボコにされた。

もちろんオレも。

うん・・大先生・・最強でぇす。

オレ達なんか呼ばないで魔王の討伐を依頼すればイイのに。


でもご本人によると魔王はココの人間なんかでは足元にも及ばないのだと言う。

異世界からの勇者なら敵うかもしれないと人族が思ったのは先代の魔王を

その異世界からの勇者が倒したからだそうだ。


今の魔王はその先代の弟だそうで先代ほどではないけれど

やっぱりココの人間だと無理だという結論になったと言う。


なのでオレ達なのか・・・

でもコレ(勇者)だもんなぁ・・

ポイってしたくなる気持ちも分からないでもないけどね。

ポイされる側の気持ちなんか考えてないよね。

勝手に召喚なんかしといてさぁ。


あれ?

先代が倒されても次がいたんだね。

ということは先代を倒しても人の国と魔王国の力関係は

変わらなかったってコトなのか?


オレ達が万が一魔王の討伐に成功したとしても現状に変化は

無いってことにならないか?


ギルマスな大先生は肯定した。

「国力が全然違うんだ。

魔王の首がすげ替えられたって同じだよ。

まあ、王族・貴族ってのは妙なプライドがあるからな。

非公式だろうがなんだろうが魔王国に一矢報いたいってのが

お前らの召喚なのかもな。」


庶民なオレらにはカンケイないし要らないプライドだなぁ。

何をしても国対国としての勝負はついてるだろ!


魔王国が本気ならこの国どころか人族の国々全部を更地にできるだろう・・

とギルマスは断言した。

断言しちゃうんだ・・。(汗。)


今の魔王は人の国をどうこうしようとは思ってないらしい。


「おかげでオレラはノンキに冒険者稼業を続けてられる。

魔王に対抗するほどの戦力じゃあないが魔物を退治するくらいなら軽いからな。


戦争はむしろ人の国同士でやってたりするんだよ。

ココはやってないから良かったな。

やってたら戦争のコマにされてる所だ。」


オレ達のことは内密にしといてくれるそうだ。

まあポイを命令したヤツが誰なのかもわからないからな。


オレ達をダンジョンにポイしてくれた冒険者たちの消息はすぐに判明した。

王都の路地裏で死体になってたんだそうだ。

コレって・・・口封じだったんだろうか?


ただね・・困った事も分かっちゃったんだよ。

連中に口止め料にやったダンジョンの宝箱から出たお金だ。

というか金を入れた袋はオレが王城でギってやったヤツだ。

連中の居場所が分かればとマーカーを付けたんだけど護衛の仕事で

出かけてたんで忘れてたよ。


その袋がねぇ・・王城に戻ってるんだよね。


王城の構造には詳しくない。

自室と訓練場と召喚された広間あたりしか分からない。

アノ袋って誰のところにあるんだろう?

元はタダの洗濯物の袋だったんだよね。


中身がお金だったからそのまま持って行ったのかもしれない。

冒険者たちを死体にした犯人は王城のヤツってことになる。


やっぱり城には戻りたくない魔術師くんなのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