壁と気になる事
~~ ミリア ~~
道中は危険も無く王都へと進む事が出来ました。
賊? そんな者達も居ましたね。まぁ、彼等は途中にある街の警備隊に任せたので、後は彼等が裁くのみです。
魔物に関しても、辺境特れべれば赤子の様な物。
なので、ウラルさん達による監修の下、私達が魔物を狩ると言う事も行いましたが……。
正直、弱すぎるのです。
「いやぁ、この辺りの魔物はレベルにして10前後のハズなんですがね」
その様な事を言うのはウラルさん。
彼は、辺境と王都付近のレベルに対する認識の違いについて説明を始めました。
「レベルなんて物は、魔物を狩っていれば自然と上がるモノなんですが……まぁ、これって言っちゃうと、誰でもレベルさえ上げれば基礎能力が上がっちゃうって事に繋がる訳なんですよ。そこが問題で、強い魔物が出る辺境でレベリングするのと、王都付近で弱い魔物相手に数を狩ってレベリングをする。全く技術の質に違いが出る訳でして」
そんなウラルさんの話を基に考え……私やエル君はレベル五。この10レベルと言う魔物相手に戦えるかと言えば、普通ならNoでしょう。
ですが、強さのすべてはレベルだけで片付けられるモノではありませんとウラルさんは言いました。えぇ、私達は辺境の魔物相手にレベリングをしたのです。
ですので、戦闘経験や慣れと言った物に体や魔力の使い方は、一般的なレベル5とは別物と言っても良いでしょう。
これは辺境で魔物と戦った事が有る者達なら当然の技術と言うモノです。
「やはり、辺境は良いですなぁ。レベリングとしても、技術を上げるにしても」
ウラルさんが辺境を上げています。……彼は根っからの戦闘好きですからね。
正直、私の護衛でもない限り、王都には絶対来ないようなタイプと言えます。
そして、そんな講釈を受けていると、王都が確認出来る距離まで近づきました。
巨大な壁に囲まれ、壁から見えるのは大きな城。
他の建物が見えないのは、恐らく壁が巨大すぎるからでしょう。……正直、このような巨大な壁を作っても使い道は無いのでは? と思います。
それこそ、辺境と言う辺境全てが王都に反乱し、魔物狩りを放置でもしない限り。
「無駄に大きいですね」
「あれは昔の名残ですなぁ。魔物が王都に来た事が有ったそうで」
はぁ……魔物が王都にですか。という事は、何処かの辺境が魔物狩りをしなかったのでしょうか。
そうでもない限り、王都にまで魔物が来ることはあり得ませんからね。
もしくは……。
「どこぞの馬鹿が、魔物を捕獲して野に放った場合ですな」
私の考えを読んだかのようにウラルさんが話をしました。えぇ、全くその通りなんですが、どうやって思考を呼んだのでしょう?
と、まぁ、ただウラルさんの言う通りで、お馬鹿さんが魔物を王都の傍で放すなんて事もあり得る訳で。
「やり方は実は簡単なんですな。子供の魔物を手に入れて必死に逃げるんです。で、目的の場所で子供を野に放つだけで」
なるほど。それなら強力な魔物を確保しなくても大丈夫ですね。何せ、子供を助けに巨大な力をもった親が来るわけですから。
となると、過去王都を襲った魔物と言うのは……。
「一番可能性が高いと言われている方法です。まぁ、辺境に反乱されたなんて思いたくないだけかもしれませんが」
苦笑しながらも、ウラルさんはこの話を続けました。
これは……何処かの辺境が反乱する可能性が有るという事でしょうか? そういえば、最近お父様が王都に対する愚痴を言ってましたが……。
「もしかして、我慢出来ない領地持ちが増えて来てる?」
「お嬢。それは王都に入ったら口になさらぬよう……お嬢も辺境の領主の娘ですから」
「……解りました」
何という事でしょう。安全だと思っていた王都が、実はきな臭い状況とは……これは、色々と気を引き締めなくていけませんね。
ウラルさんは、そういう部分が気になっていてこの話をしたのでしょうし。
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風呂敷タイムかも?




