オカルト謎探偵の偉業!? 4
セラッピド捜査官は昨夜に起きた痛ましい強姦事件に対して激しく憤怒しているのかやや興奮状態なのに対して、セロは通常運行で冷静だ。
あまつさえ「 それが何です? 」って全く興味無さ気な顔をしている。
実際に昨夜起きた事件なんかどうでも良いんだろう。
被害者も加害者も人間だからな…。
ティーバン・セラッピド
「 ホームス!!
何だ、その言い方は!!
成人したばかりの男女が人気の無い場所で酷い辱しめを受けてるって言うのに!! 」
セロフィート
「 はぁ?
知った事ですか。
何処の誰かも顔も名前も知らない赤の他人が運悪く被害に遭っただけでしょうに 」
ティーバン・セラッピド
「 ホームス!! 」
セロフィート
「 ワタシの所へ態々出向いて来たのは、そんなくだらない事を伝える為です? 」
ティーバン・セラッピド
「 ぐっ…………。
はぁ……お前は…1年前と変わらないな… 」
セロフィート
「 ティーバンさん、当然のようにワタシを “ お前 ” 呼ばわりしないでください。
ワタシの相棒はマオだけです 」
ティーバン・セラッピド
「 ワトスン君は君の助手だろう。
助手を相棒とは言わない。
相棒とは常に対等な立場にある相手に対して使う言葉だ。
ホームスとワトスン君では釣り合わないのは明白だろうに。
ホームス、何度も言うが君の相棒は僕──ティーバン・セラッピドだと言う事を忘れないでほしい 」
セロフィート
「 表向きには──でしょう。
ムキにならないでください。
ティーバンさん、呉々もワタシのマオを侮辱しないでください 」
マオ
「 セロ、オレは平気だよ 」
セロフィート
「 君が平気でもワタシは違います。
誰よりも大切な弟を侮辱するような無礼千万な輩に協力する程、ワタシは御人好しではないですよ 」
マオ
「 セロぉ〜〜〜(////)」
セロフィート
「 ティーバンさんはマオとワタシに解決させたい事件の資料を持って来てくれたのでしょう?
何年物の事件を用意してくれました? 」
ティーバン・セラッピド
「 はぁ……事件発生から1週間の事件だが? 」
セロフィート
「 話になりませんね。
最低でも10年物の事件を持って来てくださいと “ お願い ” したのに最近の事件を持って来ます?
ワタシに嫌がらせしてます? 」
ティーバン・セラッピド
「 失敬な事を言うな!
事件に古いも新しいもあるか!
この事件は今、まさに解決させないといけない最優先事項の事件なんだぞ!! 」
セロフィート
「 ティーバンさん、古い依頼でなければ多く報酬を貰えないでしょう。
死活問題です 」
ティーバン・セラッピド
「 何が “ 死活問題 ” だ!!
お前の都合に合わせて年代物の事件の依頼なんか出来るか!
先週も23年前の事件を解決したばかりだろうが!!
230万Irも支払わせといて、がめついにも程があるぞ! 」
セロフィート
「 ワタシに札束を詰めばどんな事件も解決するのですから、安いモノでしょう。
何故、必要経費をケチりますか? 」
ティーバン・セラッピド
「 必要経費の限界額を軽く超えているからだ!! 」
セロフィート
「 無駄使いしている経費が山程あるでしょう。
難事件,未解決事件の解決に貢献する名探偵へ謝礼として快く差し出してください 」
ティーバン・セラッピド
「 金の亡者め… 」
セロフィート
「 誰が亡者ですか。
報酬を受け取るのは当然の権利です 」
マオ
「 ……セロもセラッピド捜査官も雑談はそれぐらいにしてさ、セラッピド捜査官が持って来てくれた事件の話をしようよ 」
ティーバン・セラッピド
「 ワトスン君の言う通りだな… 」