表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宗次は聖騎士に転職した  作者: キササギ
第4章 異端の使い手
89/115

85話 作戦1

朦朧とする意識の中、ルニアの声が頭に響く。


「だから、言ったであろう。

妾の力は、奇跡でもチートでもないと。

ただの人間に2万ものMPを注入すれば、耐え切れずに破裂する。

それが、当前の結論である」


 強烈な痛みと共に視界が徐々に暗く落ちていく。


「安心するがいい。リゼットの周囲にはアンデッドはおらぬ。

アンデッドの大群が居るのは、平原の北部。

対して、リゼット達は、平原の中央部におる。

仮に今から動いたところで、彼女達がアウインに戻る方が速かろう」


「それなら……一応は安心か……

いや……ルニア、リゼット達に今すぐアウインに戻るように伝えてくれ……

あと……平原にいる他の斥候達にも……」


 そこまで考えたところで、意識は暗闇に落ちていった。





「……ソージ!!

大丈夫ですか!!」


「ハッ!」


 意識が覚醒する。

場所は今までいた会議室。


弾け飛んだ身体を確認する。

両手、両足ある。首も身体とつながっている。

痛みもない。

しかし……


「は……ぁ……」


 ぐったりと全身を覆う虚脱感。

背中にはじっとりと脂汗をかいていた。

脱力し、座っていた椅子に深く背を預ける。


「ふぅ……」


 それでようやく一息つけた。

しかし、一度冷静になれば、ふつふつと怒りが湧いてくる。


「……くそが!!」


 自分は生きている。

だが、顔も知らない聖騎士『フェルナン』は死んだ。


「ソージ、どうしたのですか?」


 心配そうな顔でシモンが問いかける。

見れば、シモンだけでなく皆が怪訝な顔で自分を見ていた。

しかも、普段ふざけてるレオンまで真顔だった。

余程、先程までの自分は酷いことになっていたようだ。


 まあ、それはそうだ。

いきなり動かなくなったと思ったら、いきなりクソと怒鳴るのだから。


「……すまない。

シモン、西に偵察に出している聖騎士に、フェルナンという名前の者はいるか?」


「はい。彼らは現在北西方面の偵察に出ています」


「フェルナンの家族は? 妻が1人、子供が3人か?」


「……はい。

中央教会に所属している聖騎士の家族構成は把握していますので、間違いありません。

彼がどうかしましたか?」


「そうか……」


 自分のいきなりの質問に、シモンは律儀に答える。

それについては、ありがたいことだ。

しかし、これで自分が見た光景が、タチの悪い悪夢ではなく、

現実に起こったことだと確定してしまった。


まったく、最悪だ。


「シモン、フェルナンは死んだ。

彼と共に偵察に出た聖騎士も。

……出来る限りでいい、遺族が不自由なく暮らせるように手配をしてくれ」


「ちょっ、ちょっと待ってください……まさか」


「……たった今、ルニア様のお告げがあった、と言って信じてもらえるのか?」


 困惑し、驚くシモンに、ただ事実を述べる。

自分が逆の立場なら、『何言ってんだこいつ』でしかない妄言だが、

しかし、シモンは真剣な顔をして頷いた。


「……信じましょう。

偵察に出した聖騎士の遺族には、出来る限りの保障をすると約束します。

ソージ、説明をお願いします」



 シモン達に先程見た光景を説明する。

