裸になる
書いといてなんだが、どう見ても、「ジウルフマン」は、極悪人だな。
時に西暦19xx年( =^ω^)の12月。
ここに、IS少年がいた。
だが、男子ですらなかった。
皮肉にも、唯一正常なのは、一対の卵巣だった。
ジウルフマン「ねえ君、ヌードモデルやらない」
ミツル「……」
ジウルフマン「見てのとおり、いかがわしいおじさんだけど、興味あるなら、今度の日曜日10時、カフェ『グリングラス』へ、お父さんか、お母さんを連れてきてくれたまえ」
日曜日、なぜか両親を連れて。
ジウルフマン「きてくれたんだね、うれしいよ」
ミツルパパ「悪いが、お断りさせてもらう」
ジウルフマン「裸になってポーズをとってもらう以外のことは、一切要求しません。多少きわどいポーズはとってもらうことになりますがね」
ミツルパパ「うちの子が普通の……嫌なんでもない」
ジウルフマン「ISとか?」
ミツルパパ「……」
ジウルフマン「そこで、相談なんですが、お子さんの適正化の手術を私が全部面倒みましょう」
ミツルママ「本当ですか?」
ミツルパパは、最後まで反対したが、ミツルママが、O.K.を出してしまった。
ジウルフマン「一応、考える時間を与えましょう。これが、私の個人事務所の電話番号です」
ガラケーすらありません( =^ω^)
大学教授を自称する「キューブ」という医師を紹介された。
ジウルフマン「それでは、スケジュールを説明します」
今度の日曜日、ヌード撮影。
その週の木曜日、手術。
ジウルフマン「学校には、急病とでも言ってください。病気を治すという点では、嘘ではないですが」
日曜日。
ミツルパパ立ち会いのもとスタジオ撮影。
裸になったミツルにツインテールのヘアピースをかぶせられた。
作らされた眼鏡も、かけさせられた。
ミツルは、前だけは、しっかり押さえていた。
ジウルフマンは、かまわずポーズを指示していった。
ジウルフマン「手をどけてくれないか。正面と、斜め45度の2枚だけだから」
ミツルにとっては、つらかった。
ジウルフマンは、全身が写る距離で、約束通り2枚。
ジウルフマン「おつかれさま」
木曜日。
教授の手術。
三ヶ月後。
助手「目が覚めましたか?」
お約束である。
退院して、3月3日。
ミツルの誕生日でもあった。
ミツルパパの唯一の抵抗として、屋外撮影にしてもらった。
たまたま暖かい気候だったが、それでも、石油ストーブと、温めたミルク、毛布が用意されていた。
ミツルは、ジウルフマンから渡された身体を締め付けない女の子のワンピースを着ていた。
ワンピースの下は裸である。
ISの身体を見られるのもつらかったが、なんとなく、あのとき以上に裸になるのが嫌だった。
ジウルフマン「始めていいかな?」
ミツルは、うなずく。
若い女の助手が、ワンピースの背中のファスナーを下ろして、ワンピースを脱がす。
ツインテールのヘアピースをかぶせられ。眼鏡もかけさせられた。
ミツルは、前を押さえる。
ジウルフマン「恥ずかしがってるところが、むしろいいね」
何枚か撮った後。
ジウルフマン「今回は、そこをしっかり撮らせてもらうよ。その為の手術だったんだから」
ミツルは、しぶしぶ手をどける。
ミツルの全身を見て。
ジウルフマン「平均身長より背の高い男の子の身体」
ジウルフマンは、全身をなめまわすように見て、一点で停まった。
ジウルフマン「この一点だけは女の子。教授の手術は、文字どおり『完璧』 傷ひとつ無い綺麗な宝石だ」
もう一人の若い女の助手に預けていたカメラを手にすると。
ジウルフマン「おっといけない仕事を忘れるところだった。綺麗な宝石を いや、かわいらしい蕾を余すことなく銀塩フィルムに焼き付けよう」
ジウルフマンは、前回と違い。
手を腰の後ろで組ませたり、頭の後ろで組ませたり。
手の位置を指示していった。
ほとんどの写真に『かわいらしい蕾』と賛辞した一点が写っていた。
それは、
ジウルフマン「後ろを向いて。ほんの少し気持ち脚開いて。前屈みになって」
写真をとる
ジウルフマン「もっと前屈みになれないかな」
写真をとる。
ジウルフマン「あと、もうちょい」
角度を変えて何枚もとる。
ジウルフマン「正座して、手をももの上に重ねて」
とる。
ジウルフマン「手を楽にして、そのまま前に倒れこむようにして」
しっかり、後ろから撮られた。
ジウルフマン「おつかれ。ご苦労様」
女子になっての初めてのヌード撮影は終わった。
「professorCUBE」は、5×5の「ルービックキューブ」の商品名からとりました。