タヌキ寝入り~あるお坊さんのおはなし~
あるところに、お話好きのお坊さんがいました。
お坊さんはその日も、お寺の庭を箒で掃いていました。
――サッ、サッ。
そうして箒で落ち葉を集めていると、いつの間にか、辺りは暗くなってきました。
お坊さんは和尚さんの居る部屋へと向かいます。
――パタパタパタ…。
するとお部屋の中の和尚さん、早くも布団を引いています。
――ムシャ…ムシャ…。
そしてその上でこっそり、饅頭を食べているようです。
お坊さんは部屋の外から「コホン、コホン」と、咳払いをしてみました。
すると和尚さん、ガバッと布団を被って、グオォ…というイビキをかき始めたではありませんか。
お坊さんは懐から一枚の紙を取り出すと、嬉しそうに、そこにお話のタネを書き付けました。
「ふむ。これが本当のタヌキ寝入りなり…と」