つまり、万を超えるアンデッドのモンスターの群れに、聖騎士が襲われた。

ただし、チート……ルニアの莫大なMP注入については黙っておいた。


 チートについては、黙秘を続行する。

シモンを含め、ここの司祭達は善人だと思うが、チートが彼らに受け入れられるかは分からない。

それに、チートについて黙っていても、結局の所、フェルナンは死んでいたのだろうから、結果に違いはないのだ。


「……という訳だ。

フェルナンは最後までルニア様に忠誠を示し、決死の覚悟で『バニシング・レイ』を実行した。

しかし、魔法は失敗。

彼は体内の魔力を暴走させて敵を巻き込んで爆死した」


 自分の言葉にシモンは悔しそうに顔を歪める。

しかし、それでも冷静に問いかける。


「……敵は、倒せたのですか?」


「……いや。

彼の死を賭けた爆発でも、倒せたのは多くても数百程度だろう」


 フェルナンの『バニシング・レイ』は完成しなかった。

いや、魔法を使う以前に、身体に注ぎ込まれた莫大な魔力に耐えられなかった。

そして、その結果の爆発である。


 魔力の暴走による爆発は、周囲のアンデッドを跡形もなく消し飛ばしたが、

完成した魔法と魔法の失敗では威力に大きな差がある。

倒せたのは良くて、数百体程度だろう。


 しかし、この場合、彼が死んだのは自分のせいになるのだろうか?

いや、どうせ何もしなくても死んでいたのだから、自分のせいではないはずだ。

仮に自分のせいで死んだとしても、彼の死に一緒に付き合った訳だし、

遺族についても保障が受けれるように手配した。

それで十分、義理は果たしたと言えるだろう。


「……そう、それで十分なはずだ」


「……?」


「すまない、ただの独り言だ」


 思考を切り替える。

どんなに思い悩んだところで、フェルナンは生き返らないし、

彼について思い悩めるほど、彼の事を自分は知らない。


 だが、フェルナンの名誉のために、これだけは言っておく。

彼の死は無駄ではない。


「フェルナンの事は残念だった。

だが、彼のおかげで敵の手は分かった。

奴等は西の平原にいるモンスターを片っ端からアンデッドに変えやがった。

まったく、邪教徒はどいつもこいつも頭がいかれてやがる」


 おそらく自分達がアンデッドの軍団を倒したことで、減少した戦力を補填するためだろう。

自分達が第5開拓村から帰る時に、モンスターがいなかったことにも辻褄があう。


「しかし、フィールド全てのモンスター……

それが全てアンデッド化して襲ってくる……

こんなことは、前例にありません」


「そりゃな。こんな事をホイホイやられてはたまらない。

シモン、もし奴らがこのまま街を目指すとして、何日ぐらいかかる?」


「そうですね。彼らの予想位置から推測になりますが……

おそらく、7日ぐらいかと」


「ふむ……」


つまり1週間か……個人で仕掛ける分には十分な時間だが、今回の敵は軍団規模だ。

これを迎え撃つためには、こちらも軍団規模の戦力を用意する必要がある。

それを考えると、時間はあまりない。


「シモン、教会の戦力は何人ぐらい出せる?」


「教会だけで考えた場合は、500名が限界ですね」


 敵の数を1万と見た場合、彼我の戦力差は20倍。

うーん……300人でペルシア軍の侵略を防いだスパルタよりはマシかもしれないが……


「……足りないな。

この街の軍隊にも出張ってもらわないと話しにならんぞ。

というか、この街の軍隊も当然、戦うんだよな?

