アドルフ、ハロウィンに興じる~外伝小話~
ハロウィン記念
やぁ、みんな元気かな
ダイオウグソクムシのアドルフである
人の家に迎え入れられてから数ヵ月、今宵はハロウィンとか言う祭りのようだ
ハロウィンとは
これは我が僕の葵少年から聞いた話であるが、とある呪文を唱えるとタダでお菓子が貰える、そう言う日であるようだ
…もっとも、葵少年が恋人にこの呪文を唱えるとろくな事にならないそうだが。毎年夜にとても疲れる作業を手伝わされるそうだ
毎年立てなくなる程大変らしい
…これは、呪文を唱える人間を選ぶべきだな
そのような忙しい作業に付き合わされる事は、日々を平穏に過ごしたい私の考えからは逸脱している
さて、話が逸れたな
とりあえず、今回はこの呪文の効果を試してみたいと思う
なんでも、今日しか使えない不思議な呪文だそうだ
さて、どうなるか
実に興味深い
~にーさん視点~
「よし、今日はもうみんな上がって良いぞ」
そう言うと、社員達が一斉に恐ろしい早さで片付け始める。…その早さを仕事に生かして欲しいが、多目に見よう。やるときはやる連中だ
今日はハロウィンだ
急ぎの仕事もないし、少し定時より早く上がらせても問題ないだろう
恋人や家族と過ごしたい連中もいるしな
…極一部、ゲーム機やスマホを開いてニヤニヤしている連中がいるが、多目に見ることにする
…早く現実を見るんだぞ
「さて、俺も帰るか」
今日は嫁を甘やかしてやらなくちゃな
途中で宇佐美に会ったが、とてもウザかったのでスルーした
…とりあえず、お前の嫁(候補)が仲間になりたそうに見ているぞ、と伝えて逃げてやった
~葵くん視点~
「うーん…どれが良いかなぁ…」
今日はハロウィン!
ハロウィンと言ったら仮装!
てなわけで、ねーさんから借りてきた衣装を見てるんだけど…
「なんで女物しか無いんだろう…」
~アドルフ視点~
とりあえず、ハロウィンに起きた出来事を短く纏めようと思う
・恋人に姿を見られるや部屋に連れ込まれ、悲鳴をあげながら(なぜか少し嬉しそうであった)ナニかをされる葵少年
・なにか薬を盛られて狼男の様な鋭い目をしたにーさんを挑発する女王様
・恋人を欲しがる我が義弟
・殴られる宇佐美課長
このようなイベントであった
呪文の効果の事であるが…
これだけは言える
至福の呪文であった…と
全員分の書こうとして断念…