被害者女性は再度鞄の中をまさぐると長細い茶封筒を取り出した。
被害者女性は茶封筒をイケ男に差し出した。
イケ男は唾液で濡れた下着を丁寧に折り畳むとポケットの中へ入れ、被害者女性から差し出された茶封筒を受け取り、中身を確認した。
イケ男は茶封筒の封をすると、スーツの内側に付いている内ポケットの中へ入れた。
其処で被害者女性はイケ男と別れて離れて行った。
被害者女性はまた何処かへ歩き出した。
一体何処へ向かって歩いてるんだろう??
被害者女性はイケ男と会った後、別の6人の男達と会っていた。
名前も知らない何処の誰かも分からない男達と、親しそうに抱擁とベーゼを交わした後には、盗んだ友人女性の下着を必ず1枚手渡していた。
下着を渡した後には必ず男達から茶封筒を受け取り、封筒の中身を確認してから鞄の中へ入れていた。
そんな事を6回も繰り返した被害者女性は、夜道の中を歩いている。
まるでスキップでもしそうな勢いで鼻唄を歌いながら歩き続けている。
………………この被害者女性は、ユリユリ合ってる友人女性の下着を盗んでは、待ち合わせをしていた男達に下着を売っていた──という事なのかな??
小遣い稼ぎみたいな事をしている──って事なのか??
だけどさ、それなら態々友人女性の下着を盗んだりしないで、自分が使った使用済み下着を売れば良いんじゃないのか??
被害者女性から下着を買った変態男達は、誰が身に付けて使用していたのか知りようがないわけだから、幾らでも誤魔化せるわけだよ?
それなのに態々ユリユリ合ってる友人女性の下着に手を出した理由って一体……。
こればっかりは、被害者女性じゃないと分からない事だよな…。
被害者女性が自分の下着じゃなくて友人女性の下着を楠根て、男達へ売って小遣い稼ぎをしていた真相は、被害者女性が亡くなってしまった事で一生解けない謎として闇の中をさ迷い続けるわけだ…。
被害者女性が最初に待ち合わせしていたイケ男は怪しい薬物を売り捌く売人だったのかな??
白い粉を売人から買って、その支払い金を用意する為に使用済み下着を売っていた?!
………………何かエグい。
そんな事を思いながら書き起こしを続けていると、又々知らない人物が被害者女性の前に現れた。
えっ…………いや、まさか…?!
だけど、…………嘘だろう?!
何で──クランブフ捜査官が被害者女性と仲睦まじく抱き合うんだ??
知り合い??
兄妹??
恋人同士??
被害者女性は鞄を開ける7つの茶封筒を取り出すと、クランブフ捜査官へ差し出した。
クランブフ捜査官は刑事とは思えないような悪い人の顔をして茶封筒を受け取ると用意していた鞄の中へ入れた。
もしかして、クランブフ捜査官が被害者女性を殺害した犯人なのか??
クランブフ捜査官が…………善人の鏡みたいな捜査官の決して見てはいけない裏の顔を被害者女性の視点からガッツリと見てしまった…。
ショックだけど、正確に書き起こしをしないといけないのが辛い…。