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【完結】さようなら。毒親と毒姉に利用され、虐げられる人生はもう御免です  作者: ゆうき


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第七十一話 祖国は救われた

 私は、グッと握り拳を作って気合を入れると、城門の上にある通路から顔を出し、声を上げた。


「皆様! 私の話を、どうかお聞きくださいませ!」


「あ、あれって確か……偽物聖女の妹の、セリア様だよな?」


「なんでここに……? それに、どうしてあんなにボロボロなんだ? 確か、王家の悪事を告発した後に、ソリアン国に嫁いでいってから、どうなったかわからなくなったって聞いたわよ?」


「いやいや、嫁ぐ前に殺されたって噂を聞いてことがあるぞ!」


「えぇ……? あたしは、蛮族のソリアン国なんかに嫁いだせいで、ボロ雑巾の様にされたって聞いたよ?」


 私の姿を見た民達からは、動揺と戸惑いの声が聞こえてくる。

 それも無理のないことだろう。この国を去った私が、突然民の前に現れたどころか、このような姿で出てくれば、誰だって同じ様な反応になる。


 ……それにしても、随分と曲解した噂話が広まっているのね。王家への不信感や、お父様によって植え付けられたソリアン国への恐怖心の大きさを、改めて痛感させられた。


「カルネシアラ国の善良な民達よ。お話の前に、いくつか謝罪をさせてください。まずは、突然私がこのような場に、このような姿で皆様の前に出てきて、さぞ驚かれたでしょう。申し訳ございません」


 私は、深々と民達の前で頭を下げてから、更に言葉を続ける。


「今ここにお集まりということは、私の協力者の力で、私達が集めた記録を目にしたか、耳にしたと存じます。そのことについてですが……すべて真実です。父は義母を殺して膨大な魔力を手に入れ、皆様に洗脳魔法を用いて良いように操り、ソリアン国と再び戦争を起こそうとしておりました」


「や、やっぱりあれは本当だったんだ!」


「それだけではありません。父は長年に渡って、皆様にソリアン国は蛮族が住む国、危険な場所だと、ありもしない思想を植え付け……恐怖を煽ることで、自分の都合の良いように支配していました。それだけではなく、姉を偽物の聖女に仕立て上げていたりしました。父の悪行も、美しいカルネシアラ国に大混乱を招いてしまったことも……私の力不足が招いたこと。多くの方々を苦しませてしまい……申し訳ございませんでした」


 てっきり、怒り狂った民達から、罵詈雑言の嵐になると覚悟していたが、思った以上に民達は静かに私の言葉に耳を傾けてくれていた。


「ですが皆様、もう大丈夫です! 父の身柄は拘束されました! カルネシアラ国は……救われたのです!!」


 私は、隣で気絶しているお父様を差し出しながら、堂々と宣言をしてから、やや強引にお父様を目覚めさせた。


「なっ……なんだ、ここは……?」


「おはようございます、お父様。ちょうど、あなたの悪行を含めて、全て説明し終えたところですわ」


 カルネシアラ国は救われた――ずっと静寂に包まれていた民達が、ようやくそれがわかったようで、大歓声が沸き起こった。

 それと同時に、私の隣にいるお父様に向かって、民達から多くの言葉が投げかけられた。


「今すぐ殺せー!!」


「ざまぁみろバーカ! 罰が当たったんだ!!」


「そんな奴を生かしておくなー!! 徹底的に痛めつけろー!!」


「あたし達を散々利用して……! お前なんて悪魔だー!!」


「ぐっ……く、くそぉ……貴様、またしてもワシにこのような屈辱を……!!」


「このような状況でも、まだ自分は偉いのにと言わんばかりの口調ですのね。まあ、今ではあれほど憎かったあなたの言葉が、ただの負け惜しみにしか聞こえませんが」


 ふふっと優雅に笑いながら、民達の方に視線を向ける。お父様への極刑を望む民達の表情は、怒りと憎しみに満ちていた。


「これが民意ですわ、お父様。散々好き勝手してきたあなたに、これからどんな罰が下るのか……とても楽しみにしております。ああ、それと……憎い相手が絶望に沈む様は、何度経験しても良いものでしてよ。二度目が味わえないのが、とても気の毒なくらいに……ね」


 先ほど言われたことの趣旨返しをしてあげると、お父様は苦虫を噛み潰したかのような顔をしていた。


 この状況になっただけでも、復讐としてそれなりにスッキリはしたが、もちろん、これだけでは足りない。今、こっそりと魔法を使って、お父様にかかる精神的ストレスを止めてあげた。


「一つ、面白いことを教えて差し上げますわ。今、これだけの屈辱を受けているにもかかわらず、思った以上に平気と考えてはおられませんか?」


「このクソ女め、この期に及んでまだ何か言い足りないのか!?」


「足りる、足りないでお話をするなら、全く足りておりませんわ。あなた達のせいで、私の人生は、メチャクチャで傷だらけですもの」


 まだ自分の立場が分かっていないようね。今のお父様がこうして平常心を保っていられるのも、私が聖女の力で、ストレスを感じないように止めているからなのに。


 すでに、押し寄せてきた民達の罵詈雑言によって、本来ならプライドの塊のお父様にとって、物凄いストレスが溜まっているはず。これを含めて、更に多くの痛みを与えたら……お父様は無事で済むかしら?

ここまで読んでいただきありがとうございました。


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