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――転章一.
「ちっ」
「あ、先輩が舌打ちなんて珍しいですね~」
「五月蝿い、いくわよ」
「は~い」
『スペル・キャスティング……』
『セーブ・アズ・ウィズ・ア・サモンス……サラマンダー!!』
*
「終わったかな~……」
「いいえ、まだよ」
「え~、まだぁ!? どんだけだよ、あの妖術師……」
「サラマンダーでも駄目とはね……」
「『でも私達は魔導者、魔法を導く者だから頑張らないといけない』ですね?」
「流石ね……貴女をパーティーに選んでよかったわ」
「ふふ、ありがとうございます。それよりも」
『やらなきゃ』