「はじめまして」
リアが元の姿に戻り、気絶する少し前。リアの精神世界にて。
──目が覚める。体を起こし、記憶を整理する。ドス黒いモヤのような物が記憶にこびりついているような、不快な感覚を実感しながら見回し…
『─おい、ニンゲン。』
声が響く。目の前には大きな蛇の胴体が動いていて。…背後を振り返ると、そこにいたのは…大きな白い蛇。
「…あなたは?」
大蛇に声を掛ける。訝しむように、警戒するように。
『ニンゲン如きにオレ様を知る価値はねぇよ。死んでた所を助けてもらったんだから、まず感謝しろ。』
「生憎、どこの誰かもわからない…というか蛇に感謝しろと言われても。まずはお互い、自己紹介から─」
『うだうだと五月蝿いぞ。ニンゲン。』ギロリと睨みつけてくる大蛇。一瞬怯みながらも負けじと睨み返して。
『……はぁ、仕方ない。頑固なニンゲンに憑いちまったもんだな。』大蛇が煙を纏い、姿を晦ませ…煙が晴れると、リアよりも少し小さい幼女が立っていて。髪色は大蛇の身体と同じ白色、右手には蛇の巻きついた杖のようなものを持っていて。
「…私はリア。あなたは?」
『オレ様の名前?……何百年ぶりに思い出すかな。……確か…レヴィアタン。レヴィアタンだ。嫉妬の悪魔のな。』
握手を交わす2人。と、リアが頭を押さえて。
「っ…!?何…?」
なにかしたのかと警戒しながらレヴィアタンを睨みつけていて。当のレヴィアタンは知らん顔。
『決まっているだろう。身体の持ち主が精神世界にいるんだ。誰が身体を操作してると思ってる。さっさと出ていけ。ここはオレ様の住処なもんでな。ニンゲン如きに対価なしで力を貸すなんて死んでもごめんなんでな。』
そう、レヴィアタンが言い終わると同時。リアの腹を蛇で貫かれる。
『さっさと戻れ。オレ様の操作時間は終わりだからな。…記憶は消しておくか。』




