我もレビューを
この文には太陰暦を用い侍りぬ。太陽暦にあらざりければ、読者の御方かまへて読み給へ。
皆のすなるレビューといふものを、我もしてみんとてするなり。それの年のふみづきの廿五日、我初めてレビューを書かむとす。そのよしいささかここにかきつく。我「なろう」に登録すること一年二年果てて、あまたの作品に目を通し、感想なるもの書くこと数多し。されども、レビューなるものの書き方未だ知らざりき。それゆゑ、レビューの書き方を検索す。また、先達の書きしものを読みて学ばむとす。
廿六日、さは書かむと思ふ。月ごろ読みたるいろの物語の、いといみじかりけるを初レビューにふさわしきものとこそ思へ。昨日学びし通りレビューす。
「初めてのいささかつたなき出来なれど
書きたることぞ嬉しかりける」
はづきの六日、二度目のレビューを心みんとす。しかるも、我の力足らずしてこのレビューなまかたはなり。
廿五日、初レビューよりひとつき経ちたるこの日、三度目のレビューを書きき。こもまたいみじき物語なり。こたびは我のレビューも良きものとなりぬ。
ながつきの十二日、ここで思ふところ、我はレビュー書くこと未だ自在ならず。いかにせばたやすく書かるか思ひわづらふ。をさをさおのづと浮かばるることなけれど、いかでかこの技得でしがな。
十三日、レビューを書きに書きて、技を得むと思ふ。果ての目標は、読める御方、「あな、レビューのごとし」と思ひたまはむ文を自在に書くことなり。
十八日、日ごろレビューを書きて思ふことあり。我の書きしさま、後に続く御方へのしるべとなるべし。しからば、我のとりたる方をここに記さむ。
運営曰く、なろうにおけるレビューとは読者のきはにて作品を紹介する文なり。すなはち、作者のみならずあまたの読者の御方に読ますものなり。こを読みてレビューなるもの、いとさかしき御方のするものと思ふ方あらめども、まことは、レビューすることはいと難きことにあらざらむ。
先づ、作品を見つけらるべし。いみじと思へるものあらば、すなはち書かむと、読みて思ひしこと書き立て、そのうち人に興あらめとおぼすもの用ふ。また、レビュー読みていかなる物語かおもひやらるるやふにすべけれど、あらすじとなることわろし。あらすじのみとなること、すさまじといふもさらなり。さらに、ゆめゆめ話の末を明かし給ふな。かつ、題名決め難しと思ふときはレビューの文中よりとらばよろしきこと多かるべし。読まばやがて頭にレビュー浮かぶということありて、そのときはただとくとく書かばよからめど、初めはをさをさなし。
初め、百五十字を長々しきものと思ふことあらむ。しかして、思ひを書き出し、なでふ、その作品を人に読ませたしと思へるか考えなば、四百字もまたいと短きものなりて、いとたやすく書くこと可ならむ。
「この山をわが越えくればなろうの海の
沖によるかげ朝日ぞ見ゆる」
十九日、我の書きしレビューいかにせむ。技得るためと言へども、我の思ひこめし文なれば、このまま消さばあたらしきことなり。ゆゑに、こを手直しして奉らむ。
廿日、今日よりやうやう送り奉らめど、果たして、我の書きしものレビューと思さるるものになりつるか。
二二日、この三日にてそこばくのレビュー奉りぬ。我の書きしレビュー、願はくはここらの読者の御方にこれらの作品を届かせ給え。
「心から届けと思ふ物語
我の文にて君にぞ告ぐる」
この文読み難しとおぼす御方おはせば、我に伝へ給ふべし。いまめかしき言葉にてせうそこ奉らむ。