今も日々平穏に過ごせています。
森の外に出るため二人で進んでいく。
辺境の森は広大であり、開拓されきっていない。私たちが住んでいる場所は森の中でも街から近く浅い場所なので、それほどの危険はない。
森の外へ出ると、ちょうどこれから森には入るであろう人達と遭遇した。皆知り合いだったため先にイオンが声をかけた。
「お、リーダー達だ。あ!ミカちゃんもいるじゃん?!おはようございまーす!これから入るんですか?」
「ん?おお。おふたりさん。ギルドからの依頼でな。」
「あ、イオンちゃんとヘデラさん!おはようございます!」
「おはようミカちゃん、ガレットさん。ジールさんとニックくんも、ちょっと珍しい組み合わせですね?」
「………どうも。」
「はよざいまッス!」
冒険者ギルドに所属してる、リーダーこと剣士のガレットと同じく戦士の少し無口なジール、魔法師のニックと街娘のミカの4人がいた。
私の疑問にはガレットが答えてくれた。
「ああほら、もう少ししたら英霊祭があるだろ?今回も他所からも人が集まって来るだろうから、念のために薬増やしておきたいらしくてよ。暇してた俺らも薬草集めに駆り出されたって訳だ。」
「私も『天使様の家の付近なら安全だろ』ってギルドのみんなが。それで今回はリーダーさん達のお手伝いです。」
「なるほど………うん。森のおおまかでもいいので地図とペンはあります?最近私たちが作った薬草畑の場所教えますよ。そこなら魔獣も寄らないだろうからミカちゃんも安心して採取できるでしょ?」
「いいんですか!ありがとうございますヘデラさん!」
「わりぃな天使様。ニック、お前地図持ってたよな?」
「はいッス。……天使様お願いしまッス。」
地図に薬草畑の場所を印付けをする。……あ、せっかくだしここにもつけといてあげようかな。
「よし……っと。この星印が薬草畑で、ついでにこのハート印のところには月花草がありますよ。」
「月花草ッスか!?また珍しい物を………ってここ未開拓領域じゃないッスか!」
「未開拓領域はまだお前には厳しいだろうな。」
「そりぁ…で、でも俺はまだ伸び代ありますって!ね!ジールさん!!」
「………私は知らん。」
「ジールさん!?」
「ハハハ……さてっと、そろそろ森に入るか。じゃぁな、おふたりさん。」
「ええ。お気をつけて。」
「ミカちゃんまたあとでね!」
「うん!またね!」
4人と別れて街の外壁まで行くと、門の前ではこれから街に入るであろう人たちが行列にを作っていた。
行列に並び少しして、街に入る。顔馴染みの番兵達には私達は顔パスなので、私達の番になったときはすんなりと街の中へ入ることができた。