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装剣物語  作者: 川合総司
7/10

邪神の名を持つ救世主 前編

また頑張って投稿します。

俺はブダペスト基地に着いたが…いた。あれか?

機体の見た目はかなり重量級に見える。実体剣が合計12本ある、そして砲撃兵装及びガトリングガンがみたところの武装だが…おそらくこの機体も隠し玉があるな。


俺は新型機に直接回線で通信した。

「私は日本王国軍の幸水時矢中佐だ。貴官の名前はなんだ?」

「私は月面都市同盟のサミュエル・グリルパルツァーだ。この機体を救聖機タルタロスである。ではこの機体の力を見るがよい!」


そういうとタルタロス周辺の半径50キロで重力波が発生した。

俺のイクスドラグーンも巻き込まれた。俺は重力波をイクスオーバーの力で無効化すると空中から地上へ落ちかけるのを何とか持ち直したのも間もなく通常兵装で攻撃してくる。


俺もイクスドラグーンのドラゴニックランチャーB、E、Gモードで連続攻撃をするものの全く聞いていない…

バリアらしきものが展開されているので俺の能力ですでに無効化したものの、装甲自体がかなり厚い。


さらに驚いたことに突然ブラックホールが展開された…まさかブラックホールクラスターか?


こちらに放たれたブラックホールにブダペスト基地にいたラーグをはじめとしたあらゆるものが吸い込まれていく。


おいおい、何を考えている…そちら側についている仮にも味方だろ!

打ち破れるか分からないが、やるぞ!


そして俺はドラゴニックバーストモードを発動させた。


機動力がかなり上がり、その上ドラゴニックランチャーの全モードを使ってタルタロスに攻撃するがまだものともしない。


近接戦に持ち込もうとするが、ガトリングガンやブラックホールの技術を利用してビームを歪曲させてあらゆる方向から飛んで来るため、全く近付けない…


そうこうしているうちにバーストモードが終了して、一時的にアークドライブが出力低下を起こし、まずいな…と思ったその時。


突如として空間が割れて、ヴォルグのディスガルムオルトロスが現れた。

「時矢、待たせてすまない。ここから反撃だ!」

そういうとヴォルグはファングカリバーウェーブモードで攻撃を開始し、タルタロスの攻撃を相殺する。

このままでは近付けないと判断したヴォルグはディスガルムオルトロスを瞬間移動させ、タルタロスの懐に入る。ファングカリバーヒートモードでタルタロスの装甲に叩き込んだ。


しかしまだ装甲に傷一つつけられない…

さらにディスガルムオルトロスが吹き飛ばされて決定打を与えられない。

あれしかないな… 幸いアークドライブは回復している。

「ヴォルグ、俺のイクスドラグーンの奥の手を使う。バーストモードを使用しないと使えない…フルチャージまで2分半かかる。時間を稼いでくれ」

「時矢、わかった。私もエクシードモードを使う。一応フェーズ1から使う。安心しろフェーズ1は30分使える」

「わかった。頼む」

「ならはじめるか」


そういうとヴォルグはエクシードモードフェーズ1を発動した。

エクシードモードのフェーズ1は機動力及び武装の攻撃力を2.5倍に強化する。

さすがにグリルパルツァーのタルタロスも動きが鈍くなってきた。


俺のイクスドラグーンもドラゴニックバーストモードを発動し、エネルギーチャージをはじめた。

フルチャージしなければタルタロスの装甲を貫けないと思ったからだ。

エネルギー充填率10パーセント、20パーセント、30パーセント…

「時矢まだか?」

「ヴォルグ、まだ60パーセントだ、今70パーセント」

「こいつかなり硬いぞ、このままではジリ貧だ」

「今90パーセント…よし100パーセントだ!ヴォルグ、離れろ!そこにいたらさすがのディスガルムオルトロスも消滅する」

「わかった」

そういうとヴォルグはイクスオーバーの力を使い、俺の後方30キロまで移動した。

そして俺はイクスドラグーンの奥の手、ドラゴニックフレアをタルタロスに向けて使用した。

タルタロスは耐えられると踏んでバリアをフル稼働させたが、バリアごとつつみこみそして…跡形もなくまさしく消滅した。


だがまだエネルギー弾が消えない…こいつはまずい!

