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――1.はじまりの過去(とき)
何か嫌な予感がする……
気のせい……気のせいだ……
きっと何も無いはず……
きっと……きっと……
*
「ただいま」
返事は無い。
「お父さん? お母さん? どこ?」
暗闇の中電気のスイッチを手探りで探し出し、明りが灯る。
「どこに居るの?」
――居ない。
「どこに行ったんだろう……」
「まだかな……」
「まだ……?」
「警察に探してもらおう……」
*
「どれだけ探しても、見つからないよ……」
「嘘……?」
おかしい。
――嘘だ……
「嘘だあああああ!!!!」
初めての小説なので拙い所もあると思いますが、どうかよろしくお願いします。