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リレー小説企画12

作者: 辻野海夜

投稿遅れてすいません。

少し急ぎめで書いたので、文が見ずらいのと誤字があると思います。

ぜひ!どうぞ!

たまには諦めが必要であると人は言う。

僕の心では2人の僕がいる。

一人は、どんなに辛くても諦めず頑張る僕。

もう一人は、すぐに諦め何もかも忘れようとする僕。

あれ以来、優美の新たな情報が得られなく八方塞がりだった。限られた情報しかなく、ヒントをくれる人もいない。

そして、優美から貰った未練も進んでいない。

考えれば考えるほど、どうすればいいか分からなくなる。

気付けば外はもう夜になっていた。優美がいなくなってから僕の人生は色褪せていった。この二日間の土日も家から出ずベッドで寝たきりだ。いっそこのまま死のうかと思った。別に僕が死んでも何も変わらず時は進むのだから。

しかし、優美の変わりに今自分が生きてるのだと思うと死ぬわけにはいかなかった。

ご飯も食べておらず、部活にも行っていない。そのせいか、体は少し痩せ細った。さすがにこのままではいけないと、服を着替え外に散歩しに行くことにした。

春が過ぎそろそろ夏にさしかかる6月。

僕の記憶は桜のようにうっすら消えていく。いつか、僕の心を照らしてくれたあの笑顔、言葉、しぐさはもう見れなくなり、その記憶が断片的になっている。どこに行くかも分からずひたすら歩く。下を向いているので、たまに電柱に頭をぶつけてしまう。けど、痛みは感じない。優美がいなくなった方の傷が痛いからだ。歩いている道にも沢山の思い出がつまっていた。ここを歩いていると気分が悪くなりそうで帰ることにした。

そのまま、ベッドに寝転び寝てしまった。


*********


目が覚める。体はいつもより重く、食欲もない。学校に行くのは面倒になったが、さすがにそれはダメだと思い制服に着替え家を出た。学校につくなり僕は席に座り寝ようとしたら柊翔に声をかけられた。


「おい?清春お前どうした。この土日に一体何があったんだ」


どうやら僕の体調を気にしてくれてるらしい。僕は柊翔に説明した。


「何って?分かるだろう、優美がいなくなったてからこの有り様だ。彼女がいなくなって俺の心に穴が空いたんだ。お前だって覚えてるだろ、三人でお花見に行ったもんな。他にも...」


「ちょっと待て清春。お前一体誰の話をしてるんだ?」


その言葉を聞き僕の思考はフリーズした。

(え?今なんて言った?『誰の話をしてるんだ?』こいつ!)

僕はとっさに柊翔の胸ぐらを掴んだ。


「お前、ふざけるな!。覚えてないのか『櫻井 優美』じゃないか、お前とずっと話してた女の子じゃないか!」


そういうと、柊翔は僕の手を振り払い怒り口調で

「知るか!覚えてないものは覚えてないんだよ!」


そう言われ僕は我に返った。

そうか、皆の記憶から『櫻井 優美』と言う女の子の記憶はないんだ。

(じゃあ、僕が見ていたのは全部夢だったのか?ただの僕の妄想なのか?)

教室のドアが開き、先生が入ってきた。

「おい!何の騒ぎだ。」

「先生、清春くんが急に柊翔くんの胸ぐらをつかんで...」

「そうか。おい、結城職員室に来い」


そう言われ、僕は先生に職員室に連れていかれた。

先生にも同じ話をしたが覚えていなかった。


「多分疲れてるんだな。今日は帰ってゆっくりしとけ」


とだけ言われ僕は早退することになった。

空を見上げながら、ぼくは何してるんだろうと思った。

未練を果たすと約束しても行動なんか一切してない。別にあれも僕の夢だったのだろうか。そんなことを思い歩いていた。

気付けば僕は道に迷っていた。下を向いてあるいたせいだ。

近くに神社がありそこで道を尋ねようと思った。

入るとそこはかなり古く誰もいない神社だった。でも、桜が少し残っており景観としてはとてもよかった。本堂の前には大きな木があり少し興味があったので近くに行くことにした。

その瞬間脳に激痛が走った。いつもとは非にならない頭痛だった。立てなくなり僕はその場に膝をついた。

景色が段々見えてくる。見えるのはこの神社?僕と優美が木の下に穴を掘っている。見る限り中学の制服かな。名札の下には「卒業おめでとう!」と書けれており、卒業式の後だと推測する。


「どれくらい掘るつもり?」


「うーん。これぐらいでいいかな」


「じゃあ、入れよっか」


「そうだね、私たちのタイムカプセルを。20歳になったらまた2人でここに来てこれを開けるんだ。あ~楽しみだな」


「気が早いって。じゃあ帰ろっか」


ここで記憶は途切れた。

優美が教えてくれなかったこの記憶。

僕は急いで木の下に行き、埋めた地面を手で掘り返した。

深く掘ったせいか、見つかるまで時間がかかった。

約10分かけて掘り起こした。中には当時の写真や将来の自分に宛てた手紙などかいれてある。あとは思い出の私物を自分の袋に入れている。

僕が思うに彼女はこの中に何かのヒントがあると思い蓋を開けた。開けてみると中は特に変わっていなかった。でも下に何かあるのが見えた。中身を取り出すと、そこには手紙が入っていた。裏を見ると日付が最近だった。

僕はそれをそっと開けた。最初の文には事件の時にいた足の人の正体。

そして、何故優美が俺に会いに来た本当の理由が書かれていた。

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