いや、そもそも総大将の指揮権はどこまで及ぶんだ?」


 この街において軍事力を持っている組織は2つ。

この街の王族が従える騎士団、そして、教会の保有する聖騎士団だ。


 一応、他にも戦力を持っている組織としては、冒険者ギルドやブラックファングがあるが、

彼らはあくまで個人の自由意志に基づく戦力だから、戦力としては計算しにくい。


 さて、王族の騎士団と教会の聖騎士団であるが、

その管轄は、王族の騎士団がアウイン周辺のモンスター討伐や街の防衛、

教会の聖騎士団がアンデッドの討伐を担当している。


 しかし、今回の敵はこの街に侵略しようとしてくるアンデッドの軍団だ。

王族とも教会とも管轄が被ってしまう。


「今回の状況では、調整は必要ですが……

最終的な指揮権は教会が受け持つことになるでしょう。

何しろアンデッドとの戦いのノウハウは教会が独占していますので。

しかし、教会が指揮を担当する以上、主力は教会が担わなければなりません」


つまり、矢面に立つのは教会であり、もっとも大きな被害を被ることになる。


「と言っても、教会の主力は500人だろう。

ふーむ……戦力として冒険者も雇わないと話にならないな……

他の街の教会や国の軍隊に救援は要請できないのか?」


シモンは少し悩んだ後、首を横に振る。


「出来なくはないです。

しかし……正直に言いまして最初から当てにはしたくないです」


「理由は?」


「教会にしろ、この街の王族にしろ。

私たちはこの街を護るからこそ、大きな権力を得ているのです。

一戦すらすることなく、最初から救援を行うということは、

我々はこの街を護ることが出来ない無能であると、言っているようなものです。

いえ、無能扱いされるだけなら良いのです。

しかし、他の都市に救援を求めると、法外な報酬を要求されたり、

救援を理由に他の街の戦力が、この街に居座る可能性もあるのです」


「うわぁ……面倒臭い」


 人の敵は人とは良く言ったものだ。

人類共通の敵、モンスターやアンデッドが居たとしても、人類は1つになれないんだなぁ……



 しかし、他の都市にすら救援が求められないとは予想外だった。

おそらく、自分の認識がずれていたのだろう。


 この街はラズライト『王国』の第2都市である。

そのため、国王による封権制、または絶対王政を行っているかと思っていたが、

その実態としては、どうも都市国家に近いようだ。


 つまり、このアウインというのが小さな国であり、

その小さな国が集まってラズライト王国になっているのだ。


 確かに、アウイン都市の中には、王族が住んでおり、その王に権力を保障された貴族がおり、

教会には神官もいる。

そして、外壁で覆われた安全な領土があり、そこに住む市民だっている。

この街1つで、1つの国として機能しているのである。


 その上で考えれば、別の街に救援を頼むというのは、他国に救援を頼むようなもの。

まあ、面倒臭いことになるのは理解できる。


 この街が滅びるかもしれないのに、何を言っているんだと思うが、

権力者である以上、勝った後も考えなければならない。


 他国に救援を頼んだおかげで勝てました。

しかし、報酬の支払いやら何やらで、この街の財産をごっそり持って行かれました。

では、後の生活が立ち行かない。


「分かった。

面倒臭いが、他に頼んだ方がもっと面倒臭いことになるのなら仕方がない」


 アウイン内の王族との調整が既に面倒臭いことになりそうなのに、

面倒事の追加はごめんである。


 とは言え、他の都市の救援を頼まないと決めた以上は、

この街だけで何とかする必要がある。

戦いは単純な数で決まるものではないが、しかし、数の力は偉大だ。

少ない兵数で大群を相手にする以上、取れる戦術は少なくなる。


「そういう訳で、我々だけで万を超えるアンデッドを相手することになる訳だが……

まず、サフィアの大橋。あれを壊すことは可能か?」


「駄目です。あの橋を作るのに、一体どれだけの人と資材を使ったことか……

戦いによって壊れたならば仕方ないですが、最初から破壊は出来ません」


「ですよね」


 サフィア河は川幅が200メートルもある大河だ。

橋が無ければ、これが天然の防壁になる。

いくら邪教徒でも万のアンデッドを乗せるための船は用意できまい。


 つまり橋さえなければ、戦うことなくアンデッドの大軍を無意味化出来るのだが……

まあ、無理だよな。


「では、取れる手は籠城以外にない」


 大軍を相手にする場合のセオリーは籠城だ。

この街にはモンスターの襲撃に備えて、高さ10メートルを超える外壁が有り、

さらには、アンデッドの侵入を防ぐ六重聖域の守りもある。

この地の利を活かさない手はない。


 というか、地の利を活かさないと戦いにならない。

確か、防御側に対して攻撃側は3倍の戦力が必要だと言われていたはずだ。

いや、現状では敵の戦力は3倍どころか、20倍であるのだが。


しかし、シモンは難色を示す。


「いきなり、籠城ですか?

