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装剣物語  作者: 川合総司
8/10

邪神の名を持つ救世主 中編

ハンニバルとのモスクワ戦中編です。

シヴァは未だに自身の兵装を使っていない…なのにかなり窮地に立たされている。


続けてトニーとアスカが近接戦闘に持ち込もうとするが、ハンニバルはほとんどはじめて使うシヴァを使いこなしていてトニーとアスカはシヴァの能力だろう。

全く違う場所に移動させられていて近づくことすらできない。


ヴォルグも自身の能力を使ってハンニバルに接近しようとするが、今度はハンニバルが違う場所に瞬間移動している。


何とかシヴァの持つ武装だけでも分かれば良いが…


するとハンニバルは少し飽きてきたのか、一気に終わらせようと何かをしようとしている。重力振動が確認されたため一瞬ブラックホールクラスターかと思ったが、すぐに否定する。


なぜならブラックホールクラスターでは発生しないはずの縮退圧が増大してきていたからだ。


「時矢君、もう少しやるかと思っていたけど、仕方ない。これで終わらせようか」


こいつはまずい!!俺は急いで艦長に通信を送る。

「艦長、総員退却を!あの機体、シヴァが放とうとしているのは縮退砲です。ここに入れば確実に我々は全滅です。さらにまずいことにこのまま縮退砲を発射されたら、モスクワどころか確実にユーラシア大陸が半分以上消滅します。なので私とヴォルグで縮退砲を宇宙空間のはるか遠い銀河系に転移させます」


「時矢中佐とヴォルグ少佐はどうする気だ?」

「無論縮退砲の対処が終わるまで中佐とともにいます」

「それでは…」

「隊長、私も残ります。隊長とヴォルグ少佐が対処している間の防御をやります」

「アスカ、本気なのか?お前のシュトルンは防御力が低いのに…」

「僕は本気で隊長たち、そして龍神戦隊の仲間をこの世界を守る役に立ちたい!だからお願いします」

「わかった!一つ約束してくれ。生きてかえると」

「はい!必ず!」

「この三人で縮退砲を直撃させます。それ以外の…」

「いいや、我々だけ行く訳にはいかない!むしろ天龍型アークドライブの方が脱出しやすいだろう。なので今回ばかりは却下させてもらう。司令、それでよろしいですね」

「ああ、それで頼む。あと時矢中佐、自分たちだけでやろうとしてはいけない。連携をとってこその軍隊なのだ。それだけ覚えておくように」

「了解!」

「では時矢中佐、ヴォルグ少佐縮退砲の対処を頼む!」

「司令、了解しました。それではみんなはじめるぞ!」

『了解!』


そしてもう少しでシヴァから縮退砲が発射されようとされている。

「君たちはそんなものかな?では縮退砲発射」


そうして縮退砲が発射された瞬間にヴォルグが空間を開き、俺が瞬時に安全な宙域を選んで転移させた。そしてヴォルグが空間を閉じた。


しかし…縮退砲の衝撃波を完全に防ぐことができず、

かなりの衝撃波がモスクワの半径35キロまで到達したため、龍神戦隊にかなりの被害が出た。


大破した機体こそないもののフレズベルク隊のイクスリーベンが全機中破、ヘルファング隊のディスガルムも7機中破、1機小破していた。


ドラグーン隊もイクスドラグーン以外は中破していたため、かなり状況は悪かった。


俺のイクスドラグーンだが小破だがドラゴニックランチャーは無事だった。


ヴォルグのディスガルムオルトロスだが小破したものの、なんとか武装は問題なかった。


対してハンニバルのシヴァだが…全くダメージがない。ハンニバルについても疲れた様子もなく余裕のようだ。

だが…突然ハンニバルから通信が入る。

「縮退砲を使ったからね、エネルギーが大分減ったよ。またここモスクワでやろうね。今度はもっと力をつけてね。それまで待ってるよ。じゃね」

そしてシヴァはモスクワから月面都市同盟の首都オメガポリスへと転移した。


ひとまず終わった…かなり被害が出た。体勢を立て直すため、ロシアのサンクトペテルブルクへ行くことにした。そこが自由革新同盟のヨーロッパ方面で最大規模の基地がある。

幸いマリアーナの洗脳は受けた者はいない。

そのため反乱には参加していなかった。


―――――――――――――――――――


そしてサンクトペテルブルク基地へ到着した俺たちは早速損傷した機体の修復及びシヴァの対策を練っていた。

そして玲香はシヴァのブラックホール及び対策としてアークドライブの力で擬似ブラックホール及びホワイトホールを作り出し、相殺することにした。まず防御面の対策は打てそうだが…


問題は攻撃の方で縮退砲を撃たれたらひとたまりもない。さらに現状はエネルギーはアークドライブのように半永久機関ではないものの、メシアドライブなのでアークドライブを再現されるおそれがある。


そしてもう一つシヴァにダメージをどうやって与えるかだが…ドラゴニックフルフレアをまだ使用していないので分からないがそれ以外の攻撃でも与えられるようにしなければ…


それについて玲香がシヴァの意外な弱点があることに気づいた。


それはシヴァが能力展開を行う際にタイムラグが3秒だけあることだった。そこの間にブラックホール系の発動を封じる特殊弾を開発してもらう。

その特殊弾を発射しブラックホール系を封じた隙にヴォルグのディスガルムオルトロスとトニーのイクスシュタールフォルブレイカーに突撃してもらい、ダメージをあたえ、トドメに俺のイクスドラグーンのドラゴニックフルフレアでシヴァを倒す算段だ。