「ヴォルグ、ドラゴニックフレアがまだ消えない!空間を開いて別地点に移せないか?」

「できるぞ!基地に戻ったら即気絶だが…」

「それでもかまわない!俺が連れて帰してやる!」

「わかった!」


そういうとヴォルグはフレアの前の空間を開いて、別地点にずらした。

だが、それが終わった直後にヴォルグは気絶した。

俺はヴォルグのディスガルムオルトロスをキャッチすると即座に転移を開始して、無事ジャリ基地に帰投した。


――――――――――――――――――


月面都市同盟のユリアナ、マリアーナ、ハンニバルの3人はブダペストでの戦闘でタルタロスとグリルパルツァーを失ったことはあまり気にしていなかった。

むしろ気になっていたのはイクスドラグーンのドラゴニックフレアとディスガルムオルトロスのエクシードモードについてだった。


「ユリアナ、ハンニバル、聞いた?同盟国軍の新型機のリミッター解除にはかなり厄介ね。それに自由革新同盟の閣僚を精神操作したのにまさか日本王国の官房副長官がイクスオーバーの能力者で精神操作の耐性及び解除なんてね」

「そういうな、マリアーナ。しかもその官房副長官は耐性付与できるらしい。一度受けた者だけらしいが…それにしてもあちら側にもかなりイクスオーバーの能力者がいるな」

「ハンニバルもマリアーナも気にしても仕方ありませんよ。まぁ対策は打ちませんとね。ハンニバル、至急、ハーデスとシヴァを完成させるように。後ゼウスもね…」

「わかったよ」

三人にまだ焦りはなかった。


――――――――――――――――――――

ブダペストでの戦闘から数日経ち、俺とヴォルグも回復したため、引き続き反乱を完全に鎮圧すべく、旧チェコの反乱をやっと鎮圧し、旧ポーランドの鎮圧に乗り出した。

自由革新同盟軍の大半がマリアーナの精神操作によって反乱を起こしているため、ほぼ我々だけで鎮圧しなければならずかなり時間がかかっている。


俺も精神操作を解けるが、戦闘しながらは正直つらい…

玲香は精神操作を解けたな…しかも耐性付与もできたはず。

玲香の仕事を増やすのは申し訳ないが仕方ない…

近くに玲香がいたので頼んでみることにした。

「玲香、すまないが、鎮圧した基地で精神操作を受けた者の解除及び耐性付与をお願いできるか?」

「中佐…まぁ仕方ありませんね。やりましょう。ただし、中佐にはイクスヌル3機の調整及び内2機をイクスセイバーとエグゼクスセイバーに換装するのを手伝ってもらいます。私は知ってますからね。中佐も私と同じ能力も持ち合わせていることをね」

「玲香、わかったよ…こちらからお願いしたからな」

「でははじめましょうか」


そういうと玲香は俺とともに旧ポーランドの反乱鎮圧地域へと向かった。


そうして旧ポーランドの反乱を鎮圧した。だが反乱鎮圧後に大問題が発生した。コロニー統一連合に対する凶報だった。コロニー統一連合もマリアーナの精神操作によって洗脳されたかと思ったが、実際はもっと深刻だった…


なんと月面都市同盟軍が突如としてコロニー統一連合を強襲し、例の救聖機ユピテルのブラックホールクラスターキャノンを首都コロニーであるラグナシャンポールにむけて発射して同コロニーを消滅させた。


これだけでも衝撃だが…ユピテルが突然姿をけしたと思うと今まで見たことない救聖機がユピテルと入れ替わるように現れた。


その機体は残りのコロニーもタルタロスが使っていたビームをねじまげる攻撃によって消滅した…


その結果、コロニー統一連合は完全に滅亡、国民も殲滅されてしまった…


これによって、我々同盟国軍は宇宙からの侵攻されるリスクが出てきた。


緒戦以降ヨーロッパ連合の話が全く出ていないが、実はヨーロッパ連合の政治家及び軍の洗脳を全て解いていたためすでにヨーロッパ連合及び地上の勢力はこの戦争から退いている。

