2・ヘタレな勇者は剣が持てない。
召喚の目的を聞いてみた。
魔王の討伐だそうだ。
ココの世界はほとんど魔族に支配されてると言う。
表だって逆らう国は無いらしい。
それでも時々内密に勇者を召喚して魔王の討伐に向かわせているようだ。
どうも今まで成功した勇者はこの辺りの国じゃあいないみたいだけど・・
コイツなんかにやらせてないで自分達でやろうと思わないのかと
聞いてみたんだけど・・
怖くってそんなことは考えもできないと・・・
はあ・・・できなきゃ諦めろよ!
ヘタレなコイツなんかにできると思うのか?!
あー・・なにかしてるって姿勢を示したい・・ねぇ。
ソレって魔王にバレないのかね?
表だってなければ文句は言って来ないそうだ。
完全に魔王にバカにされてるみたいだな。
ロクな勇者がいなかったってことかもな。
アノ世界のオレの知ってる勇者たちが来てたんならそんなに
バカにされたりしないんだろうけど・・・
コイツはイジメッコ(笑。)な連中からすら無視されるって位のヤツなんだ。
勇者なんかできるとは思えないんだけど・・
ソレでも形だけでも勇者をやってほしいと言う。
まあ、レベルが上がったらバックレちまおう。
元の世界に帰る手段はそれから考えることにするか・・・
ということで修行を始めたんだが・・・
ヘタレとか言う前に練習用の武器すら持ち上がらないってどういうことだよ!
オレは魔法使いだからそんなに筋力に補正は無いんだけど
オレより腕力が無いって・・・
剣どころか槍も弓すらも普通に構えられないって・・
王女さま・・あきれて当然だよね・・帰っちゃった。
仕方ないので友人の勇者が教えてくれた集中力の強化から
やってみることにした。
風魔法で浮かべた紙の玉を木剣で叩くだけという簡単なものだったんだけど・・
その木剣が持ち上がらない・・。
どーしようもないので木剣と同じ長さの細目の棒で代用した。
友人の勇者によると病弱な子供の勇者の為に考えたんだと
いうことだったんだけど・・
目の前の紙玉に当たらないなんて子供以下だろ!
まあ、訓練・・・訓練だからな・・。
うん・・・
回復魔法を掛けてくれる神官でさえあきれていた。
そんな目で見られても・・
オレは回復魔法はやったことがないので教わってみた。
半分冗談だったんだけどね。
まあ・・オレって魔法使いだからな。
できなくても当然だと思ってはいたんだけど・・なんとできた!。
もっとも相性がそういいわけでもないらしく魔力はいっぱい喰われるし
威力も大きくない。
それでも神官は驚いていた。
賢者と呼ぶにはまだ威力が足りないようだけど訓練を積めば魔力も少しで
効果も大きくなるそうだ。
頑張れば賢者を名乗れるのか!。
なんかちょっと希望がでてきた気がしたよ。
勇者は一週間してやっと紙玉に当たるようになった。
木剣もまだ持てないんだけどね。




