予感
次の日、汐海は学校を休んだ。
僕がいつものように駅で待っていると、そのことを圭介に聞かされ、真由子にうながされるまま、僕は真由子たちと一緒に帰ることにした。
「なんかひさしぶりだね、こうやって、みんなで帰るの」
「そうか?」
「そうだよ」
「そういえば昨日の月九のドラマみた?感動的だったわよねえ」
「だよなー!あのヒロインの悪女、すっげー腹黒いのにすっげー美人だよな。女の色気ムンムンって感じでよ!」
「ああ、それなら僕も見たよ。脚本と女優の特徴がベストマッチしてるよね」
圭介が人差し指をピンと立てて言った。感情的に物事を捉える隆二に対して、圭介はいつも物事を分析的に話す癖があった。
「やっぱそうよねえ、奈津もそう思うでしょ?」
真由子は前のめりになって僕の目を見る。
「ごめん、最近あまりテレビみてないんだ」
真由子がなにやら一生懸命になって話している。それはわかった。
けれど、僕は、昨日の汐海のことで頭がいっぱいだった。汐海に何があったのだろう。僕に教えてくれないということは何かあったのだとしても、彼女は僕にそれを知られたくないのかもしれない。それでも、僕は汐海のことが気にかかって気にかかって、どうしようもなくなっていた。




