⭕ オカルト謎探偵の偉業!? 21
セロフィート
「 腐敗しても尚深々と根付く膿を出し切るのは不祥事のオンパレードですから、大変な処理作業になりそうですね。
ふふふ♪ 」
マオ
「 またどえらく遊んだなぁ… 」
セロフィート
「 折角、捜査に参加出来るのです。
楽しまない理由がありますか。
事件をスピード解決に導いたのです。
マオとワタシは多大なる貢献をして、警察署にも恩を売れました。
これでまたガッポリ出来ますね♪ 」
マオ
「 そ…そだな… 」
セロぉ、張り切り過ぎだぞぉ!!
まぁ、でも、セロの機嫌も良いし、楽しそうだしいっか。
マオ
「 あっ、そうだ──。
転落死女性から下着を買った6名の男達は他にも罪を犯してたのか? 」
セロフィート
「 家宅捜査した際に、彼等の自宅からは使用済みや未使用の女性用下着が大量に押収されたそうですよ。
個人的な趣味が行き過ぎてしまったのでしょう。
現役の下着泥棒も居ましたし、過去に下着泥棒だった者も居たそうです。
妻子持ちの既婚者は妻から離縁を申し込まれてますし、婚約者の居る男性は相手から婚約破棄をされたそうです。
教育者も居て、役所で働くエリートも居たようです 」
マオ
「 そ…そうなんだ…。
そいつ等は転落死女性から購入した下着を転売したりはしてたのか? 」
セロフィート
「 転売はしてませんね。
下着は何れも丁寧にファイリングされた状態でコレクションされていたそうですし 」
マオ
「 へ…へぇ……そうなんだ… 」
セロフィート
「 ティーバンさんから昨日託された事件は見事解決しました。
少ないですけど報酬もきっちりと戴きました。
次は手元にある10年物の事件に取り掛かるとしましょう 」
マオ
「 えぇっ?!
6件もあるじゃんかよ! 」
セロフィート
「 1件ずつ映像を見ながら書き起こし作業をして捜査資料を作ってください 」
マオ
「 ………………休ませろよ… 」
セロフィート
「 涎を垂らして昼寝してたでしょう 」
マオ
「 はぁ……。
あっ──そう言えばさ、成人したばっかりの男女が強姦される事件は進展してるのか? 」
セロフィート
「 昨日の今日ですよ。
そうそう進展しません 」
マオ
「 そっか……。
犯人はちゃんと捕まるかな? 」
セロフィート
「 さて…どうでしょうね。
神に仕えし神職者を逮捕するのは難しいですよ。
何分世俗と離れた組織ですからね 」
マオ
「 犯人、知ってんのかよ! 」
セロフィート
「 ワタシは “ 吟遊大詩人 ” ですよ。
事件全貌も犯人も捜査しなくても分かります 」
マオ
「 はぁぁぁぁん?!
じゃあ、オレが懸命に書き起こしする必要なんか初めからないじゃんか! 」
セロフィート
「 あります。
読み書きの訓練になってます。
映像を見ながらカスティガコ語を理解した上で、カスティガコ文字で正確に文章として書き記す。
立派な訓練になってます。
新聞の記事を読めるようになっても訓練とは言えません 」
マオ
「 最もらしい事を言ってぇ…… 」
セロフィート
「 マオ、先に夕食を済ませましょう。
お腹空いてません? 」
マオ
「 そだな…。
昼食は抜いてたからな。
よ〜〜〜〜し、夕食は沢山食べるぞーーー!! 」
そんなわけで、オレはセロと一緒に宿泊室を出て、1階にある食堂へ向かって歩いた。
強姦事件の解決依頼は、来るのかな…。
セロは犯人を知ってるみたいだけど、依頼が来ない限りは放置する気満々だしなぁ。
オレからセラッピド捜査官に犯人を教えるわけにもいかないし……。
まぁ…………、いっか!
部外者のオレが心配するような事じゃないもんな!!