確かに、大軍を相手にするにはそれが良いのでしょうが……

今なら平原に陣取り敵を待ち受けることも出来ます」


 シモンの懸念も分かる。

いきなりアウインでの籠城だと、失敗した時に後がない。

しかし……


「そりゃ、敵がただのモンスターなら俺だってそうする。

だが、敵の中に邪教徒がいるのではな……

下手に死人が出れば、それは相手の戦力になる。

しかも、こちらは先程まで肩を並べていた戦友が敵になるんだ。

条件が悪すぎてやってられない。

それに……」


「それに?」


「拠点であるこの街から離れたくない。

いくらアンデッドの大群を倒したところで、この街が落ちれば我々の負けだ」


 恐れているのは、アンデッドスライムのような奇襲や、

この街に入り込んでいるかもしれない邪教徒の協力者による襲撃だ。

もちろん、あの事件以降、エリックを始めとした異端審問官たちが警戒を強めているが、

完全に排除できたとは思えない。


その自分の説明に、レオンが口を挟む。


「だが、守ってばかりじゃ勝てないぜ。

ゴブリン程度のアンデッドなら何匹いようが、この街の城壁はびくともしないさ。

だが、アンデッドスライムのような巨大なモンスターが襲ってきた場合は、どうする?

この街の城壁では持たないだろうよ」


「ええ、分かっています。

敵の襲撃に対して、守るだけで凌ぎきれるとは思っていません。

もちろん、敵は倒します。

そこで提案したいのですが、この街の住人達を徴兵することが出来ませんか?」


 とにかく、まずは数を揃えない事にはどうにもならない。

この街の住人にとっても、今回の事件は人事ではないはずだ。

ならば、自分の街ぐらい自分達の手で守って貰わなければ困る。


「徴兵となると、王族との調整は必須ですが……難しいですね

それこそ、住民達は我々が守るべき対象ですので」


「では、住民が自由意志で戦いに参加するのは問題ないか?」


「それは、問題は有りますが……言い訳は可能ですね」


「よし、それならお願いしてみるか」


 つまり、義勇軍の参戦のお願いである。

自分を助けてくれない人間を、助けてくれるように協力させる。

正直言って、面倒臭いし苦手だが、

ミレーユさんにも言われたことだし、やってみるしかないだろう。


 一応、自分はこの街を救った英雄ということになっているのだし、

何とか良い感じに演説でもして、どうにかならないだろうか?


「それで、戦力を集めたとしてどうするつもりだ?

俺らはこの街で『揺りかごから墓場』まで、人々の安寧を守る神官様だ。

コネもあるし、俺からも声をかけても良い、人も集まるだろうよ。

だが、その辺の人間に弓矢を持たせたとしても、当たらないし、威力も出ないぞ」


「まあ、そうでしょうね」


レオンのもっともな指摘に頷く。


 この世界はフラグメントワールドを元に作られた世界だ。

そうである以上、レベルやスキルといった概念は無視できない。

別に弓矢のスキルが無くても弓を射ることは出来るが、

スキル持ちに比べると、その威力、命中精度は大きく劣る。


だからこそ、自分が提案する手には『レベル』は関係ない。


「彼らには投石機を使って貰おうと思います」


「投石『器』?

意味がないとは言わないが、

スリングじゃ、万の敵は相手に出来ないぜ」


「いや、スリングではなくて、投石『機』です」


 スリングとは、つまり投石紐のことだ。

石に紐を巻きつけて、遠心力で石を飛ばす。

仕組みは単純だが、結構な威力が出ると聞く。

有名所では、羊飼いのダビデが巨人ゴリアテをスリングで倒している。


 なので、投石器スリングは強力なのだが、

今回自分が用いるのは、『投石機』だ。


しかし、レオンを含む他の神官達も、理解が出来てない様子。


「えーと、名前が違うのかな?

カタパルト、トレビュシェットの名前を聞いたことは?

いや、投石機が無いなら、大砲でも良いんですけど」


「カタパルト、トレビュシェット、タイホウですか?

