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同居人達の騒がしすぎる日常  作者: 66お兄さん
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同居人達の騒がしすぎるとある日

初めて小説を投稿させて頂きます66お兄さんと申します!オリジナルBLを書かせていただきます。乱文ですが、初々しい受けとそれを受け入れる攻めのドキドキ感を味わっていただけたらなと思います。花之介は常に半分寝てるのであまり言葉を発しません。文中の皆の名前は基本お互い縮めて呼び合っています。例(雅希→まさ

夏の日差しが入る夕方、着慣れた制服の上にエプロンをして使い慣れた包丁でリズム良く大根を切っていく。それらを鍋に入れて味噌をとき、同時に唐揚げの準備もする。


「塩コショウは…あったあった」


慣れた手つきで味付けをしていく主婦然としているのは重田雅希しげたまさき17歳、遊び盛りであるはずの高校2年生である。


「まさちゃーん!夕飯なにー?」


「唐揚げの匂いがする」


雅希の居る台所の横のリビングでテレビにかじりついている同居人の田中伶織たなかれお早川花之介はやかわはなのすけが腹の虫を鳴かせながら問う。


「唐揚げもうちょいで出来るから先に手洗って来いな。あ、れおお前明日提出の作文やってないだろ。先にやってきなさい」


「えーやだー」


伶織が頬を膨らませて答える。元々いわゆる可愛い系な顔なのがより一層引き立つ。


「やだじゃありません。やらなきゃ夕飯のお代わりは無しだな」


「死んじゃうよっまさちゃんの鬼ーっ!!」


「お代わり無しぐらいで死なねえよっ!全く…はな、れおの作文手伝ってやってくれるか?」


花之介が頷いてまだぶーたれている伶織の手を引き二階にある伶織の部屋に行くために階段を上がっていく。それを確認すると雅希は伶織と花之介の相変わらずさに頬を緩めた。雅希達は訳あって4人で同居している。元々ここは雅希の家だったがそこに3人の幼馴染が転がり込んできたというわけだ。その三人は生活力ゼロで、仕方なく雅希が家事全般を担っている。


「まさ」


後ろから名を呼ばれ、突然抱きしめられる。


「うわっちょ、はる!」


成長著しい身長としっかりした筋肉のある青年は金田榛樹かねだはるき、3人目の幼馴染にして同居人。そして。


「はるっ離せってば!れおとはなも居るのに…!」


「嫌だねー。れおとはなは二階に居るし平気!」


「り、料理中だし!危ないからっ」


振りほどこうと暴れる雅希だが榛樹の力には勝てない。


「だってまさってば全然オレに構ってくれないんだもん。はなとれおが居るとくっつけないしー」


そう、この雅希と榛樹の二人は紆余曲折あって一週間程前から恋人同士という関係になっていた。男同士だが。


「当たり前だろ、そんなん…バレたらどうする」


他の同居人兼幼馴染である花之介と伶織には二人の関係は隠している。


「オレはバラしてもいーけどね。あいつらなら大丈夫だと思うし」


「そ、それは…そうかもだけど…」


雅希は俯いて胸元をぎゅっと握りしめた。榛樹は昔から好意を抱いていてずっと見ていた幼馴染のその行動が極度に恥ずかしい時にする癖だと気づき、さらに愛しく思えて抱きしめる腕に力を込める。


「う、うわっ⁉︎」


「いちゃいちゃしたいよ、まさ」


耳元で囁くと俯いていた顔を真っ赤にして体を縮こませる。


(あーもう、可愛いなぁ)


幼馴染の硬く握りしめられた手に自分の手を重ねる。途端に腕の中でビクッとするのを見てつい笑みがこぼれた。


「わっ笑うな!はるのばか!」


「えっへへ、ごめんごめん。大好き。」


「あぅ…」


恥ずかしさが限界突破したのか変な声を出して停止し、赤かった顔が更に耳まで真っ赤になる。うつむき加減がより一層増す。


「まさ、こっち向いて」


恐る恐るといったていでゆっくりと振り返る雅希とじっと目を合わせた後、目をつむって顔を近づける。


(え、えっうそ、なんっえ⁉︎)


現状を受け入れられずパニックになり動くことが出来なくなる。顔が熱すぎて頭の芯がジーンとし、何も考えることが出来ない。心臓は早鐘を打って榛樹に聞こえてしまうのでは無いかと不安になる程にうるさい。


(もうダメ…っ)


涙目になりながら目を固くつむる。その時、


「まさちゃーん!!終わったよーー!!!」


「うわあああぁぁーーーーっっ」


反射的に榛樹を蹴り飛ばすと同時にドタドタと花之介と伶織がリビングに走りこんできた。


「作文終わったーって二人とも何やってるの?」


伶織が不思議そうに問う。それもそのはず、雅希の足元には唸りながらうずくまっている榛樹が転がっている。


「プロレスしてたの?」


伶織の隣でこちらも不思議そうな顔をしながら花之介が言う。


「え⁉︎あ、あー!そうそう!そうなんだよはな!プロレスしてたら熱くなっちゃってさー!いやー熱いなー!!」


顔の熱さを誤魔化すように手で必死にあおぐ。


「ねーそんな事よりまさちゃんお腹すいたーご飯ー」


「ご飯ー」


伶織と花之介が揃ってお腹をさすりながら催促する。


「ん、そうだな。夕飯たべよ!ほら、榛樹も立って!」


思いっきり蹴っ飛ばしてしまった罪悪感で今だにうめきながら転がっている榛樹の背中をさすりながら言う。


「もー思いっきり蹴らなくてもいいだろー」


口を尖らせて拗ねたように小声で榛樹が話しかけてくる。


「お前のせいだろうが!…あー…でもごめん、痛かったよな」


湧いてくる罪悪感に突き動かされ謝罪すると榛樹は笑顔になった。


「まーいいや、許してせんじよう!その代わり、今夜は遅くまでいちゃいちゃね。決定!」


「〜〜〜っ!あほ!」


「まさちゃんー早くご飯ー」


「あっ今行く!」


榛樹に手を貸し、立たせて伶織と花之介の居るテーブルに向かう。その時の榛樹は心から嬉しそうに笑っていた。それをちょっと、少しだけ本当にすこーしだけかっこいいと思ってしまった事は絶対に秘密にしようと決意した雅希なのだった。


花之介と伶織は雅希達と同じ男子高校生です。書いてるとどうも幼くなってしまいがちで…。

もし少しでも興味が湧いてくださった方がいらっしゃいましたら続きも投稿するつもりですので読んで頂けたらすごく嬉しいです。ここまで読んでくださってありがとうございました!

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