上手く行く保証は全くないが…やるしかない。

ライトが新しく乗るイクスドラグーンだが…まだ完成していない。蒼龍型のアークドライブの最終調整に手間取っているからだ。


さらに俺用のエグゼクスセイバー、アスカのイクスセイバーもまだ時間がかかる。


そこで玲香はヴォルグのディスガルムオルトロスの強化プランを考えた。

それはディスガルムオルトロスにアークドライブを搭載するというものだ。バスタードエンジンはそのままに龍牙型アークドライブを搭載して、ファングバーストモードを追加。

さらにヴォルグのために新装備を開発した。それはファングカリバーとはまた別の剣でディストラクションカリバーといい、敵の特殊防御及び攻撃を無効化して攻撃できるものだ。


そうして強化されたディスガルムオルトロスはディスオルトロスファングへと生まれ変わった。


バスタードエンジンとアークドライブのツインドライブのため、出力安定が難航すると思われたがさすが玲香。

龍牙型のアークドライブはバスタードエンジンとの併用を想定していたため、あっさり終了した。


そしてアスカだが…あえて今回の対シヴァ戦に連れていかない。


時間がかかると言っていたイクスセイバーだが、あと3時間で完成する。


いわばアスカ以外で決着がつかなかった場合の切り札として投入するためだ。


そして龍神戦隊はハンニバルのシヴァとの戦いに再び挑むためにモスクワへと空間転移を行う。

モスクワに到着したがハンニバルはまだいない…と思っていたら、ハンニバルがシヴァで来た。

「やあ、龍神戦隊のみんな、また会ったね。前回よりは頑張ってね」

「ハンニバル、前回のようにはいかないぞ!」

「時矢君、そうなるといいねぇ、そうはさせないけどね」

そう言うとハンニバルのシヴァはブラックホールクラスターを発射してきた。


特殊弾は3発あるが、悟らせないために今回はあえて無効化しない。


だが今回は始めから想定していたため、ダメージは全くない。


今度はこちらから仕掛ける!まず始めにライトがフォトンバスターキャノンで攻撃してシヴァのブラックホールを展開させる。

そして俺はすぐさまドラゴニックランチャーFモードでブラックホールを展開させ続ける。

そしてフレズベルク隊のリーベン及びアサルトがディメンションストライクキャノンを発射して、時間を稼ぐ。


そして、痺れを切らしたハンニバルがブラックホールクラスターを展開した瞬間に俺は特殊弾を発射した。

「時矢君、まだ届かないよ…なんで。なんで届いている!なんでブラックホールクラスターが消えているんだよ!」

「ハンニバル、悪かったな。ブラックホール関連の対策は既に考えてたんだ」

「時矢君、僕を怒らせないでくれるかな…君を先に始末しよう!」

そういうとハンニバルは近接武装を転移させた。始めは刀身がなかったが刀身が形成され、俺に襲いかかる。


しかし、ヴォルグが瞬時に反応してハンニバルの攻撃を防ぐ。ファングカリバーを左に持ち、新装備のディストラクションカリバーで攻撃する。回避されたが警戒したため、メシアドライブで作り出したアークフィールドを展開した。


しかしアークフィールドはディストラクションカリバーによってすぐさま無効化した。

ハンニバルはそれにさらに苛立って、フォトンライフルを転送して乱射するがヴォルグのディスオルトロスファングには当たらない。

ただでさえ稼動時間がかなり長いバスタードエンジンに加え、アークドライブが搭載されているため基本的にエネルギー切れがない。


それに高機動戦闘が得意なヴォルグに精度が雑な攻撃は当たるわけがないがな。

そして、ヴォルグがハンニバルのシヴァに接近してディストラクションカリバーでついにダメージを与えた。

よし!これなら勝てるかもしれない!そう思われたが…

次の瞬間!突然空間転移する機体が現れた!

「遅いじゃないか。ユリアナ」

「なんだって!大統領のユリアナまで出張ってきたか!」

「そう言わないでくださる?ハンニバル、私がハーデスであなたのピンチに駆けつけたのに」

「ハーデスだと!また邪神の名前が付いた救聖機か!」

「そうですわ。お初にお目にかかれて光栄ですわ。幸水時矢中佐。ルハーンシクの英雄の名は伊達ではありませんね」

「お前が月面都市同盟のユリアナ大統領か!よくも我が自由革新同盟の大勢の市民たちを犠牲にしてくれたな!」

「あら、あなたがヴォルグ・スヴォルスキー少佐ね。自由革新同盟の狼牙ね」

「私のことも知っているのか?」

「当然ですわ。イクスオーバーですもの。私は他のイクスオーバーは探知できますもの。それでは皆様にはご退場いただきましょうか」


そういうとユリアナのハーデスはシヴァ同様武装を転移させた。その武装は遠距離戦用でイオン砲だった。こいつはまずい!!


撃たせまいと俺はドラゴニックランチャーBモードで特殊弾を発射した。しかしイオン砲からイオン化された粒子ビームが発射されてしまった!

ついにユリアナ大統領まで参戦しました。

さて、この後どうなるかは次回までお待ちください。

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