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判決

判決を言い渡される日、奈津は、今までと変わった様子もなく、ただ無表情に話を聞いていた。判決は、死刑か無期懲役かと言われていた。無期懲役ならば、いつか奈津は出所できるかもしれない。奈津ならきっと模範囚だろうから、きっと十数年で出てこられる。私は、せめて無期懲役になるようにと、ひたすら祈り続けた。傍聴席では、全員が判決を今か今かと待ちわびている。

「それでは、判決を述べる」

 裁判長が静かにそう言うと、法廷にいる人々が一斉に息をのんだ。しんと静まり返った空気の中、裁判長がゆっくりと文書を読み上げる。

「主文、被告人高橋奈津は、少女を強姦し死に至らしめた。また、自分が犯人であるという情報が漏れることを恐れ、共謀した少年四人を拷問の末、殺害した。そして、最後には警察に協力した、友人である齋藤隆二をその手で殺害した。どの犯行においても、その手口は残忍で、凶悪であり、更生の余地はないと考える。よって、判決は――――――」

 裁判長は、無表情に言い放った。

「死刑とする」

 傍聴席がざわめきたった。「ざまあみろ」と叫ぶ者や、奈津を指さして嘲笑う者がいた。中には、死刑判決を聞いて涙を流して喜ぶ者もいた。

 

奈津は、とても穏やかな表情をしていた。

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