それは、どういった物なのでしょうか?」


 シモンは本当に分からないと答える。

いやいや、まさか投石機を知らないとかないだろ。


「じゃあ、これでどうだ」


 紙とペンを貰い、図を書き見せる。

幸い、自分は絵心はある方だ。

今回書いた図は、投石機『トレビュシェット』である。


『トレビュシェット』

中世の戦争で用いられた投石機。

原理はシーソーを思い浮かべてもらえば分かりやすい。

敵に叩き込む石をシーソーの片方に置き、もう一方に重りを乗せる。

重りが下がれば、テコの原理で石を載せた側が持ち上がる。

その勢いで石を飛ばすというものだ。


 簡単な原理であるが、その射程は最大300メートルにも及ぶ。

もしも、300メートルの距離を飛んでくるボーリングの球が、人間に当たればどうなるだろうか?

いくらレベルが高かろうとも、そんなものが直撃すれば死ぬ。


 そして、投石機の威力に『レベル』は関係ない。

投石機はただ物理法則に従って、石を飛ばすだけなのだから。


 しかも、この投石機の良いところは、飛ばすものは石じゃなくても良いということだ。

実際、中世では敵の拠点に死体を放り込んで、疫病が流行ることを狙ったりもしていたのだ。


 今回の敵はアンデッド。

聖水を詰めたタルを飛ばしてもいいし、火をつけた油壺を飛ばしてもいい。

アンデッドに人権なんて無いのだから、思いっきりやってしまえる。


 まあ、本当は大砲があればもっと良いのだが、

大砲だと運用が投石機以上に難しいし、

この街の城壁にそれらしいものが無いので、多分無いのだろう。



 自分の作戦をまとめると、魔法もなくスキルもなく、レベルも低いこの街の一般市民に、

投石機を使って貰い、レベルなど関係ない遠距離攻撃で敵を倒すというものだ。

我ながら良いアイデアだと、思うのだが……

しかし、やはり反応はない。


「あ、まさか!

本当に投石機がないのか!!」


 そこで、ようやく気づく。

この世界はフラグメントワールドを元にした世界。

そして、フラグメントワールドには投石機のような兵器は無かった。

まあ、フラグメントワールドはMMORPGであって、SLGではないので当然なのだが。


 ゲームだった時のフラグメントワールドにも攻城戦はあったが、

あれはあくまでもプレイヤーの魔法やスキルで戦うものだ。

魔法使いの広範囲の魔法や、錬金術師の手榴弾のようなものはあっても、

投石機や破城槌のような兵器は無かったのだ。


 だから、この世界にもないのか。

案の定、シモンは見たこともないと首を横に振る。


「えーと、トレビュシェットですか?

……これは使えるのでしょうか?」


「絶対使える!」


 しかし、この世界においては未知の道具。

有用性は歴史が証明しているが、それを言えないのが辛い。


シモンが難色を示す中、レオンが手を叩き声を上げる。


「いや、面白いじゃねぇか。

俺は東部教会の聖騎士団の団長として、色々な武器や戦を学んできたが、

こんな武器は見たことねぇ!

ほれ見ろ、ソージは面白いだろう!」


 やはり、レオンの選択基準は面白さであるらしい。

だが、この際何でもよい。

次に声を上げたのは、西部教会のグレゴワールだった。


「私も面白いと思いますし、理に適っていると考えます。

私の知り合いに腕の良い職人がおりますので、

まずは1台作ってみてはどうですか?」


「分かりました。

元より、今回の戦いの総大将は貴方です。

ソージに自信があるというのなら、やってみましょう」


レオンとグレゴワールの説得のおかげもあり、シモンも頷いた。

長くなったので、今回はここまで。

作戦会議は次話で終わる予定です。


今回のお話はトレビュシェットでラッシュを仕掛けようと言う話。

動画で見てみた限りだと、いけそうな気がしたのだけれど、実際にはどうなんだろう?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