なので地上からの侵攻はない。とはいえ、ヨーロッパ連合には救聖機に対抗できる戦力がない。


そして俺たち龍神戦隊だが、やっとドラグーン隊以外の装剣機部隊が配備された。隊の名称は第1装剣機特殊遊撃中隊、通称フレズベルク隊だ。


隊長は葛原俊少佐32歳で、ヴォルグたちと戦った際に俺の呼びかけで防衛部隊を退却させた轟雷のパイロットだった。

性格は軍人らしさもありつつ、柔軟な対応ができ部下に慕われたまさに隊長にふさわしいものだった。


ちなみに機体だが、イクスリーベンの指揮官用に改修されたイクスリーベンアサルトだ。

アークドライブは青龍刃型で、青龍型をベースにアークバリアをアークフィールドに攻撃力を通常でイクスリーベンの2倍、バーストモードもバーストモード発動時のイクスリーベンの5倍以上とかなり強化されている。


そしてリーベンになかった武装が追加されている。それはアークバスターソードである。



他の機体はイクスリーベンだがアークドライブは青龍改型で通常型よりも性能が上がっている。

理由は救聖機に対抗するためだ。


俺とヴォルグがタルタロスと戦っている間に旧チェコの反乱鎮圧に参加していたため、反乱鎮圧が少しだけ早くなった。

ということで俺は葛原少佐に挨拶をしに行った。

「葛原少佐、あの時は姓名も聞かずに申し訳ありませんでした。また会えてよかったです」

「幸水中佐とともに戦えるのが私は嬉しい。あの時は全くお役にたてなかったが、今はある程度戦える!無論ある程度ですが…今のフレズベルク隊では救聖機には歯が立たない。それでも援護はできる」

「フレズベルク隊のためにも、月面都市同盟に勝たないといけません。そのためには、ドラグーン隊も戦力強化をせねばなりません」

「中佐、そうですね。ただ今は反乱鎮圧を急がねばなりませんが…」


それから数日経ち、11月8日になった。その頃には旧ポーランド、バルト三国 ハンガリー、スロバキア、ベラルーシ、クロアチア、ブルガリアの反乱を完全に鎮圧。

ルーマニア、ウクライナはもう少しで完全鎮圧できる。

東欧を即座に鎮圧しなければ、インドをはじめとしたアジアも残っているため月面都市同盟との戦いに勝てない。


そして翌日の9日にルーマニア、ウクライナに加えてギリシャ

及び西暦の20世紀にあったかつてのユーゴスラビアだった国々も鎮圧を完了し、残るはロシアのみとなった。


だがここからだった。ロシアの首都だったモスクワに例の新型救聖機が陣取っている。

龍神戦隊及びヘルファング隊は体勢を整えるべく、ウクライナの首都だったキエフで決戦の準備をはじめた。

新型のアークドライブが間に合わないので双龍型、鉄龍型、青龍型疾風の改修及び武装の強化を行った。


まず俺のイクスドラグーンだがドラゴニックフレアに加えて、ドラゴニックフルフレアを追加。ドラゴニックバースト発動時に1発しか撃てないがかなり出力が上がっている。ドラゴニックランチャーは今までのB、E、Gモードに加え、Fモードを追加した。Fモードはいわゆるフォトンバスターキャノンと同等の出力があるフォトンビームを撃ち出す。


ライト、トニーのイクスシュタールだが…強化プランが難航していた。トニーの方はイクスシュタールにフォルブレイカーユニットを装備させたイクスシュタールフォルブレイカーで鉄龍型も鉄鋼龍型のアークドライブに換装することで決まったが、問題はライトの方だった。


ライトのイクスシュタールガンナーでは救聖機に対して火力が少し弱い。イクスシュタールをそのまま強化するべきか否かで俺と玲香は揺れていた。


一応俺のイクスドラグーンをライトに搭乗させて、俺はエグゼクスセイバーに乗り換える案も出たがそもそもライトは俺がやるような高機動戦は苦手だ…なので一旦却下された。


待てよ!蒼龍型まだ使ってなかったな。蒼龍型は双龍型とほぼ同出力出せる。ライトに合わせて、機動力よりも装甲及びアークフィールドを強化して火力強化…これだ!


