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1・ヘタレな勇者はボッチでモヤシ。

 異世界に行ったことはあっても大した戦闘経験もない魔法使い君。

まあ、多少の魔法は使えますが・・・


困った事に勇者がヘタレでした。

コイツをなんとかしないと元の世界に帰れそーもありません。


なのに素直に言うコトを聞かないみたいです。

どーしたもんですかねぇ・・。

 オレは手品師だ。

そういうことになっている。

なにしろオレの住んでる世界は魔法は無いことになってるんだ。

目立った使い方をするとゾロゾロいる勇者達やその仲間にお説教を喰らうからな。


魔法が使えたってココじゃあズルしてるようなもんだから

おおっぴらには使えない。

まあ、タマに使って遊んでるんだけどね。


魔法の無い(ことになってる)世界でなんでオレが魔法を使えるかと言うと

異世界に行ったことがあるからだ。

制限のかかってるココの世界から他の異世界にいくとタガが外れてしまうらしい。

オレでも結構使えるようになっちまったからな。


一回だけなら手品で誤魔化せる程度なんだがオレはもう三回行ってるんだ。

召喚と巻き込まれと迷い込みだけどな。


もう無いだろうと思ったんだけどなぁ・・・


どうやら今回は巻き込まれちゃったみたいだねぇ。

オレ達の世界は召喚されるヤツが多い世界だって管理神サマが言ってたんだ。

だけど最近は減ってるハズだったんだがなぁ。


オマケに勇者はヘタレでボッチで影が薄いんでイジメる気にもなれないって

噂のモヤシときたもんだ。


なのに召喚主の王女さまにみとれてやがる。

止める間もなく依頼の承諾ってどういうことだよ!

いくら勇者補正があってもオメエじゃ無理だろ!

オマケにオレは従者なんかじゃあねぇぞ!!

勝手に決めんじゃあねぇ!!!


勇者コイツはどうも承諾したという意識すらなかったようだ。

でももう承諾しちゃったからと召喚主たちはさっさと話を進めてる。


ほっといて逃げてやろうかとも思ったんだが召喚で意識を奪われたようで

首輪付きになっていた。

翻訳の首輪なんて言ってるけどコレって隷属のだよね。

コレを付けたがるヤツラは大抵帰し方を知らないって勇者達が

言ってたんだよなぁ・・・。


外し方は元の世界の勇者に習ったことがあるんだけどまだ

オレのレベルじゃあできなかったんだ。


しゃーない・・しばらく勇者コイツの従者をしといてレベルを上げよう。

その先のことは首輪を外してから考えることにしよう。

勇者コイツが強ければオレのレベル上げもなんとかなるだろうからな。



その勇者のレベルを上げるところから苦労させられるとは

微塵も思ってない魔法使い君なのでした。

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