恨喰~ウラミグイ~
夜の路地裏で化物が男を襲っていた。
「うぐっ…は、離せ!」
化物は相手の言葉を無視して尾に付いた毒針を腹部に刺して男を離す。
「この化物!俺を離した事を後悔しろ!」
男はナイフを出して化物に向かって刺そうとした。しかし、男の顔色が変化していった。
「う…うぁぁぁぁ―」
男はナイフをカランと音を立てて落とした。男は倒れて体を痙攣けいれんさせた。
「もう虫の息か…。味はどうかな…?」
頭を丸ごと食べた。味はまぁ…今までのよりちょっと硬いな…。
脳はちょっと腐ってるな…苦いな…。
「腹を開くか…」
腹を鋭利な爪で開き臓器を覗いた。
「程よく腐敗したな…。この人間はちょうどいいものを持ってるな…」
化物が口を開けると無数に生えた牙が見え、月の光に反射してギラリと輝いている。
「味はどれほどかな…」
臓器を取り出して食べると口の中で血が吹き出して口から血が溢あふれていき
化物の足元に血溜まりが出来始めた。
「想像通り腐敗していた…。ここまで美味い人間がいるとは…」
化物が小さく唸うなりながら死んだ人の肉を貪むさぼっていった。
ー朝ー
目覚ましが鳴り手探りで止め、時間を見た。
「今日もまた苦痛が始まるのか…」
夜西奏よるにしかなではため息をつき渋々着替え学校に行く支度をした。
『2-C』と書いてある教室の扉をガラガラと壊れかけの音を立てながら開けた。
教室の扉を開けると男が1人近づいて来て僕の髪を引っ張り上げて
「よく不登校にならないな~スゲェ精神力だな」
この男は林堂俊りんどうしゅん学校一のモテ男であり僕を虐いじめている人だ。
「相変わらず眼鏡とマスクは付けてるんだな。」
林堂の近くのメガネをかけた男が寄ってきて
「眼鏡君また来たんだね。全く君の精神力の強さには驚いたよ。早く不登校になってそのまま自殺してくれないかな?」
この男は武田秋彦たけだあきひこ学校一の秀才であり林堂と小学校からの幼なじみらしい。
この2人が僕を虐めている。
私物には手は出さないものの肉体的かつ精神的に虐めている。
「こんなに言われてるのに何も言わねぇのか?」
「HRだぞーさっさと座れー」
先生が入ってきたと同時に林堂と武田が何食わぬ顔で自席に戻った。
HRが終わるとまたあの二人が戻ってきた。
「君達は僕以外に友達はいないの?」
「放課後体育館裏に来い…。それだけを言いに来た」
「僕も同じ内容なので…」
二人はそういうと他のクラスの女子たちのところに向かった。
「夜西君大丈夫?困った事があるなら何でも言ってよ」
今僕に話しかけているのは三日月結夏みかづきゆうかで学級委員長だ。
正直言うとこの女も僕を陰で虐めてる一人だ。優しくしているのは生徒からの信頼を
得る為だけであって放課後は林堂と同じように僕に暴力を振るってる。
「ちょっと!無視しないでよ!せっかく心配してるんだから…」
…どの口が言ってるのだか…ため息をつき移動教室の準備をした。
「移動教室って言う言い訳を使って保健室に来ないでくれるかな?」
白衣を来た女医務が煙草たばこを吸いながら言った。
「貴方が煙草を吸いながら言っても説得力0ですよ」
「煩い!授業はサボるな!」
保健医の立花流音たちばなりおんは紫煙を吹かしながら怒鳴る。
「カナくんはよく耐えられるよね?辛く無いの?」
「辛くないですよそれよりテレビ見て下さいよ、また高校生が惨殺死体ざんさつしたいで発見ですよ」
「また、?しかも内臓が全てなくなっていて鋭利な歯が落ちてるって」
僕も思うがこの事件は人ならざる者が関わっていると思う。
てか、僕が犯人だけどね。『バリズ』と呼ばれる怪物に変身できるなんて誰も思わないだろうね。
僕の一族は不思議な力を持っている例えば電気を起こしたり、火を発生させたり
はっきり言って怪物だ。僕の妹は殺人鬼の魂を操って他人に殺害をさせる。
お母さんは翼の生えた一つ目鬼になって人の首を切っていくし
お父さんはビジョンという精霊のようなものを使い度々通り魔をやっているし
僕の家族は罪人と呼ばれる種類で火を使う一族は炎人と呼ばれたりする。
僕は怨みを込めると家族の中で一番気色悪い怪物に変身する。
僕は怨みが力の源になるから常に怨みたくなるような状況にする。
「気持ち悪いのが住む町になっちゃったねー」
「そうですねーでは僕は寝ますので授業終了の鐘が鳴ったら起こして下さい」
キーンコーンカーンコーン
「はい、鐘が鳴ったから教室に戻ろうねー」
ホントに寝てても文句言わなかったな…。この先生だけは信頼してるよ。
教室
「HR始めるぞー、てか言うことは無いので以上。じゃあ掃除は各自やっとけー」
適当過ぎるだろ、この先生はよく先生になれたな。
まぁ、松田浩は僕の一族の仲間だけどね。働人っていう変身すると筋骨が隆起した怪物になってバリズ以上に気色悪くなる。
さて、今日こそあの3人を仕留めて今日の夜ご飯にするか
体育館裏
「来るの遅いよ…ってま、またあの怪物が来た…」
林堂が驚き他の二人も気付く。
バリズが素早く3人の逃げ道に回り込むと
「く、来るな!俺がなにしたって言うんだよ!」
「怪物…。お前は何がしたいんだ!」
「そ、そうよ私達を食べたって美味しくないよ!」
僕に恨まれるようなことをした。お前らを我が家の夜ご飯にする。
確実に美味い。
僕は3人の問い掛けに心の中で答える。
ザクッ!
バリズの尻尾が三股に分かれ3人の頭に刺す。
「………」
3人は死んだ。調達完了。