俺はすぐさま格納庫にいる玲香の元に行き、思いついたプランを話す。玲香もそれはいいといっていた。ただ、イクスドラグーンには予備機がない。すぐにイクスドラグーンをつくるといって急いで整備長の元に行った。


そして残るはアスカの方だが実はもうすでに決めてある。アスカにはイクスセイバーに乗り換えてもらうことを。

まだアスカにははなしてはないが…


そして俺のイクスドラグーン、トニーのイクスシュタールをフォルブレイカーに強化を終えた…その時だった。



突如モスクワで異常な反応を確認した。敵が動いたな…

やむを得ないがこの状態で行くしかない。それから2時間後に龍神戦隊はモスクワへ空間転移を行った。


転移を完了した俺たちが見たのは…重力波によって見るも無残なモスクワ市街と多くのモスクワ市民の亡骸だった。


「攻撃を開始する。目標はあの救聖機だ!艦長、グラビティバスターキャノンを発射する。指示を頼む!」

「了解しました!総員グラビティバスターキャノンを使う!安全な場所に避難し衝撃に備えよ!副長、チャージを開始してくれ。」

「はっ!グラビティバスターキャノンチャージ開始!エネルギー充填率10パーセント…30…70…エネルギー充填よし!艦長、発射トリガーを」

「よし!グラビティバスターキャノン発射!!」


放たれたグラビティバスターキャノンは救聖機に直撃した…はずだった。


しかし、全く効いていないどころか当たった形跡もない。


一体何をした!


司令がドラグーン隊、フレズベルク隊、ヘルファング隊に出撃命令を出し、俺たちは出撃した。


俺は例の如く敵の救聖機に直接回線で通信する。

「私は日本王国軍龍神戦隊のドラグーン隊隊長、幸水時矢中佐だ!貴官は何者だ!」


「君がルハーンシクの英雄か、やっと逢えたね。僕は月面都市同盟軍総司令官のハンニバル・ダーベルク元帥だよ。この機体のことが気になっているのだろう?この機体は救聖機シヴァだよ」


「月面都市同盟軍の総司令官がなぜここに!それになぜ無関係な市民を巻き込む!お前たちの目的は何だ!」

「僕たちの目的は新世界をつくることだよ。イクスオーバーたちの楽園をね。」

「なんだと!マリアーナだけがイクスオーバーじゃなかったのか!」

「そんなわけないよ。ならなぜ僕やユリアナがいまの要職につけてるのかな?疑問に思わなかったかい、我が軍の数の少なさに」


「まさか…お前たちが月面都市同盟軍の大半を…」

「ああ、壊滅させたよ。生き残った者はマリアーナが洗脳して、ユリアナが彼らを強化して、僕が彼らの感情の一部を奪ってね」

「なぜそんな非人道的なことを!」

「彼らが僕たちに同じことをしようとしたんだ。彼らに同じことをして何が悪いのかな?」

「だとしても!そのようなことを他でやらせる訳にはいかない!」


そういうと俺はすぐさま攻撃を開始した。


シヴァに対してドラゴニックランチャーのB、E、Gモードを発射して様子を見る。しかし、その攻撃は全てシヴァが発生させた超小型のブラックホールに吸い込まれた。


そしてブラックホールをしまい、さらにホワイトホールを発生させてさっき発射したドラゴニックランチャーの攻撃がこちらに跳ね返された。


そしてその攻撃は回避しきれずアークフィールドを展開したものの攻撃力を強化していたため、ダメージを受けた。


ライトもフォトンバスターキャノンを撃つが、ブラックホールからのホワイトホールによってダメージを受けてしまう。


おいおい、こいつはホワイトホールまで作れるのかよ!

今回は本当にまずいな!


今回からハンニバルと時矢、ヴォルグそしてアスカにとって長く続く因縁が始まります。

このモスクワの戦いは今回含めて3回かけて描いていきます。今までが戦闘シーンが淡白だったため改善できるようにがんばります。

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