表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あいにくですが、私は父の実の娘になりたかったです!!  作者: 家具付
短剣は導く

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

45/45

17 ある意味大団円

これにて終了いたします!!長い間お付き合いいただきありがとうございます!!

ハッサンと数日の間だけ、青の国の観光をしてから、私達は砂漠に戻っていった。

そして戻って待ち受けていたのは、親父主体の結構大まじめな結婚式で、そこで私は、私やハッサンのいない間に、親父がハッサンの家族と接触し相談をし、あまりにも私達が砂漠の結婚の一連のやりとりに関して、乗り気ではないって事から、親戚一同と親父で結託していた事を知った。

親父や親戚達は、私やハッサンの意見など聞くものか、と結婚式を企画発案し、高速で準備を進め、私たちを確保し次第、結婚式を挙げさせる算段だったらしい。

もうなんだか、ここまでやられてしまったら、結婚式をしないって言う意見に固執してもどうかな、と思っちゃって、私はそれを受け入れた。

ハッサンの方はと言うと


「これでいいのか……?」


と結構真剣に考えていた様子だったのだけれども、結婚式をあげにくかった理由である、私の側の親族の少なさって言う事も、親父が主導して、親戚の人達と交流し企画し、なんて事をした結果か、ハッサン側の親戚達から何も言われる事はないと言う状態になったわけだ。

私の側が気後れしたり、あとからいやな気持ちになったりしてはいけない、と言う事で、挙げなかった結婚式は、結果親父や、ハッサンの親戚達にものすごく祝福されて執り行われた。

なんなら話を聞いた陛下まで、覗きに来て、結構な騒ぎになったくらいだ。

親戚一同も、ハッサンがようやく結婚式を挙げてくれるって事で胸をなで下ろし、新婚旅行とか新居建設とかまでは、とやかく言わなくなったのだ。

そんな、ある意味親父の強引な突破方法が成功に終わった後、青の国の公爵家から、陛下に感謝の手紙が送られてきた。

それは陛下から私たちに渡されて、その後のムージの事を知ることが出来た。


ムージはあの後いろいろ調べた結果、間違いなくエドガーだと言う事になったそうだ。

そして何故、うちの戸口の前にいたのかも、明らかになったのである。

何故だかというと、それは私の持っていた短剣の力だったのだ。

親父から譲り受けた、王族の血筋を証明する、特殊な力を持った短剣は、時折、王族の命の危機に反応して、何かしらの力を発動させる事があったらしく、どうやらその力が、声を奪われてさらにさらわれたエドガーにも作用し、短剣の本体があるうちの、それも窓辺においておいた短剣に一番近い外側である、戸口の前につれて来るという離れ業を披露したのだとか。

手紙には私の事はかかれていなかったものの、砂漠のアーダがアデル・ドラフォン・アズーロだというのは、この前の戴冠式の際にもう、青の国も掴んでいた話だったから、アデルの持っている短剣が、従姉妹の孫の危機に反応したのだろうと言う書かれ方だった。

エドガーが声を奪われたのは、これはリリー姫の夫である公爵が抱えていた、複数の愛人の暴走だった事もあきらかにされたのだとか。

この事実から、孫を守るためにマシューというリリー姫の息子は、父の公爵から距離を置く事にしたのだという。

そしてエドガーは、今はとても大事にしてもらって幸せに暮らしているのだとか。

手紙には、カレンに似ていたと言うだけで、あんな暴言を吐いてしまった事に対する深い謝罪の言葉と、助けてくれたというお礼と、面倒を見てくれていたことに対する感謝が、それはそれは丁寧に書かれていた。

それを読んだ事で、私はエドガーがもう安全に暮らしているのだとわかって、ほっとしたし、本当に良かった良かったと思ったのだった。





そして私は、すったもんだあったけれども、今も親父やハッサンと一緒に暮らして、平凡だけれども得難い日々を送っている。


これにて、私の波瀾万丈だった時代は、幕を下ろしたのであった。




余談だが、ケビン殿は気の強い女性に強烈に言い寄られて、結婚し、今は尻に敷かれて暮らしてるんだってさ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